日本国憲法と世界人権宣言を羅針盤に、弾圧事件・冤罪事件・国や企業の不正に立ち向かう人々を支える人権団体

2016年11月15日号

2016年11月15日号  

自衛隊国民監視差止訴訟 審理せず不当決定 上告から半年のスピード処理 最高裁  

 自衛隊国民監視差止訴訟に対し、最高裁は10月26日付けで、原告の上告を棄却・不受理とする不当決定を出しました。(裁判長・鬼丸かおる、裁判官・小貫芳信、山本庸幸、菅野博之)
 裁判は、陸上自衛隊情報保全隊(当時)が、イラク戦争に反対する市民の運動を「反自衛隊活動」とみなして敵視し、監視・情報収集をしていたことが明らかになり、東北各県の市民が国民監視は憲法違反だとして差し止めを求めていたものです。一審・仙台地裁は市民5人への賠償を認め、二審では1人への賠償を認め、国は上告を断念しました。一、二審とも、人格権とプライバシー権の侵害として、国家賠償が認められました。しかし、監視の差し止めと違憲性判断がされなかったため、4月に最高裁に上告していました。
 決定を受けて原告団長の後藤東陽さんは次のようにコメントしました。
 「陸上自衛隊の南スーダンPKO派遣(戦争法発動により付与された武力行使を伴う駆けつけ警護)に反対する運動が起きている中、審理もせず棄却した。官邸からの圧力を勘ぐらざるをえない。落胆と怒りに燃える。情報保全隊は、反省も躊(ちゅう)躇(ちょ)もなく今も監視活動を続けている。彼らの動きを止める力にはならなかった。しかし、弁護団の粘り強いたたかいと、全国から寄せられた支援が裁判官の逃げ道をふさぎ、自衛隊の違法行為を認めさせ、全国民の知るところとなった。いままで政治・選挙に無関心だった人たちが危機感を持ってくれた。自分や家族の命を政治家たちに任せず、自分たちの自覚と活動によって守るしかないことをもっと知ってもらいたい」〈抗議先〉〒102―8651 東京都千代田区隼町4―2 最高裁第2小法廷・鬼丸かおる裁判長

静岡・天竜林業高校成績改ざん事件 再審請求を棄却 裁判所 ウソの自白に縛られ 静岡地裁浜松支部  

 静岡県立天竜林業高校で、生徒の調査書の改ざんを指示して、見返りに現金を受け取ったとして、当時同高校の校長だった北川好伸さんが(収賄罪や公文書偽造罪で有罪が確定)再審を求めていた事件で、10月24日、静岡地裁浜松支部は北川さんの請求を棄却する決定を出しました。(裁判長・山威、裁判官・稲岡奈桜、田中浩司)
 事件は、警察の自白強要によって、元天竜市長が「孫の大学進学のために北川さんに20万円を渡して、調査書の改ざんを依頼した」とする供述を証拠として北川さんの有罪が確定したものです。再審請求では、元市長が「賄賂は渡していない」と新たに証言し、供述心理学者の浜田寿美男さんによる鑑定意見書を提出しましたが、裁判所はこれを認めませんでした。北川さんと弁護団は10月28日に東京高裁に即時抗告しました。
 北川さんは、「怒りとか悔しさはない。ただ、白いものを見て白と言えない裁判官に対する憂(うれ)いがある。今日から始まる抗告審の道、弁護団、支援者の皆さんと頑張っていきます」と声を詰まらせながら話しました。
〈抗議先〉〒430―0929 浜松市中区中央1―12―5 静岡地裁浜松支部・山威裁判長

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