日本国憲法と世界人権宣言を羅針盤に、弾圧事件・冤罪事件・国や企業の不正に立ち向かう人々を支える人権団体

2016年9月15日号

2016年9月15日号  

許すな共謀罪 臨時国会への提出狙う安倍政権  

 「戦争をする国」づくりに反対する国民の共同が広がるなか、それを恐れる安倍政権は、国民の声とたたかいを抑え込む悪法(共通番号制、秘密保護法、盗聴法改悪、司法取引導入)の成立を次々と強行してきました。そして9月26日に召集される臨時国会で、国民の心の中まで踏み込み監視・弾圧する「共謀罪」の新設(組織犯罪処罰法改悪案)を狙っています。

▼国民の内心に踏み込む

 近代刑法では、実際に犯罪が実行され、被害が生じたときに罰することが原則です。
 それは、被害も生じていないうちから警察が捜査に乗り出すことができれば、国民を常に監視し、何か「危ない」ことを考えてはいないかなど、心の中、プライバシーまで踏み込むことになるからです。
 とくに日本では、戦前、治安維持法のもとで、特高警察が心の中に踏み込んで、戦争に反対する人たちを弾圧・処罰したことへの深い反省があり、それもふまえ、日本国憲法には、思想・信条の自由が保障されているのです。
 共謀罪は、その原則を投げ捨て、国民の内心の自由を土足で踏みにじるものです。

▼「テロ」対策を口実に

 安倍政権は、共謀罪をなんとしても成立させるために、2020年の東京オリンピックでの「テロ対策」を前面に打ち出しています。しかし法案に「テロ対策」の文言はなく、「テロ対策なら必要ではないか」と国民をだまそうとしています。
 法案では、なんと600を超える犯罪に共謀罪を適用するとしています。「テロ」とは関係のない公職選挙法や道路交通法、窃盗、詐欺なども含まれています。
 捜査対象となる「組織的犯罪集団」も明確な定義はなく、市民団体や労働組合が狙われる恐れもあります。公職選挙法違反を口実に、別府警察署員が市民・労働団体の事務所を隠しカメラで違法に監視していた事実からも、その危険性は明らかです。

▼監視、「密告」社会再び

 「話し合い・合意」を捜査するためには、―嗣韻らの情報提供、会話の盗聴、「犯人」の自首が考えられます。
 ―嗣韻らの情報提供を奨励すれば、戦前の「隣組」のように、住民が警察の役割を担い、住民同士の監視・「密告」社会が生まれる恐れがあります。
 盗聴法の改悪で、警察による盗聴捜査の範囲が大幅に拡大しました。共謀罪と結びつけば、広く盗聴捜査がおこなわれる恐れがあります。また、今後、盗聴器を部屋に設置する「室内盗聴」を狙っています。
 K^討任蓮◆嵌反諭廚自首すれば刑が減免されます。警察が「おとり」捜査員を潜入させ、共謀罪を成立させた後に「自首」させて、団体を弾圧する危険もあります。

 国民救援会は、市民団体と共同して、4度目の法案提出に断固反対し、たたかいます。

共謀罪 「共謀罪」は、過去に3度にわたり国会に提出され、そのたびに国民の大きな反対によって廃案となった悪法です。
今回4度目の提出を狙っている「共謀罪」は、「組織的犯罪集団」が、犯罪(4年以上の懲役・禁錮の罪)について話し合い、合意し、犯行のための「準備行為」をしたことを処罰するものです。その後に、犯罪の計画を中止したとしても罰せられます。
ここでいう「組織的犯罪集団」について、法案では明確な定義はありません。2人以上で上記の犯罪を計画した集まりが「組織的犯罪集団」とされることにもなります。「準備行為」も同様で、なにをもって「準備行為」とするかは警察の判断にまかせられることになります。

岡山・倉敷民商弾圧事件 10・1行動、倉敷で 3人の無罪勝ちとろう  

 倉敷民商の3人の事務局員が税理士法などに違反したとして逮捕、起訴されている岡山・倉敷民商弾圧事件。税理士法違反として一、二審で有罪判決を受けた小原淳(こはらじゅん)さんと須増和悦(すますかずよし)さんは最高裁に上告し、6月13日に上告趣意書を提出しました。最高裁は公判が開かれないため、世論で裁判所を包囲し口頭弁論を開かせることがいっそう必要とされています。
 禰屋(ねや)町子さんの裁判では、法人税法違反の審理が終わり、裁判所は税理士法違反の審理(事実調べ)を次回公判(10月6日)で終えようとしています。岡山地裁の江見健一裁判長は、弁護側の証人、証拠を採用せず、検察の証拠や証人のみを採用するなど、不当な訴訟指揮をとっています。
 公正、公平な審理を経て道理ある判断、結論を出すのが憲法の番人である裁判所の役割です。地元岡山4団体(倉敷民商を支える会、倉敷民商を支える岡山の会、岡山県商連、国民救援会岡山県本部)では不公平な裁判に抗議し、弁護側の証人採用をめざし、9月の毎週火曜日に裁判所前で宣伝行動をおこなうことを決めました。
 さらに、前記4団体と全国連絡会は、支援運動をさらに全国へ広げ、地元倉敷市民に支援を呼びかけるために別掲の「10・1行動」を決め、全国からの参加を呼びかけています。
 また、禰屋裁判で、弁護側の証人(山室功税理士・元国税局職員)を採用するように、岡山地裁あてに、要請はがきを集中してください。
 〒700―0807 岡山市北区南方1―8―42 岡山地裁・江見健一裁判長

