日本国憲法と世界人権宣言を羅針盤に、弾圧事件・冤罪事件・国や企業の不正に立ち向かう人々を支える人権団体

2018年5月25日号

2018年5月25日号  

袴田事件 6月11日、再審の可否判断へ 死刑台へ逆戻り許さぬ 巖さんの命と自由を守れ  

 無実の死刑囚・袴田巖さんが再審を求めている静岡・袴田事件で、東京高裁(大島隆明裁判長)は6月11日に再審可否について決定を出すと弁護団に通知しました。再審開始に向け、最後まで支援を強めましょう。検察の主張が破綻した即時抗告審の経過をまとめました。

非科学的答弁で説得力ない説明
 4年前、静岡地裁は再審開始を決定しました。理由の一つが、袴田さんが犯行時に着用していたとされた、味噌樽から発見された「5点の衣類」の血液が、袴田さんのものでも、被害者のものでもないとした筑波大の本田克也教授のDNA鑑定でした。静岡地裁は「5点の衣類」は「袴田さんの着衣でも犯行着衣でもない」と認定しました。
 即時抗告審で検察は、本田教授の鑑定手法は再現性がないと執拗に攻撃し、検証実験の実施を求めました。高裁は、弁護側の反対を押し切り、鑑定の有効性を調べる検証実験の実施を決定し、検察側が推薦する大阪医大の鈴木廣一教授に鑑定を委嘱しました。
 昨年、鈴木教授の鑑定書が提出され、本田教授と鈴木教授の証人尋問がおこなわれました。鈴木教授は、本田鑑定の手法ではDNAを抽出することはできなかったと述べましたが、裁判所の具体的指示に反して本田鑑定とは機材も用具も溶液の量も異なるやり方で検証したことが明らかになりました。法廷でも科学的で説得力のある答弁はできませんでした。
 一方、弁護団は、弁護人の一人と学生が本田鑑定の手技どおりに追試して、DNAを検出できたことをビデオ映像で証明し、本田鑑定の有効性を証明しました。

検察再現実験が再審決定を補強
 また、即時抗告審では、検察がおこなった味噌漬け実験の結果が、逆に再審開始決定の認定の正しさを証明する事態が起こりました。
 決定は、「5点の衣類」の色合いや血痕の色は、弁護団の味噌漬け実験の結果に照らすと、「1年以上味噌に漬かっていたとするには不自然」と指摘していました。
 検察は、長期間味噌漬けしたシャツの血痕からDNA鑑定をおこなうことは不可能だとする意見書を作成するため、即時抗告審中に密かにシャツを味噌漬けにする実験をしていました。ところが、1年2カ月の間味噌に漬かった衣類は黒色に染まり、犯行着衣とされた白みが残るシャツとは大きく異なっていました。弁護団は検察が実験したシャツの写真を証拠として提示し、「事件後にねつ造されたと考えるのが最も合理的」だと認めた再審開始決定に誤りがないことを強調しました。

死刑で再収監を絶対阻止しよう
 「弁護団が反対した検証実験に費やした2年間は無意味だった」
 即時抗告審の最終意見書を提出した1月19日、西嶋勝彦弁護団長は、検察と裁判所を批判しました。
 検察の即時抗告に理由はなく、主張は破綻しました。しかし、万が一にも高裁が不当な決定をした場合は、袴田さんはようやくつかんだ自由と平穏なくらしを奪われ、再び死刑囚として拘置所に収監されることになります。
 袴田さんの命と自由を守り、再審開始を確定させるために、最後まで支援を強めましょう。静岡県本部は、手元にある署名を集中するよう呼びかけています。

署名送付先 〒420―0037 静岡県静岡市葵区人宿町2―2―2 国民救援会静岡県本部 手元の署名の集中を

岡山・倉敷民商弾圧事件 禰屋裁判 検察は公訴取り下げよ 全国から緊急署名集中を 岡山地裁  

 岡山地裁に差戻しとなった倉敷民商弾圧事件(禰屋裁判)で、5月14日、岡山地裁に8人で要請しました。要請では、禰屋町子さん、小(こ)原(はら)淳(じゅん)さん、須(す)増(ます)和(かず)悦(よし)さんと支援者が要請書を読み上げました。
 要請では、仝〇,妨訴の取り下げを勧告すること。検察官による公訴事実の起訴状の陳述を行うこと。G屋さん、弁護団による意見陳述を十分保障すること。ぐ貎海納茲蠶瓦戮申駝漫∧について、職権で取り調べ、公判廷で明らかにすること。ナ杆鄰弔凌靴燭幣攀鮴禅瓠⊂攷与厂笋砲弔い毒Г瓩襪海箸裡掬世魑瓩瓩泙靴拭署名は2130人分(累計1万3713人)を提出しました。(岡山県本部)
 禰屋裁判では5月8日におこなわれた三者協議で検察は立証計画を提出できませんでした。高裁判決後4カ月たっても、どのような立証するのかの計画もできていないなど、いかに起訴そのものがいいかげんなものであったかをあらわしています。全国連絡会では岡山地検に対して、公訴を取り下げるよう求める緊急要請署名を呼びかけています。

