日本国憲法と世界人権宣言を羅針盤に、弾圧事件・冤罪事件・国や企業の不正に立ち向かう人々を支える人権団体

2019年5月15日号

2019年5月15日号  

岡山・倉敷民商弾圧事件 禰屋さん勝利に向け、20万署名を  

 民商会員が正しく納税できるように、会計資料をパソコンソフトに入力し、援助したことが税理士違反、法人税違反(脱税のほう助)に問われている倉敷民商弾圧事件。4月25日、同事件全国連絡会の第4回総会が岡山市でおこなわれ、北海道から鹿児島まで20都道府県から約200人が参加しました。
 ジャーナリスト・斎藤貴男さんの記念講演のあと、小原・須増裁判の成果と禰屋裁判で差し戻しを勝ちとったことに確信を持ち、運動を前進させ、禰屋さん無罪を必ず勝ちとろうと意志統一しました。

検察追いつめる弁護団

 弁護団報告では、清水善朗団長は、一審有罪判決が専門家とも言えない査察官の報告書を鑑定書に準じるものとする違法な方法で事実認定をおこなったが、高裁でこれを許さず地裁に差戻すという成果を勝ちとったことを確認。1年も立証計画を出さなかった検察を批判した上で、検察の立証計画の内容に関して、「脱税というが、間違いはあったにしても正犯であるI建設が正しいと思って確定申告しているのに脱税の故意を認定できるのか、まして禰屋さんのほう助の故意を認めることはできない」と述べました。千田弁護士は、仝〇ヾ韻領証方針の問題点、禰屋さんの脱税ほう助とされる内容、税理士法違反についての弁護団の今後の活動方針を説明しました。

無罪に向け、署名20万

 つぎに、全国連絡会事務局を代表して事務局団体である国民救援会の坂屋光裕事務局次長が議案の提案をおこないました。小原・須増裁判について最高裁が上告棄却の不当決定をしたが、2人の行為によって適正な課税が実質的には損なわれなかったことが認められるなど多くの成果を勝ちとったことに確信を持とうと述べました。また、禰屋裁判では、岡山地裁に差し戻されてから、検察が立証計画すら提出できない事態に直面し、全国3千208団体の公訴取り消し要請署名を検察に突き付け、裁判長までが「公訴を維持するというのであれば、なおさら立証計画の提出は必要」と言うくらいに弁護団と一緒に検察を追い詰めてきたことに確信を持とうと述べ、以下の行動提起をしました。
 禰屋町子さんの無罪を勝ちとるために、仝什漾■械嘉堝刺楔にある支援組織を全都道府県で結成すること、岡山地裁宛の無罪要請署名の目標を20万とし(4月9日現在の到達=6万4千221人分)、とりくみを強めること、運動の節目として秋に集会をおこなうので、それまでに運動を大きく推進すること。
 全商連の原陽一さんが財政報告をおこない、倉敷民商を支える会への援助金とビラ・パンフを作成する費用合わせて100万円の闘争資金を作るため、特別募金を提起しました。
 討論では、愛知、大阪、兵庫、東京、北海道、京都、地元倉敷、岡山などから発言がありました。
 討論の後、小原さん、須増さん、禰屋さんが決意表明をおこないました。禰屋さんは、「私は脱税の手助けなどしていません。正犯のI建設の2人が逮捕もされていないのに、私が428日も勾留されたのは許せない。呼んでいただければ全国どこへでも行きますので、ご支援をよろしくお願いします」と熱く決意表明しました。
 議案の採決をおこない、閉会あいさつの後、「団結がんばろう」をおこない、参加者全員が禰屋さんの無罪判決を勝ちとる決意を固め合いました。

消費税反対勢力への弾圧

 斎藤さんは、記念講演の中で、倉敷民商弾圧事件に言及し、次のように述べました。

 税理士法という本来、民主主義の下で、納税者の権利を保護する税理士の職務遂行のあり方を定めた法律が、戦時中と同じ取り締まり立法としての性格を帯びている。新しい憲法になったのに、戦前戦中のままだ。
 倉敷民商の3人の方が逮捕・起訴されたのは、2014年の1月から3月のこと。4月に消費税率が5%から8%になる時期でした。前年の2013年12月には、社会保障制度改革プログラム法が成立しています。増税は社会保障の充実のためと説明されていたにもかかわらず、いざ増税する直前になったら、これからは社会保障制度そのものを減らす法律をつくった。消費税増税の前提そのものがおかしくなったのだから、もう増税などチャラにすべきだった。その矢先にこの事件は起きました。ですからどう考えても、消費税増税に反対する勢力に対する弾圧だという以外にないと考えます。

滋賀・湖東記念病院人工呼吸器事件 検察は有罪立証方針 弁護団 証拠の全面開示要求 大津地裁  

 4月23日、再審開始が確定した湖東記念病院人工呼吸器事件再審裁判の第1回三者協議が開かれ、終了後、弁護団が記者会見を開きました(写真)。
 弁護団長の井戸謙一弁護士は、検察側が有罪立証をおこなうと表明し、次回期日の6月12日までに検察が立証計画を明らかにすることになったと報告。
 弁護団としては、再審請求審では殆ど開示されなかった証拠の全面開示を要求し、患者の死因が、人工呼吸器のチューブが外れて酸素の供給が途絶したことによる窒息死との意見書を書いた解剖担当医に対する尋問の意向を明らかにしました。死因については第2次再審で大阪高裁が、致死性不整脈による突然死の可能性を認め、再審開始を決定し、最高裁もこれを追認して再審開始が確定しています。検察は、死因はあくまで窒息死であり、西山美香さんの「自白」通り呼吸器のチューブを引き抜いたことによる殺人と主張するとみられます。
 会見に同席した西山さんは記者団の質問に「私も両親も年をとっていくので早く解決して普通の生活に戻りたい」と述べました。
 当日、国民救援会と「支える会」の19人がJR大津駅前で宣伝しました。

米・ムミア事件 検察が異議取り下げ ムミアの再審請求権が確定  

 1981年の白人警官殺害事件でムミア・アブ・ジャマール氏(黒人ジャーナリスト)が死刑判決を受けるが、法的不備を理由に仮釈放なしの終身刑に減刑されたムミア事件。ムミアの再審請求を棄却した州最高裁のロナルド・キャスティル判事は、地方検察官としても原審死刑判決や、その後の上訴過程にも関与していました。
 2016年6月、連邦最高裁が新たな判例を示しました。ある事件に検察官として関与した人が、裁判官として同じ事件に関与した場合、公正な裁判を受ける権利の侵害になるというものです。
 国民救援会は昨年秋、ムミアの支援団体の呼びかけに応え、キャスティル判事が検察官として関与していた全ての関係文書を開示することを求めて、全国に呼びかけ団体署名にとりくみました。
 その後、現在ムミア事件を担当している判事が、キャスティル判事の関与は適正手続きに違反するとして、ムミアの再審請求の権利を再度認めました。これに対し、検察が異議を申し立てていましたが、この間、世界中から抗議が起こり、4月、検察が異議を取り下げました。このため、ムミアの再審請求の権利が確定しました。

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