日本国憲法と世界人権宣言を羅針盤に、弾圧事件・冤罪事件・国や企業の不正に立ち向かう人々を支える人権団体

2019年3月15日号

2019年3月15日号  

栃木・今市事件第1回全国現地調査 勝又さんの無実を確信 10都府県144人参加し学習  

 小学校1年生の女児が遺体で発見され勝又拓哉さんが殺害した犯人かどうかが争われている今市事件。最高裁でなんとしても勝利しようと第1回全国現地調査が2月23日と24日におこなわれ、10都府県から144人が参加しました。
 第一日は、女児が遺棄されていた茨城県・常陸大宮市の山林に集合し、弁護団の一木明弁護士から、勝又さんの「自白」と客観的事実との矛盾について説明を受けました。
 勝又さんの「自白」では、女児を立たせて、肩をつかんで押さえ、ナイフで10回刺した。5回刺したときに、少女の膝がガクッと崩れた。そして、遺体を抱き上げ、山林の斜面に投げ捨てたことになっています。
 しかし、殺害後1リットルもの血液が遺体から流れ出ているにもかかわらず、現場にはその痕跡がないことが分かりました。この点について、検察は血液の存在を強い発光で知らせるルミノール反応が認められると主張。これに対し、弁護団はルミノール反応が鉄分に反応した結果であることを突き止め、山林斜面の枯葉内の鉄分でも検察提出の証拠写真程度のルミノール反応が認められることが実験により明らかになったと説明。また、自白によると、ナイフで5回目に刺した時に膝を崩しているので、遺体にあるすべて同じ方向からの刺創は不可能と説明しました。
 二日目は、学習会がおこなわれ、一木弁護士が最高裁の上告趣意書のポイントを中心に解説。最高裁では公判が開かれないので、動きが見えないことを強調し、支援運動で勝利を切り開く必要があることを述べ、参加者を激励しました。
 遺体遺棄現場の周辺を丹念に歩いて調べた群馬県本部の桜井康雄さんは、「およそ土地勘がなければできず、判決の認定はおかしいと確信した」と力を込めました。
 勝又さんと文通を続け、読みづらい字もスッと読めるまでになったという東京・世田谷支部の浜田芳子さんは、「遺体遺棄現場に行き、殺害の仕方を聞き、寒い中に放り出された被害者をかわいそうと思うと同時に、勝又さんの人柄と事件の犯人像はますます一致しないと確信した。不自然な自白も作られたものだと明確に理解できた。勝又さんを救うため全力を尽くしたい」と話しました。

最高裁係属冤罪5事件要請行動 再審を、無罪を 雨の中、全国から20人が要請  

 冤罪5事件の最高裁要請行動が2月28日おこなわれ、雨の中、約20人の支援者が最高裁に集まり、17人が要請をおこないました。
 宮城・北陵クリニック事件については、支援者の多くが科捜研の鑑定を否定して無罪判決を出した東京の乳腺外科医事件を引き合いに出して再審請求を棄却した仙台高裁決定を批判しました。茨城守る会の大名章文さんは、「守さんの有罪根拠となった鑑定資料は廃棄され再現性がなく、鑑定結果を裏付けるデータも示されていない。証拠も一切開示されていない。無実の人を救済するのが再審の本質のはずだ。こんな裁判のあり方でいいのか」と追及しました。
 鹿児島・大崎事件の首都圏守る会の福田磨理子さんは「検察が抗告をして再審確定を長引かせている。92歳の原口アヤ子さんは今、一日一日を生き延びるのが勝負。最高裁で再審を確定させてほしい」と訴えました。
 栃木・今市事件で勝又さんを守る会の森野明義さんは、2月23日の全国現地調査の決議文を読み上げた後、「検察の立証は崩れたのだから無罪判決しかない」と強調しました。
 このほか、袴田事件湖東記念病院人工呼吸器事件の支援者も要請しました。

乳腺外科医師冤罪事件で検察が控訴  

 3月5日、東京地方検察庁は、乳腺外科医師冤罪事件の一審無罪判決を不服として、控訴しました。

冤罪犠牲者の会結成 東住吉事件・青木さんら代表に  

 無実の罪で人生を大きく狂わされた冤罪事件の当事者が声を上げ司法を変えようと、3月2日、東京都内で「冤罪犠牲者の会」の結成総会を開き、発足しました。今後、裁判当事者の証拠閲覧権の実現や第三者による再審審査会の設立など、冤罪を防止する法改正の運動を進めるとしています。
 結成までの経緯について布川事件の桜井昌司さんが報告。昨年6月に東京高裁で袴田事件の再審開始決定が取り消され、「こんな司法があるのか」と怒りに燃えたことが着想の契機となり、7月の滋賀・日野町事件の再審開始決定後、桜井さんが全国の冤罪被害者に声をかけてまわり、この日を迎えたと述べました。
 共同代表の一人、大阪・東住吉冤罪事件で再審無罪を勝ちとった青木惠子さんは、「冤罪犠牲者が力を合わせて一つになり、裁判を闘う冤罪仲間を助ける力になれるよう、自分にできることをやっていきたい」と決意を述べました。

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