日本国憲法と世界人権宣言を羅針盤に、弾圧事件・冤罪事件・国や企業の不正に立ち向かう人々を支える人権団体

2018年12月15日号

2018年12月15日号  

長野・あずみの里「業務上過失致死」事件全国集会 完全無罪求め550人  

 長野・あずみの里「業務上過失致死」事件の支援集会が11月23日、長野・安曇野市内で開催され、11都道府県550人が参加しました。

■介護の実態を知らない警察・検察
 特別養護老人ホーム「あずみの里」でおやつのドーナツを食べた入所者が亡くなり、看護師の山口けさえさんが注視義務を怠ったとして業務上過失致死罪で起訴された裁判。12月17日に被告側最終弁論で結審、来年3月25日に判決が出される予定です。
 集会では、弁護団の木嶋日出夫団長は、「裁判の経過と3つの争点」として弁護団報告。裁判でも証拠採用された「現場再現DVD」を上映し、現場全体や特養ホームの実態を全く知らない警察・検察のずさんな捜査を批判し、3つの争点(因果関係・注視義務違反・おやつ形態確認義務違反)について説明。そもそも入所者は、ドーナツを喉に詰まらせて窒息死したものではないこと(因果関係なし)、当日、山口さんは嚥(えん)下(げ)障害のある別の入所者の介助をおこなっており、亡くなった入所者への注視義務は認められないこと(注視義務違反なし)、さらに看護職員である山口さんにはおやつの形態が変更したことの確認義務はないこと(おやつ形態確認義務違反なし)を、山口さんたちの位置関係なども確認しながら詳しく説明しました。
 木嶋団長は最後に、「12月17日の最終弁論では、検察官の論告を全面的に打ち砕く弁論を展開する準備をすすめている。介護職員だけでなく、利用者の尊厳を守るためにも、皆さんの言葉で真実を広げ、署名に託して裁判所に届けてほしい」と訴えました。
 つづいて、「介護現場からの支援の声」として、看護師の江森けさ子さんは、「私たちの仕事は、人生最後のステージを安心して暮らしたいと願う人の支援。何より楽しみにしている食べることを奪わず、最後まで口から食べられるよう努力をしている」と、食事を楽しむことの意義を強調しました。その上で、「よい介護はアクシデントと背中合わせ。あずみの里の介護内容は、よい介護だと仲間として実感できた。高齢者が人生最後のステージを人間らしく迎えるために、重要な意味を持つ裁判」と述べました。

■山口さん「絶対に負けられない」と決意
 当事者の山口さんは、「起訴当時は戸惑いや不安、怒りと切なさが入り交じった日々でした。しかし、施設職員をはじめ、県内外から支援の言葉をいただき、学習会や裁判を重ねるにつれ、『これは不当な裁判であり、私は無実だ』という気持ちが強くなりました。絶対に負けられません。介護の未来、福祉の未来がかかった裁判であると確信を持ってたたかっています。今後もご支援をお願いします」と訴え、大きな拍手を送られました。

〈要請先〉 〒390―0873 松本市丸の内10―35 長野地裁松本支部・野澤晃一裁判長

岡山・倉敷民商弾圧事件禰屋裁判 公訴取り下げを要請 全国から署名4万7千余  

 11月27日、岡山地裁に対して、5月以降15回目の「検察に公訴の取り下げを求めよ。無罪判決を求める」要請を8人でおこないました。
 禰屋さんは、要請書で「建設会社のほ脱額は、押収した資料で調べたのではなく、査察官報告書を鵜呑みにしたものであること。建設会社には隠し財産がなく、脱税に課せられる重加算税も課せられていない。私は、建設会社に減価償却等の会計帳簿の作成をするサポートするために、年3回ほどしかいかないのに、資産の全体像が分かるはずがない。私は、建設会社から何の利益供与も受けていない。後藤裁判長は、検察が立証計画が出せないなら、公訴の取り下げをすすめる訴訟指揮をとってほしい」と述べました。署名も併せて提出し、累計で個人は47,208人分。団体は464団体となりました。
 裁判所に対して、「裁判長宛の要請書を憲法16条の請願権に基づいて渡すべきだ」との要請をしましたが、「要請書が提出されていることは伝えるが、要請書の保管は総務課がする。」として、平行線となっています。これを正すのは、世論の拡がりによる包囲だと決意しています。その後、地裁前で1時間宣伝をおこないました。

北海道・植村隆裁判 請求棄却の不当判決 植村さんは高裁へ控訴 札幌地裁  

 元朝日新聞記者の植村隆さんが、櫻井よし子氏及び出版3社に対し名誉棄損を理由に慰謝料の支払いと名誉回復を求めた裁判の判決が11月9日札幌地裁であり、地裁は植村さんの請求を棄却する不当判決を言い渡しました(写真)。
 地裁判決は、櫻井氏の表現により植村さんの名誉が棄損されたことは認めたものの、櫻井氏のジャーナリストとして果たすべき取材活動の杜撰さを検討することなく、櫻井氏の粗雑な判断を放免しています。
 植村訴訟札幌弁護団は、声明で「言論に責任を負うべきジャーナリストと一般読者とが同じ判断基準で判断することは、取材が杜撰であっても名誉棄損が免責されることになり、到底許されるものではない」と厳しく批判しています。原告は控訴し、たたかいます。(道本部版より)

千葉・明治乳業賃金・昇格差別争議 賃金差別を認めず 争議団は抗議声明発表 東京地裁  

 月例賃金4〜5か月分もの差別などをおこなっていた明治乳業の不当労働行為からの救済を否定した中労委命令の取り消しを求めて、東京地裁で争っていた明治乳業賃金・昇格差別争議で、東京地裁民事第19部(裁判長・春名茂)は、11月29日原告の請求を棄却する不当判決を出しました。
 不当判決を受けて、争議団は、「我々は会社に対し、長年にわたって行われた争議について、当事者間の交渉で早期に全面的な解決をするよう強く求める」とし、それが、「食品の安全・責任を尊重する食品企業としての会社に相応しい態度であると確信している」との声明を発表しています。

熊本・松橋事件 12月20日、三者協議激励行動  

 再審開始決定が確定した松橋事件について裁判所・弁護団・検察の三者協議がおこなわれます。弁護団は、速やかに協議をおこなうように裁判所に申し入れ、裁判所も11月におこなう意向を示しましたが、検察側が異を唱え、12月20日にやっと協議日程が入りました。検察は、裁判をいたずらに引き延ばす気配を見せています。
 85歳となっている宮田浩喜さんに一日も早い無罪判決を出させるために、検察による裁判の引き延ばしを許さないことが求められています。
 三者協議の当日、弁護団を励まし、検察の裁判引き延ばしを許さない声をあげましょう。ぜひ、熊本地裁前でおこなう激励行動(門前集会)に参加しましょう。

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