日本国憲法と世界人権宣言を羅針盤に、弾圧事件・冤罪事件・国や企業の不正に立ち向かう人々を支える人権団体

2018年10月5日号

2018年10月5日号  

沖縄県知事選 民パト隊、走る(民間パトロール隊)  

公正で自由な選挙を

 米軍の辺野古新基地建設を許すのかどうかを最大の争点として激戦となっている沖縄県知事選挙(9月13日告示、30日投票)で、国民救援会中央本部は坂屋光裕事務局次長を現地に派遣し、地元沖縄県本部と協力し、自由で公正な選挙の実現をめざし、民間パトロール活動などにとりくみました。

「ぐるみ選挙」許すな 県選挙管理委員会に要請

 県知事選で、一部の業界・企業が、期日前投票を利用し、傘下の会社や社員に対し圧力をかけて特定の候補への投票させる、いわゆる「ぐるみ選挙」が大きな問題となっていました。
 国民救援会は急きょ、9月19日、沖縄県選挙管理委員会に対し、公正で自由な選挙の実現を求めて、要請をおこないました。
 提出した要請書では、次の点を求めました。
 仝析棲萋阿亮由をおおいに保障すること。
 選挙において、言論の自由は最大限保障されることが必要です。これに対する不当な干渉・妨害などを許さないこと。市民団体の言論活動を規制しないこと。
 ◆屬阿襪濮挙」、金権選挙を許さないこと。
 企業・団体による「ぐるみ選挙」は、憲法の投票の自由、思想・信条の自由を侵害し、自由で公正な選挙を蹂(じゅう)躙(りん)するものです。「ぐるみ選挙」や買収などの金権選挙をおこなわないよう、企業等に周知・徹底のうえ、厳しく監視し、警告・告発など厳正に対応すること。
 K杜ビラや暴力による選挙・政治活動への妨害を止めさせること。
 要請にあたり、沖縄県本部の新垣勉会長からは、「期日前投票で、携帯電話などを持ち込んで自分の書いた投票用紙を撮影して送信するということがおこなわれている」と指摘し、投票の秘密が守られるよう対応するよう求めました。

投票会場前で宣伝 訴えに聞き入る市民の姿も

 20日からは連日、民間パトロール活動を実施。
 期日前投票の会場となっている那覇市役所前をはじめ県内各地を回り、投票に来る人や通行人に、「沖縄の未来を決める県知事選です。政治をおおいに語り合い、投票に行きましょう。企業が特定候補への投票を労働者に強要することは、憲法の思想・信条の自由を侵し、公選法に反する違法行為です。買収や利益供与は犯罪です」などと訴え、「公正で自由な選挙の実現を」と題したビラを配りました。市役所から出てきてビラを取りに来る人や、訴えをじっと見て聞いている人の姿もありました。
 また、玉城デニー候補の事務所などを訪問し、選挙への妨害や公正な選挙を侵害する動きなどの情報を聞きました。そこにいた支援者からは、「宗教団体のメンバーが、たくさんの人を期日前投票に連れ出している。『ぐるみ選挙』を許さないために、ぜひ民間パトロール活動を頑張ってほしい」と、激励をされました。また、「老人福祉施設の周りでやってほしい。老人がどんどん期日前投票に駆り出されているよ」など期待の声が寄せられました。
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 21日には、ポスターを電柱に貼っていた支援者が交番に不当に連行される事件が発生(男性はほどなく釈放)。支援者が貼った電柱の裏側には、相手候補のポスターが貼られていました。警察の政治的偏向が表れた事件です。沖縄では、ポスター貼りに警察が干渉してきたことがなかっただけに、民間パトロールの役割を改めて確認しました。

茨城・布川国賠訴訟 警察と検察の嘘断罪を 責任追及裁判結審し判決へ 東京地裁  

 1967年の強盗殺人事件で犯人とされ無期懲役が確定し、仮釈放後に再審無罪になった桜井昌司さんが、警察や検察を相手に起こした国賠裁判で、9月19日、東京地裁(市原義孝裁判長)で弁論が開かれ、桜井さんと弁護団が最終意見陳述をしました。裁判は結審し、判決は年度内に出される模様です。
 陳述に立った桜井さんは、警察が国賠裁判でも証拠開示を拒み、「証拠記録は洪水で流失」と嘘の主張を続けていることや検察が(共犯とされた)杉山卓男さんの未開示の自白テープを隠し続け、裁判所の提出命令を受けても「存在しない」と否定していることをあげて、「嘘は泥棒の始まりだ。警察、検察は、泥棒をした私に指摘されて恥ずかしくないのか」と厳しく追及。「警察と検察には、真実と正義がなければならない」と述べました。
 また裁判所に対し、「警察と検察の嘘を見逃さないでほしい。嘘が見逃されるから事実を曲げた主張をして冤罪を作る。裁判所こそ、嘘を正す重大な任務を背負っている。私と杉山が犯人にされる過程にあった嘘を厳しく判断することを願います」と述べて陳述を終えました。
 弁護団長の谷萩陽一弁護士は、警察が自白を強要し、自白後は、現場状況や目撃証言に矛盾しないよう自白を変遷させたことをあげ、捜査の違法性は明らかだとしました。検察の公訴提起については、「全証拠を検討できた検察官は、有罪維持が困難と判断できたはず」と指摘し、証拠を隠して強引に起訴したことは「証拠評価の誤りではなく、明らかに行き過ぎ」と批判し、原告勝訴しかないと力を込めました。
 報告集会で桜井さんは、「真面目な警察官が喜び、真面目な検察官が安心して仕事ができる司法にしたい。裁判に勝ち、皆さんと新しい闘いを始めたい」と話しました。