宮城・仙台北陵クリニック事件 証拠開示の運動強化を 関東連絡会が夏合宿  

 仙台北陵クリニック事件支援の関東連絡会は、例年おこなっている夏合宿を8月20日〜21日、山形・蔵王温泉でおこないました。今年は10都県から58人が参加。実のある討論がおこなわれました。
 初日は、福岡大学の新屋達之教授が、北陵クリニック事件における証拠開示の重要性について講演し、討論をおこないました。
 つづいて、東京の支援者が紙芝居と、守(もり)大助さんの詩の朗読と演奏をおこない、秋田・大仙市事件、山形・明倫中裁判の支援者が支援を訴えました。夕食懇親会では、バイオリニストの池田敏美さんの演奏を聴いた後に、各県の守る会ごとに活動紹介。余興も飛び出しにぎやかになりました。
 翌日の討論では、全国の支援者の力を仙台高裁に集中することが必要で、そのためには証拠開示を求める運動の強化や、日弁連の支援を要請することなどの方向が確認されました。(田戸俊秀)

秋の国会行動に参加しよう!戦争法廃止、共謀罪上程許すな  

 2015年9月19日、安倍政権は憲法違反の戦争法案を強行成立させました。安倍首相は、南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に派遣されている自衛隊員に、他国軍を守るための「駆けつけ警護」「宿営地の共同防護」という任務を追加し、そのための訓練をはじめました。激しい戦闘が続く南スーダンで、自衛隊員が「殺し、殺される」危険が高まっています。戦争法の発動をストップし、今すぐ廃止にすべきです。
 国民救援会も加盟する総がかり実行委員会は、以下の国会行動を呼びかけています。会員、都道府県本部、支部の皆さんは、地域の共同行動にのぼりを掲げて、積極的に参加しましょう。
▼強行採決から1年 戦争法廃止!9・19国会正門前行動
 9月19日(月・祝)午後3時30分〜5時 国会正門前
▼国会開会日行動
 9月26日(月)正午から午後1時 国会周辺

亀戸事件93周年追悼会 真実語り継ぐ 虐殺繰り返させぬと決意 東京・亀戸  

 1923年9月に起きた関東大震災の際、当時の東京の南葛地域(現在の江東区、墨田区)で高まりつつあった労働運動や民主主義運動の弾圧を狙い、南葛労働会の幹部など青年10人が警察と軍隊によって虐殺された亀(かめ)戸(いど)事件の93周年追悼会が9月4日、江東区の浄心寺でおこなわれ、73人が参加しました。
 追悼会は、国民救援会も参加する実行委員会の主催で毎年おこなわれているもので、治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟、日本共産党東京都委員会、日本民主青年同盟、朝鮮人犠牲者追悼会実行委員会の代表が追悼の辞を述べ、再び権力による弾圧、歴史の逆行を許さない決意を固め合いました。また、東京地方労働組合評議会の森田稔議長からのメッセージが紹介されました。
 追悼の辞を述べた治安維持法国賠同盟の副会長・吉田万三さんは、日本がアジア侵略を開始し、国家が戦争の道を進むなかで亀戸事件が起こされたことにふれ、「権力が何を恐れたかを示している事件だ。いま、戦争に走る勢力の動きが強まるなか、戦争に反対する運動が津々浦々で広がっており、亀戸事件の時代との共通性を感じる。虐殺された青年の皆さんの志を引き継いで闘う」と述べました。
 民青同盟の中央常任委員・中山歩美さんは、「安倍政権の暴走が加速し、青年との矛盾が広がるなか、青年が主権者としての自分の価値に目覚め、政治に声を上げる変化が全国で生まれている」と述べ、日本共産青年同盟(現・民青同盟)の初代委員長で虐殺された川合義虎(当時21歳)の言葉を引き、「戦前の先輩たちは『青年動く時すでに勝利の光あり』、『未来は青年のもの』というスローガンを掲げて奮闘した。先輩方の決意と生き方を引き継ぎ、希望ある社会を青年自らの力で勝ちとる」と決意を述べました。
 石播労働者合唱団が「石幡の差別闘争の中でも、(団結、不屈を誓う)南葛労働者魂を肝に命じてきた」と前置きし、「南葛労働者の歌」、「インターナショナル」などを歌いあげました。歌を聴き、溢れる涙を手でぬぐう参加者もいました。
 最後に「亀戸事件犠牲者之碑」に一人ずつ菊の花を献花しました。

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