高知・高知白バイ事件 片岡さんの訴え棄却 ねつ造認めない不当決定 最高裁  

 最高裁第3小法廷(林景一裁判長)は5月7日付で、高知・高知白バイ事件の片岡晴彦さんの特別抗告を退ける不当決定を出しました。
 事件は右折待ちで停車中のスクールバスに高速走行してきた白バイが衝突し、バス運転手の片岡さんが業務上過失致死で禁錮1年4月の判決が確定したものです。道路についたスリップ痕はねつ造された疑いがあるとして、片岡さんは刑期満了後に再審請求を申し立てました。地裁、高裁で請求棄却。最高裁に特別抗告していました。

残念より呆れ 片岡晴彦さん
 残念というより、呆れてものが言えません。高裁の判事も会うことなく、一年半余り期間を費やし、棄却。
 事故の事実を明らかにしたい、乗車していた子どもたち(当時、中学3年)の証言を偽証にしたくない、証言台で真実を述べた校長先生ら3人の証言が嘘つきにされたのです。
 司法の資質を変えなければ、再審の扉は開く事はないでしょう!
 最後に支援者の言葉を伝えます「人間味のある裁判官に会うまで闘おう」。本当にいるのでしょうか?
〈激励先〉 国民救援会高知県本部 FAX 088(822)7969

『救援会に期待します』 一緒に未来つくろう 社会民主党副党首 福島みずほさん  

 1998年に国会議員になって、まず99年に盗聴法制定阻止の運動の時に国民救援会とともに、野党共闘で一生懸命頑張ったという思いがあります。その後、秘密保護法の闘い、共謀罪の闘い、とりわけ国会で弾圧立法が出された時、国会の内外で一緒にたたかったという思いがあります。街頭であらゆる形で救援会がどんと頑張ってくださったおかげで、戦線がものすごく広がって本当に市民との共闘、野党との共闘ができました。献身的なたたかいと、基本的人権、弾圧に抗して、治安立法に対してたたかうぞという日本国民救援会がなかったら、こんなに広範囲な活動にならなかったのではと思っています。
 刑事司法の改正、再審法の改正、さらに盗聴法をはじめ秘密保護法、共謀罪、戦争法、本当に廃止させるために皆さまと頑張っていきたいと思います。
 日本はいま、重要な岐路に立っています。今日も女性国会議員で財務省に事務次官のセクハラに関して調査し、事実であれば更迭せよと抗議に行ってきました。モリカケ(森友、加計)、日報問題、厚労省のデータねつ造、働き方改悪法案、それらのウミの真ん中に安倍首相がいる。森友学園で安倍首相は「私や妻が関与していれば国会議員を辞める」と言いました。辞めてもらおうではありませんか。
 思想信条が異なる人、政策に異を唱える人に弾圧をする、ここに危機感を覚えます。安倍内閣にとって、「こんな人たち」と言われる人を弾圧する独裁政権を終わらせて、民主主義の、違う未来をつくっていくことに皆さんと一緒にかけていきたいと思います。救援会の90年の素晴らしい活動に心からの敬意を表し、ますますの発展をお祈りします。(4月13日、90周年記念レセプションにて 文責・編集部)

労働2事件が勝利 国民救援会の支援事件  

□北海道・渡島信金労組委員長地位確認裁判  

 渡島信金から労組委員長の中原秀一さんが定年後の再雇用を拒否され、地位確認を求めていた裁判の控訴審で4月26日、札幌高裁で和解が成立しました。和解内容は渡島信金が中原さんを直接雇用して65歳まで契約を更新することなどが柱となっています。

職場民主化を 中原秀一さん
 6月1日からの職場復帰と解決金を勝ちとる事で勝利和解が成立しました。昇格差別裁判から約8年の闘い、要請署名などのご支援に、心よりお礼申し上げます。再雇用関連の裁判での職場復帰は画期的なものです。今後も労組委員長として職場の民主化のため頑張ります。

□大阪・航空連 スカイネットワーク エミレーツ航空分会地位確認等請求事件  

 エミレーツ航空に勤務していた3人がパワハラ、未払い残業代の解決を求め組合を結成したところ、解雇されたため提訴した事件で、会社が4月20日、控訴を取り下げました。このため、解雇を無効とした一審判決が確定しました。

次は職場復帰 組合員3人
 救援会の皆さまから多くのご支援をいただいたことが裁判所に正しい判断をさせ、会社に控訴取り下げをさせることができた大きな要因と確信しています。心から感謝申し上げます。職場復帰を果たすたたかいに変わらぬご支援をよろしくお願いいたします。

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