日本国憲法と世界人権宣言を羅針盤に、弾圧事件・冤罪事件・国や企業の不正に立ち向かう人々を支える人権団体

2019年8月15日号

2019年8月15日号  

仙台北陵クリニック 筋弛緩剤冤罪事件 最高裁に大きな世論を 全国集会に13都道府県80人参加  

 准看護師の守大助さんが患者5人の点滴に筋弛緩剤を混入したとして無期懲役となり、再審を申し立てている仙台北陵クリニック事件で、最高裁での勝利をめざす全国集会が7月26日、国会内で開かれ、13都道府県、20の守る会から80人が参加しました。
 集会では弁護団長の阿部泰雄弁護士から、科学的・医学的な検証が不十分な鑑定により有罪判決が出され、再審の地裁、高裁決定でも、非科学的な鑑定を根拠とした判決が追認されている不当性が熱く語られました。
 質疑のあと全国連絡会の長沼俊郎事務局長から報告があり、全国46の守る会と国民救援会などが協力してこの1年に3万2千人分の署名を集めたこと、毎月ニュースを発行し、活動の交流をはかっていることなどが報告されました。
 続いて各支援組織から、多彩で、地道で粘り強い活動が報告されました。
 「大助さんを助けてくれる人をたくさん増やさなくてはと、守る会の会員を増やすことに力を入れている」(高知)。「会の役員会のことを大助さんの会と呼んで、役員会は参加するのが楽しみな場になっている」(徳島)。「たった2人でも時間が合えば絵手紙のゼッケンを付けてスタンディング。SNSにも載せて広めている」(大阪・岸和田)。「県内に4つの守る会が活動」(福島)。「月1回定例で宣伝している」(青森・八戸)。
 守さんの両親があいさつし、母・祐子さんは「たくさんの方に集まってもらい、胸がいっぱいです。午前中、最高裁に再審開始を要請しました。大崎事件の再審が棄却されたが、最高裁には人権の砦(とりで)の役割を果たしてほしい。無実の息子を助けるため、これからもご支援お願いします」と訴えました。
 最後に、千葉の徳丸美津子さんが最高裁での勝利のために全力でたたかおうと集会アピールを読み上げ、大きな拍手で確認されました。
 集会には、今市事件・勝又さんの母・イミコさんも参加し、支援を訴えました。

鹿児島・大崎事件 再審の理念果たせ 都内で最高裁決定抗議集会  

 大崎事件・原口アヤ子さんの再審請求を最高裁が棄却したことに抗議する集会が7月23日、都内で開かれ、支援者ら125人が参加しました。
 集会では弁護団の鴨志田祐美事務局長が、「大崎事件第3次特別抗告審について―立ち上がり、『反転攻勢』の狼(のろ)煙(し)を上げよ」と題する報告をおこないました。最高裁第1小法廷は6月25日、「検察の特別抗告は単なる法令違反、事実誤認の主張であり、抗告の理由がない」としながら、職権を発動し、地裁、高裁が出した再審開始決定を破棄自判しました。鴨志田弁護士は、不利益再審を禁止する現行法において、再審開始決定を覆すために、刑訴法411条1号を準用し、職権により破棄することは許されることではないと、批判。弁護団は第4次再審請求の準備に着手しており、原口さんをこのままにしていいのかと、支援の反転攻勢を訴えました。
 また、決定全文が最高裁ホームページの「裁判例情報」に掲載されたが、原口さんのみ実名を記載されていることについて弁護団が直ちに抗議しましたが、全く回答はないと述べました。これについて新聞社からの問い合わせに対しては、「本件に関しては従来の報道でアヤ子さんの氏名が知れているため、実名での掲載とした。実名掲載の判断は、第1小法廷の意見のもと、事務総局で判断した」と最高裁が回答していることも紹介されました。
 集会では布川事件国賠訴訟の桜井昌司さんや足利事件の菅家利和さんも発言。元裁判官の水野智幸さんは、「裁判官は市民の世論をとても気にしている。市民の声を届けることが大事」と、訴えました。
 最後に原口さんの再審無罪を勝ちとるアピールを、大崎事件首都圏の会・福田磨理子さんが読み上げ、奮闘することを誓い合いました。

栃木 今市事件首都圏連絡会を結成 逆転無罪必ず勝ちとる  

 えん罪今市事件は、2005年に今市市の小学1年の女児が遺体で発見された事件で、事件発生から約8年後に勝又拓哉さんが逮捕・起訴されました。2016年宇都宮地裁で無期懲役判決が出され、2018年東京高等裁判所は、勝又さんの自白の信用性を否定したにもかかわらず、殺害時間や殺害場所について訴因を変更して「原判決を破棄、被告人を無期懲役に処する」との判決をしました。現在最高裁に係属しています。

力を集中する時だ

 私たち守る会は、勝又拓哉さんの無罪を勝ちとるためには、今が重要なときであると判断し、事件の内容を知らせて運動を広げようと、守る会と近県の国民救援会(東京、神奈川、埼玉、千葉、茨城、栃木、中央本部)10名が7月3日に集まり、意見を出し合い、方針を決めました。
 参加者から、「今市事件は、再審ではなく通常審なので、無罪判決を勝ちとるためにも、力を集中する大事な時だ」「全国的な署名運動、学習会、宣伝行動の目標をたてよう」「(勝又さんの出身地である)台湾関係で広げる工夫があるのか」「(勝又さんは猫好きだったため)猫好き個人、団体へ宣伝したらどうか」「東京での宣伝・集会を秋に行おう」等々の発言があり、「えん罪今市事件首都圏連絡会」を立ち上げることになりました。

全国に運動広げる

 会の方針として次のことを申し合わせました。最高裁判所で必ず逆転無罪を勝ちとるために、全国に支援要請していく。10月に今市事件独自で最高裁要請行動を行う。その日に、有楽町マリオン前で宣伝をおこない、国会内で全国集会を行う。
 署名を3万、カンパ200万円を目標にして、全国への支援要請を首都圏連絡会とともに行っていく予定です。
(えん罪今市事件・勝又拓哉さんを守る会 橋本次生)

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