〈要請先〉〒100―8933 千代田区霞が関1―1―4 東京地裁・市原義孝裁判長

東京・三鷹事件 竹内さんに再審開始を 大会決議提出し要請 東京高裁  

 東京高裁に裁判のやり直し(再審)を求めている東京・三鷹事件について、国民救援会中央本部、三多摩総支部と「三鷹事件の真相を究明し、語り継ぐ会」の代表は9月19日、裁判所への要請と宣伝をおこないました。
 宣伝では、語り継ぐ会の吉村勝雄事務局長がマイクを握り、「三鷹事件は1949年、三鷹駅で何者かによって列車が暴走、脱線させられ、6人が亡くなった事件です。10人が起訴され、『自白』したことで竹内景助さんが犯人とされ、死刑判決が確定しました。竹内さんは再審を申し立てましたが無念の獄死をされ、ご遺族が死後再審を申し立てています。無実の死刑囚・竹内さんの無念を晴らすためにも一日も早い再審開始決定を出してほしい」と訴えました。
 要請では、中央本部の岸田郁事務局長が、国民救援会第59回全国大会で決議した「一日も早い再審開始決定を求める要請決議」を提出し、「70年経っても検察が隠している証拠を開示させ、公正な裁判をおこなうように」と要請しました。また、支援者からは「証拠によれば、複数の人がいなければ電車を暴走させることはできない。たった一人ではできないことははっきりしている」などと訴えました。
 裁判は、くり返し三者協議(裁判所、弁護団、検察)がおこなわれてきましたが、高裁(後藤眞理子裁判長)は9月末までに弁護団・検察双方に意見書の提出を求めており、重要な局面を迎えています。

〈要請先〉〒100―8933 千代田区霞が関1―1―4 東京高裁・後藤眞理子裁判長

北陸クリニック事件 母親大会で訴え  

 今年の日本母親大会(高知県で開催)で、史上初めて北陵クリニック事件の守(もり)大助さんのお母さん・祐子さんが全体会壇上から訴えることが実現しました。
 これは何よりも徳島の会、高知の会の尽力、そして祐子さんの「何としても訴えたい」の執念と宮城の会の後押しで実現できた全体会での発言でした。東京の会が折り込み作業に奮闘していただき、大会参加者4300人全員に署名用紙が配布されました。
 祐子さんの発言は参加者の大きな感動を呼び、署名は地元の高知の会に送られ集約したところ、2406人分の協力がありました。祐子さんは、「がんばってくださいとたくさんの方に声をかけられ、署名もたくさんいただきました。体調をみながらですが、全国へ訴えに行きます」と話しています。(宮城県版などをもとに編集部で作成)

冤罪晴らせる制度に 東京 国会議員招き再審学習会  

 国民救援会東京都本部は9月15日、「今こそ学ぼう!再審の最前線」と銘打ち学習会を都内で開催し、60人を超える参加がありました。
 日本共産党・藤野保史衆議院議員が講演。藤野議員は、日弁連の資料では1910年代から2000年代までに160件以上の再審請求がおこなわれたが、これは氷山の一角と前置き。冤罪の背景として、愛媛県警の被疑者取調べ要領にあるように、警察の取調べでは被疑者への自白強要が組織ぐるみでおこなわれていることを指摘。そして、衆議院の法務委員会で藤野議員が上川法務大臣に再審制度の主旨を質したところ、「再審は無実の人を救うための非常救済手段である」ことを認めた上で、個別具体的な事例の答弁は差し控えると消極的な対応であると話しました。大崎事件を例に、再審開始決定が出されても上訴し続け、再審公判を開かせず、原口さんを苦しませる検察の態度は再審制度の主旨に反する卑劣な態度であると批判しました。
 再審開始決定が出されても検察が上訴することが制度上許容されている実状に対し、アメリカ、フランス、カナダ、ドイツなどの再審制度改正の動きを紹介。最後に、「警察や検察が集めた証拠は公共の財産である」という運動と世論を広げることが決定的に大事だと話し、ともに冤罪をなくすためにがんばろうと激励しました。

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