日本国憲法と世界人権宣言を羅針盤に、弾圧事件・冤罪事件・国や企業の不正に立ち向かう人々を支える人権団体

2018年9月15日号

2018年9月15日号  

岡山 倉敷民商弾圧事件 禰屋裁判 無罪めざし 闘いの成果を力に  

 岡山・倉敷民主商工会事務局員の3人(小原淳さん、須増和税さん、禰屋町子さん)が、確定申告書の作成を手伝ったなどとして税理士法違反などで起訴された倉敷民商弾圧事件。5月末に最高裁が小原・須増裁判の上告を棄却する不当決定を出しました。今までのたたかいの成果を力に、残る禰屋裁判で無罪を勝ちとりましょう。

 小原・須増裁判で最高裁は、上告理由にあたらないとして棄却し不当判決懲役10月・執行猶予3年が確定しました。弁護団は声明で、最高裁が「憲法問題に立ち入るのを嫌い、弁護団の主張を正面から検討することなく、形式的な判断を下した」と批判。最高裁は判断を逃げたのです。

勝ち得た成果
 小原・須増裁判は一、二審とも有罪でしたが、判決で成果を勝ちとっています。一審判決は、二人が「私利を図ったものとは認められず、……中小商工業者の営業や生活の保護を目的とし、その支援を行」ったものと認定。二人が作成した税務書類は「適正を欠くものであったとは認められず、適正な課税が実質的に損なわれたとまではいえない」と行為の正当性を認めました。
 さらに二審判決は、申告納税制度について「国民主権原理を謳う我が国の憲法上の要請からも十分に尊重されるべき」と重要性を認めました。また、税理士法が「納税申告に当たっての納税者の相互協力をも規制対象としているわけではない」として、互いに学びあい助け合う民商の活動も認めました。

ひろがる支援
 全国30都道府県で支援組織が発足し、全国連絡会の加盟団体も含めて約60に広がっています。
 署名は、小原・須増裁判、禰屋裁判を合わせて累計約45万人分と運動が大きく広がりました。事件以降、同様の弾圧を許していません。禰屋裁判の審理は岡山地裁に差し戻されましたが、三者協議で検察はいまだに具体的な立証計画を示せず、起訴のずさんさが浮き彫りになっています。
 全国連絡会では、裁判所宛ての無罪判決要請と併せて、検察宛ての起訴取り下げを求める団体署名にとりくんでいます。そして、これまでのたたかいの成果を力に、さらなる運動の飛躍で禰屋さんの勝利を勝ちとろうと呼びかけています。

名張毒ぶどう酒事件 10月4日 新たな全国組織結成へ 同日、裁判所包囲行動  

 再審を求める名張事件で10月4日、裁判所包囲行動と支援のための新たな全国組織の結成が予定されています。結成準備会の田中哲夫さんの訴えを紹介します。

 現在、名張毒ぶどう酒事件の再審請求棄却決定に対する異議審は、名古屋高裁刑事第2部に係属しています。
 高橋徹裁判長は、弁護団による再三の面談や進行協議開催の要求を全く無視するだけではなく、「糊鑑定」の再測定について、検察官とのみ秘密裏にやりとりをする著しく不公平、不公正な訴訟指揮をおこなっています。請求審に続き、「死刑」の結論を決めてかかった裁判所の審理が続いています。
 こうした裁判所の姿勢を改めさせるため、私たち各地の支援組織はさらに大きな支援運動をつくろうと協議を重ね、この度、これまでの「全国ネットワーク」をさらに発展させた新しい全国組織「名張毒ぶどう酒事件の再審・無罪を勝ち取り、奥西勝さんの名誉を回復させる全国の会」を、奥西さんの無念の獄死から3年となる10月4日に名古屋市内で結成することにしました。
 そして同日、かたくなな裁判所の態度を変えさせるべく名古屋高裁を包囲する大きな行動を結成準備会として取りくむことにしました。
 私たちは、この行動を全国の皆さんのご支援により成功させ、高橋裁判長に真剣な審理を迫り、必ずや再審開始決定を勝ちとりたいと思っています。
 全国の皆さんのご参加を、どうぞよろしくお願いします。

鹿児島・大崎事件 原口さんの再審を早く 全国現地調査にご参加を  

 1979年に鹿児島県大崎町で牛小屋のたい肥の中から男性の遺体が発見され、原口アヤ子さんら親族4人が殺人罪や死体遺棄罪で起訴された大崎事件。原口さんは懲役10年が確定し、出所後、再審を請求しています。
 2018年3月12日に福岡高裁宮崎支部(即時抗告審)で検察の即時抗告が棄却され、高裁段階では初めての再審開始決定が出され、鹿児島地裁の2度の開始決定も含むと3度目の再審開始決定を勝ちとりました。
 しかし、不当にも検察の特別抗告により、現在最高裁で審理中です。
 第3次再審請求審では、鹿児島地裁で検察、弁護人双方の鑑定人らの証人尋問がおこなわれ、意見書を提出するなど、検察には反論、反証する機会は十分に与えられました。検察の特別抗告は、これまでの主張の蒸し返しに過ぎず、無意味な裁判の引き延ばしです。このことは憲法が保障する迅速な裁判を受ける権利を侵害し、無(む)辜(こ)の救済という再審の理念に反します。
 再審請求人の原口さんは91歳になり、再審無罪判決を求め、病床でたたかっています。
 再審開始決定を一日も早く確定させ、ただちに再審裁判を開かせるために、第20回全国現地調査へご参加ください。
(鹿児島県本部)

権力の虐殺許さぬ 亀戸事件 追悼会に113人 東京・江東  

 1923年9月に発生した関東大震災の際、活発な労働組合運動の中心だった10人の青年たちが、警察と軍隊の手で虐殺された亀戸事件。その犠牲者を悼む追悼会が9月2日、東京・江東区の浄心寺でおこなわれ、昨年を上回る113人が参加しました。
 事件当時、工場地帯だった南葛地域(現在の江東区や墨田区周辺)では理論的な労働運動が成長しており、川合義(よし)虎(とら)(21歳)が組織した南葛労働会や、平澤計七(34歳)が指導した純労働者組合をなどとの共闘も進み、周辺の大企業でストライキが頻発するなど、組合運動が発達していました。この影響力の拡大を恐れた支配勢力が、震災の混乱に乗じて活動の中心的存在だった青年らを虐殺し、運動に壊滅的打撃を与えたものです。
 追悼会は、事件を語り継ぎ、権力による弾圧を再び許さぬ決意を固め合おうと毎年おこなっているもので、国民救援会も参加する亀戸事件追悼会実行委員会が主催しました。
 住職の読経のあと、4団体から追悼の辞が述べられました。日本民主青年同盟・宅田葉月副委員長は、憲法9条改憲に反対する青年の運動を報告し、「青年動く時すでに勝利の光あり」という川合義虎の言葉を引いて、「この言葉の決意と生き方を引き継ぎ、多くの青年とともに自らの力で歴史を前に進める」と決意を述べました。
 治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟・吉田万三副会長は、小池百合子東京都知事が昨年に続き朝鮮人犠牲者追悼式典への追悼文を拒否したことにふれ、「明治150年と称し都合良く歴史を書き換える動きに呼応するもの」と批判。「戦争する国への道は、弾圧と偏(へん)狭(きょう)なナショナリズムの煽(せん)動(どう)が結びついていた」と批判しました。
 最後に石播労働者合唱団が「南葛労働者の歌」、「インターナショナル」などを歌いあげ、参列者も一緒に声をあげました。その後、敷地内にある「亀戸事件犠牲者之碑」に一人ずつ献花しました。

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