日本国憲法と世界人権宣言を羅針盤に、弾圧事件・冤罪事件・国や企業の不正に立ち向かう人々を支える人権団体

2019年7月5日号

2019年7月5日号  

最高裁係属4事件要請行動 公正な判断を、早く  

 最高裁に対して、係属している冤罪4事件(大崎、袴田、北陵、今市事件)について事実と証拠に基づいた公正な判断をするよう求め、6月24日、4事件統一の要請行動がおこなわれ、17人が参加しました。
 要請行動に参加した大崎事件の弁護団事務局長・鴨志田祐美弁護士は、6月15日に92歳の誕生日を迎えた原口アヤ子さんの状況について、「アヤ子さんは、声を出すことがままならないが意識は鮮明だ。裁判所、再審、法廷という話をすると目に光りが宿る。完全に理解した状態でうなずく。彼女がどれほど再審を待ち望んでいるか」と話しました。そのうえで、「最高裁に来て1年3カ月。審理に必要な時間はとうにすぎたし、検察は事実誤認の主張しかしていない。このまま時間が過ぎれば、特別抗告をした検察に向いていた批判は最高裁にも向かうだろう。アヤ子さんには時間がない。切迫した状況を裁判官に伝えてほしい」と述べました。
 北陵クリニック事件の要請をした茨城の大名章文さんは、警察の取調べや検察の証拠開示拒否の違法性を断罪した、布川国賠訴訟の東京地裁判決(5月27日)と北陵事件を対照し、次のように指摘しました。
 「警察は、守大助さんに偽計を使って取り調べをしたのであるからその行為は違法で、警察には賠償義務がある。検察は弁護団が求めた証拠を開示しなかったのであるから、賠償義務を負うことになる。国民が刑事裁判に期待することは、裁判所が事実と証拠にもとづいて真実を明らかにすることだ」

静岡・袴田事件 「犯行着衣」と傷が不一致 弁護団が補充書3を提出 最高裁  

 1966年に静岡県清水市でみそ会社専務一家4人が殺害され、従業員で元プロボクサーの袴田巖さんが強盗殺人・放火の犯人として起訴された袴田事件。第2次再審で再審開始。昨年6月、東京高裁が再審取り消し。最高裁に特別抗告しています。弁護団は6月7日、最高裁に特別抗告補充書3を提出しました。
 補充書は、袴田さんの「犯行着衣」とされた5点の衣類のうち、半そでシャツの右肩に空いている2つの穴について、実際に袴田さんの体に残っている傷跡の位置と比較検証したものです。検証の結果、傷の方向も位置も、シャツの穴と違うことが明らかとなり、さらに半そでシャツの上に着ていたネズミ色のスポーツシャツとも位置が違うことがわかりました。
 袴田さんは、火災の際、パジャマを着たまま消火活動をして、その際にけがをしたと訴えています。袴田さんの傷の位置は、パジャマについている血の位置と一致しています。この結果、事件の時に来ていたのはパジャマであって、5点の衣類は袴田さんのものでないことが、より明白になりました。
 裁判ではこれまでにも、シャツの穴の位置と袴田さんの傷の位置が一致していないことを主張してきましたが、確定した死刑判決では、ずれているが「おおむね一致している」などと科学的な説明をしてきませんでした。記者会見で弁護団長の西嶋勝彦弁護士は、「パジャマで消火活動をしていたという袴田さんの説明が真実だと証明された」と述べました。

鹿児島・大崎事件 原口さん 92歳の誕生日祝う  

 6月15日の原口アヤ子さんの92歳の誕生日を前に、祝う会を6月7日、入院先の病院内フロアーでおこないました。支援者6人、弁護団5人、マスコミ関係者10人ほどが参加。
 原口さんは、支援者からプレゼントされた白い帽子を着用、血色も良く、話すことはできませんでしたが口を開き「アー」と声を出し、呼びかけにもしっかりとした反応でした。頭ははっきりしていますが表現のできないもどかしさがひしひしと伝わってきました。「罪をかぶったまま死ぬことは絶対にできない」という強い気持ちを貫いて執念で一刻一刻を生きておられます。
 森雅美弁護団長と鴨志田祐美弁護団事務局長から花束が贈られ、語りかけられると、ゆっくりうなずきました。
 再審をめざす会から、「一日も早く再審無罪を勝ち取るため力を合わせ頑張りましょう」と原口さんに寄せ書きを手渡し激励しました(写真)。

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