横浜事件再審判決についての会長談話
                                                        

 

本日、横浜地方裁判所(松尾昭一裁判長)は、戦時下最大の言論弾圧事件といわれる横浜事件の再審裁判で、免訴の判決を言い渡した。

横浜事件は、侵略戦争が敗北する直前に、特高警察が仕組んだ極めて悪質なでっち上げ事件で、その被害者は60名にものぼり、うち4名が虐殺されるほど凄惨な拷問が加えられた事件であった。

請求人らに対して言い渡された有罪判決は、1945年8月の侵略戦争が敗北した後であって、特高警察の言語に絶する拷問によって作り上げられた自白調書をもとにした架空の事実をあたかも真実であるかのごとく認定したものである。さらに重大な事実は、事件に関係する記録が、すべて裁判所で焼却されたことである。すなわち、絶対にあってはならない証拠の隠滅が、裁判所によってなされたのである。

このたびの再審裁判は、これらの事実を明らかにして無罪にすべき裁判であった。

しかし、横浜地裁の免訴判決は、無罪判決を言い渡すべきとの弁護人らの主張は相当の重みをもつことは否定できないとしながら、本事件での真実を明らかにして権力犯罪の責任を解明すべき責務を放棄したといわざるを得ない。

 日本国民救援会は、治安維持法のもとで残虐な拷問や思想信条の自由を侵害された被害者に対して、政府が謝罪し、救済と賠償、そして名誉を回復するよう強く求めるものである。

現在、戦争をする国への動きが加速化している中で、治安維持法の現代版といわれる共謀罪の成立が狙われ、憲法改悪に反対するビラ配布などや国民の言論・表現活動への弾圧が強められている。

 日本国民救援会は、二度と横浜事件のような弾圧事件がおこされないように憲法改悪に反対し、言論・表現の自由を守るため奮闘することを表明する。

2006年2月9日

                日本国民救援会

                   会 長 山田善二郎


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