日本国憲法と世界人権宣言を羅針盤に、弾圧事件・冤罪事件・国や企業の不正に立ち向かう人々を支える人権団体

2020年5月25日号

救援新聞より

2020年5月25日号  

新型コロナ禍の中 収容者の命と健康、基本的権利の保障を 国民救援会と再審・えん罪事件全国連絡会が法務大臣に要請  

 日本国民救援会中央本部と再審・えん罪事件全国連絡会は4月27日、「新型コロナウイルス感染拡大の下での被告人、受刑者等の生命と健康の確保及び基本的権利の保障(とりわけ家族、支援者の面会制限の是正処置)を求める要請書」を、森まさこ法務大臣、大橋哲法務省矯正局長に送付し、要請しました。

 法務省は、政府の「新型コロナウイルス感染対策・緊急事態宣言」を受け、(要請時点で)13都道府県71カ所で勾留されている被告人や受刑者の、弁護人以外の者との面会を制限しています。
 国民救援会中央本部と再審・えん罪事件全国連絡会は、刑務所、拘置所に収容されている当事者や家族などからコロナ感染対策と、面会制限によって外部交通が一方的に遮断されたことに対する抗議の意見を受け、要請しました。要請文の概要は以下の通りです。

  1.  刑事施設や留置施設は、「法務省新型コロナウイルス感染症対策基本的対処方針」でも指摘しているように、「三つの密」の条件が揃った最もリスクの高い施設です。外部と遮断するだけでは不十分であり、適切な保健医療にもとづく対策が緊急に求められています。
  2.  感染拡大防止のための合理的な限度を超えた規制により、被収容者の人権が制約されることは許されません。WHOは刑務所その他拘禁施設のコロナ対策暫定ガイダンスを出して、「外部の社会と同等の水準の保健医療を享受できなければならず、家族とのコンタクトも完全に禁止することはできない」と強調しています。
  3.  台湾や韓国では電話などによる代替手段が保障されています。面会の際には、事前に体温が測られ、マスクをつけるという条件を遵守する場合には、面会を許可しています。
  4.  法務大臣においては、以下の処置をとることを強く要請します。

■是正を求める当面の緊急要請事項

  1.  施設内での感染防止を実現するために
     “鐚容者の正確な感染状況を知るうえで速やかにPCR検査を実施すること。その検査結果及び刑事収容施設等の感染状況を逐一公表すること。∩竿鐚容者へマスクを配布し、着用を認め、促すこと。食事前の手洗い、定期的な施設の消毒の実施等、衛生管理を徹底すること。「三つの密」の状況での刑務作業を中止すること。ニ一、被収容者が感染した場合、また感染が疑われる場合は、外部の社会において適用されると同等の水準の医療を行うこと。
  2.  面会制限、外部交通権の確保について
     ,海譴泙婆眠颪認められていた家族及び支援者など本人を支えてきた人には、電話、インターネットなどによるアクセスを保障すること。刑事収容施設法は、第146条において、一定の場合、受刑者に電話使用を認めています。にもかかわらず種々の限定条件により、実務上はほとんど活用されていません。面会の制約による影響は、すべての被収容者に及ぶのですから、電話を代替手段として活用できる機会、通話対象などを拡張すべきです。∋前の検温やマスク着用を義務化するなどの感染防止措置をとるならば、安全性を担保しながら面会を実施することは可能であり、そのようにすべきです。現に一部の施設では、弁護士との接見をテーブルの上にアクリル板の衝立(ついたて)を立てて行っているとの報告もあります。
  3.  すべての被収容者へ感染症対策について周知徹底すること
     すべての被収容者の不安を解消し、職員による感染症対策を徹底するために、現況や採られる措置およびその影響などについて、日本語を理解しない被収容者にも周知徹底を図るために、できるだけ多くの言語に翻訳して、配布または回覧・展示などの方法を講じることを求めます。
  4.  関連する省庁、裁判所との連携した取り組み
     〃抻,領叡峪楡澆蓮逮捕後の短い留置のための施設という理由で、医師が配置されておらず医療機器もない状況で、「三つの密」が回避できていません。警察庁と連携を強めて感染防止策をとるとともに、できるだけ身柄拘束をせず在宅での捜査を行うこと。検察庁はできる限り被疑者・被告人の身柄拘束の請求をやめること。裁判所が保釈を決定した場合にはそれに従うこと。政府が予定している国民への給付金について、すべての被収容者について確実に給付されるよう総務省と調整すること。

長野・あずみの里「業務上過失致死」事件 ネットで自宅から支援 有罪判決追認を阻止しよう 東京高裁  

 特養施設の利用者が亡くなり、准看護師山口けさえさんが業務上過失致死に問われているあずみの里「業務上過失致死」事件。支援組織では、従来の署名とあわせて「ネット署名」に取り組んでいます。
 裁判は、一審で罰金20万円の有罪判決を受け、東京高裁で控訴審をたたかっています。しかし、1月30日の控訴審の初公判では、東京高裁が弁護人請求の証拠や証人尋問をほぼすべて却下し、一回結審を宣告しました。このままでは、山口さんへの有罪判決が高裁でも追認される恐れがあります。国民救援会も参加している中央連絡会では、高裁で慎重な審理を尽くし、山口さんの無罪を勝ちとるため、従来の手書きの署名に加えて、情報の拡散効果が高いSNSなどを使った支援運動として、クリック一つで意思表明ができるインターネット上のサービス「change.org」(チェンジ・オルグ)を活用することを提起。限られた時間で効果的に世論に働きかけようと呼びかけています。
 「change.org」は、主に社会運動などのキャンペーンをインターネット上で展開するもので、「賛同する」ボタンを押すことでネット署名に賛同できるものです。キャンペーン期間終了後に、中央連絡会が署名と同様の位置づけで提出し、要請します。
 上のQRコードをスマートフォンのカメラで読み取ってご利用ください。
 また、ハガキ等で要請する場合の要請先は以下の通りです。
〒100―8933 東京都千代田区霞ヶ関1―1―4
東京高裁刑事第6部 大熊一之裁判長

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