2016年1月5日号
2016年1月5日号
自衛隊国民監視差止訴訟 違法な監視終わらせる 「必ず違憲判決を」原告団、弁護団が決意 ２月２日判決
自衛隊の情報保全隊がイラク戦争に反対する市民などを監視し、情報を収集・蓄積したのは憲法違反だと、東北６県の市民９４人が「国民監視をやめろ」と訴えている裁判の控訴審判決がいよいよ２月２日、仙台高裁で言い渡されます。
原告団と支援するみやぎの会が１２月９日、判決にむけて臨時総会を４６人の参加で開催し、決意を固め合いました。総会では、小野寺義象（よしかた）弁護団事務局長が、５人の市民に対する監視の違法性を認めた一審判決を後退させず、監視差止めと憲法違反の判断を勝ちとる決意を述べました。また、後藤東陽原告団長はじめ原告から、この訴訟に対する思いと決意が表明されました。総会後、全国から寄せられた署名２５８８人分（累計２万２３７６人分）を高裁に提出し要請しました。
総会の前日には、原告団ら１６人は仙台市の繁華街で、「監視は違憲」と書かれたパネルを掲げ、宣伝・署名活動をおこないました。支援する会では、１月２０日にも宣伝をおこない、最後まで裁判所へ迫っていく方針です。
「戦争をする国」づくりが推しすすめられるもとで、自衛隊の暴走を断じる判決を勝ちとることは重要です。全国からの署名と要請をお願いします。
〈要請先〉〒９８０―８６３８ 仙台市青葉区片平１―６―１ 仙台高裁・古久保正人裁判長
辺野古で不当弾圧 沖縄 公務執行妨害デッチ上げ
１２月５日朝、沖縄・辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前の基地建設に反対する抗議行動で、公務執行妨害を口実に県統一連の瀬長和男事務局長と男性の２人が現行犯逮捕されました。
また、これに抗議した沖縄平和運動センターの山城博治議長が、米軍敷地内に足を踏み入れたとして刑事特別法違反で憲兵隊に拘束され、県警に引き渡されました。
山城議長は６日に、瀬長事務局長は８日に釈放を勝ちとりましたが、残る男性は勾留されたままです。
事件当時、抗議行動において瀬長事務局長は非暴力のたたかいを貫くため、また、逮捕者やけが人が出ないよう安全に配慮しながら現場の統制にあたっていました。警察が瀬長事務局長に狙いを定め、デッチあげて弾圧に乗り出したものです。
国民救援会沖縄県本部は全国に呼びかけ、不当な弾圧に強く抗議し、ただちに不起訴決定をするよう那覇地検に対して要請しています。
神奈川フィル不当解雇事件 解雇無効の勝利判決
神奈川フィルハーモニー管弦楽団を不当に解雇されたコントラバス奏者の杉本正さんと布施木憲次さんが解雇撤回を求めていた裁判で、１１月２６日、横浜地裁（田中寿生裁判長）は、楽団を運営する理事会の解雇権濫用を認め、解雇は無効と判決し未払い賃金を支払うよう命じました。
杉本さんは、「演奏が下手と解雇されたが名誉回復できた」と喜び、布施木さんは「明日から戻れと言われれば、すぐに戻れる」と話しました。
なお被告の神奈川県は控訴しました。
ノーベル賞 受賞記念討論会 国民救援会が招待 日本の人権団体を代表し
北アフリカのチュニジアの民主化に貢献したとして、同国の市民団体で構成する「チュニジア国民対話カルテット」が２０１５年のノーベル平和賞を受賞したことを記念して、チュニジア大使館が１２月１０日、東京の日本プレスセンターで記念のパネルディスカッションをおこない、国民救援会の鈴木亜英（つぐひで）会長がパネリストとして招待されました。
チュニジアは、アラブ諸国の民主化革命「アラブの春」の発端となったジャスミン革命以降、イスラム勢力と政教分離を主張する世俗勢力の対立が深まっていました。こうした中、同国最大労組のチュニジア労働総同盟、経営者団体である同工業・商業・手工業連盟、同人権連盟、同弁護士会の４団体で構成する「チュニジア国民対話カルテット」が双方の歩み寄りを促し、男女平等や人権尊重を認めた新憲法の制定や自由選挙による大統領選挙を実現。民主化の促進に貢献したとしてノーベル平和賞を受賞しました。
パネルディスカッションには、チュニジア人権連盟に相当する活動をしている組織として、日本国内の人権団体の中から国民救援会が招待されました。
鈴木会長は、自由な選挙を守るたたかいや松川事件などの謀略とたたかってきた救援会の８７年の歴史を紹介した上で、同カルテットが暴力によらない徹底した対話をすすめたことに敬意を表すると述べ、「日本でさらに民主主義を徹底するために、同カルテットのやり方に注目していきたい」と発言しました。
名張事件第10次再審（最高裁）署名用紙
