【会長談話】

伊藤長崎市長銃殺事件を厳しく糾弾する

 昨日17日、伊藤一長・長崎市長が暴力団幹部の男によって、市長選挙の候補者として選挙運動中に銃撃され、殺害されるという痛ましい事件がおこった。
 国民救援会は、この卑劣で凶暴極まりない行為に対して、強い怒りをこめて厳しく糾弾する。また、この蛮行で亡くなられた伊藤長崎市長のご遺族の皆さまには心から哀悼の意を表明するものである。
 自由な論戦がもっとも保障されなければならない選挙期間中に起こされた今回の蛮行は、言論や政治活動を暴力によって封殺し命を奪うという、民主主義の根幹を破壊する卑劣・野蛮な行為であり、断じて許されない。
 伊藤長崎市長は、被爆地長崎市の代表として、95年には国際司法裁判所の法廷に証人として立ち、「核兵器使用が国際法に違反していることはあきらかであります」と発言するなど、世界に核兵器廃絶を訴えてきた。
右翼暴力団によるテロは、60年安保闘争の直後、日比谷公会堂で行われた演説会の会場において、日本社会党・浅沼稲次郎氏の暗殺事件が引き起され、長崎市では17年前にも当時の本島等長崎市長が銃撃される事件が起こっている。
また、最近では、加藤紘一衆議院議員の実家と事務所への放火事件など、自らの考えと異なる言論活動を物理的・暴力的に封殺するテロ行為が起こっている。このような行為がまかり通ることになれば、自由と民主主義を根底から覆し、国民が自由にものが言えなかった戦前の暗黒時代を再び招くことになる。
 国民救援会は、警察が徹底した事件全容の究明を行い、自由と民主主義を蹂躙するこのような蛮行が絶対に繰り返されることがないように必要な処置をとることを強く求めるとともに、言論・政治活動の自由を守るために奮闘する決意を表明する。


  

2007年4月18日

 

日本国民救援会
会長 山田 善二郎