日本国憲法と世界人権宣言を羅針盤に、弾圧事件・冤罪事件・国や企業の不正に立ち向かう人々を支える人権団体

2016年1月25日号

2016年1月25日号  

鹿児島・大崎事件 原口さんの再審必ず 審理大詰め、支援の強化を 鹿児島地裁 無実がいっそう明らかに  

 鹿児島・大崎事件の第3次再審請求審で、1月8日、鹿児島地裁で検察側の証人尋問がおこなわれました。原口アヤ子さんの無実がいっそう明らかになっています。

確定判決の死因絞殺ではないと
 第3次再審請求で、弁護団は2つの新証拠を提出しました。
 一つは、東京医科大学の吉田謙一教授の鑑定です。昨年、吉田教授の証人尋問がおこなわれ、吉田教授は絞殺による窒息死ではなく、事故による出血性ショック死である可能性が高いと証言しました。これは、「西洋タオルで絞殺」とした確定判決の認定を否定する内容です。
 これに対して検察側証人として、和歌山県立医科大学の近藤稔和教授が8日、証言しました。
 弁護団によると、近藤教授は死因について、結論としては「確定判決の認定は矛盾しない」と述べたものの、「写真では何も分からない」といった証言を繰り返したため、裁判所から「鑑定書を訂正するのですね」と質問される場面もあったとのことです。

心理学鑑定により「信用性高くない」
 2つ目の新証拠として、弁護団は、心理学者の淑徳大学の大橋靖史教授と、青山学院大学の高木光太郎教授の供述心理学鑑定書を提出しました。
 確定判決では、「共犯者」とされた知的障がいを持つ3人の警察で強要されたウソの自白が、有罪の主な根拠となっていて、これらの自白を支える客観的な証拠はありません。
 第2次再審請求審で裁判所は、大橋・高木鑑定にもとづき、「共犯者」の証言の信用性は低いとしましたが、「共犯者」ではない親族の供述は信用できるとし、この供述が3人の供述を支え、「大筋において信用できる」と認定し、再審請求を棄却しました。
 第3次再審請求審では昨年12月に2人の証人尋問がおこなわれ、大橋・高木証人は、心理学鑑定について、膨大な供述を一語一語緻密に分析し、直感的な判断などではなく、科学的な分析の結果であることを説明しました。そして、殺害についての話を聞いたとする親族の供述について、実体験によらない供述が見られたと証言しました。

再審勝ちとろうと2月21日決起集会
 国民救援会鹿児島県本部は、弁護団の奮闘にこたえ、運動でも大きな飛躍を勝ちとり、原口さんが元気なうちに何としても再審開始決定を勝ちとり、冤罪を晴らそうと、以下の日程で決起集会を開催します。

 日時 2月21日(日)午後1時30分
 場所 鹿児島県婦人会館(鹿児島市下荒田2丁目27―12)

〈要請先〉〒892―8501 鹿児島市山下町13―47 鹿児島地裁・富田敦史裁判長
〈激励先〉〒890―0063 鹿児島市鴨池2―14―20 鴨池ホワイトリバー102 国民救援会鹿児島県本部

大崎事件〉1979年に、鹿児島県大崎町で起きた殺人死体遺棄事件として原口アヤ子さんら4人が起訴された事件。原口さんは一貫して無実を主張しましたが、「共犯者」とされた親族の男性3人と、「共犯者」以外の親族の供述により、懲役10年の刑が確定しました(他の3人も有罪)。原口さんは2002年に鹿児島地裁で再審開始決定を勝ちとったものの、高裁で取り消され、第2次再審も棄却。現在、鹿児島地裁に第3次再審請求中。

再審求める署名に協力名張事件の再審求めて  

 再審開始の願い果たせず、無念の獄死を遂げた三重・名張毒ぶどう酒事件の奥西勝さん。亡くなってから初めて迎える新年に、再審を求めて宣伝行動がおこなわれました。

三重・新年お伊勢さん行動「奥西さん気の毒」  

 三重県本部は1月11日の成人の日、お伊勢さん参拝者に支援を訴える恒例のお伊勢さん行動をおこないました。
 「盗聴法は市民の自由を侵す。えん罪犠牲者を救おう!無実の人は無罪!」と訴えて、ティッシュに入れたビラ500セットを配布しました。
 署名は名張毒ぶどう酒事件の第10次再審請求審で、再審開始と検察手持ち証拠の開示を求めるものでした。署名協力者の最高年齢者は97歳のご老人で、「何の署名や、そうか奥西さんの署名か。気の毒なことをしたなぁー。」と快く署名に応じてくれました。
 新調した迫力ある横断幕が目を引き、皆さんにしっかり見ていただけました。40分ほどで、用意したビラを全部配布することができました。年明け以来、暖かい日が続き、行動日和だったことが何よりでした。袴田事件と東住吉事件、戦争法・盗聴法反対ののぼりも掲げました。
 お伊勢さん行動は、三重県本部が20年近く毎年おこなっている新年の初行動です。
(三重県本部)

愛知・奥西勝さんの誕生日宣伝「高裁は再審開け」90枚のパネル掲げ訴え  

 「奥西さん90歳誕生日宣伝行動」が1月14日、名古屋市の金山駅前でおこなわれ130人の支援者らが参加しました。
 昨年10月に奥西さんが無念の獄死を遂げましたが、そうでなければこの日を迎えられたはずという趣旨で、90枚のパネルを参加者一人ひとりが掲げ、「名誉回復をおこなえ」と市民にアピールしました。
 奥西さんの妹の岡美代子さんから「無実を信じ真実を訴え続けてきましたが、その願いをかなえることができませんでした。かなえていれば90歳の行動は大変うれしい行動になったでしょう。兄の悔しさを晴らすため私が裁判を継承して進めたい。これからもお力をお貸しください」とするメッセージが紹介されました。
 参加者らは「名古屋高裁は再審をおこなえ」などとシュプレヒコールをあげました。
(愛知県本部)

兵庫・福崎町長選不当捜査事件 警察の干渉続く 弁護士変えろと暴言も  

 昨年末の福崎町長選挙で兵庫県警捜査二課と福崎署が後援会だよりを違法文書として後援会役員と嶋田正義前町長に不当な呼び出しを続けている事件で、警察は年明けの5日から呼び出しを再開しました。国民救援会兵庫県本部は1月6日、県警捜査二課に赴き、不当な捜査に対して抗議をおこないました。
 これまでに警察は後援会員を訪問し、「私は会員ではない」「後援会を出る」と書いた書面にサインを求める後援会つぶしの訪問をおこなっています。抗議団は、後援会つぶしをおこなうのは、不偏不党、公平中正を旨とする警察法第2条に違反すると指摘。後援会だよりを後援会員に配ることのどこが違法なのかと問うと、「投票依頼文言がある」と回答しました。
 しかし、本件で問題とされた文書は、相手に投票を呼びかけるものではなく、「2票、3票、支持の輪を広げて下さい」と、後援会員の奮闘を呼びかけたものです。後援会の内部で奮起を呼びかけることは当たり前の活動で、警察の行為は後援会自体を否定し、結社の自由を侵すものです。
 また抗議団が、任意出頭には応じないとはっきり断っているのに連日呼び出しに来るのは自白強要だと述べると、県警は「それは説得だ」と回答。養父市議選不当捜査事件で県警・検察が3年間も呼び出しを続けたことをあげ、非常識ではないかと指摘すると、「皆さんとは常識の線が違う」と答え、一般の常識とかけ離れていることを自ら認めました。後援会役員の中には、連日訪問してくる警察官から「(対応する)弁護士を変えてほしい」と言われた人もおり、なりふり構わぬ不当な捜査に批判が高まっています。
 地元福崎町では、連日10〜20カ所での街頭宣伝をおこない、不当な捜査を訴えるビラの全戸配布を4回おこなうなど反撃をしています。呼び出しを受けている後援会役員と嶋田前町長に全国各地から激励が届いています。

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