日本国憲法と世界人権宣言を羅針盤に、弾圧事件・冤罪事件・国や企業の不正に立ち向かう人々を支える人権団体

2016年1月15日号

2016年1月15日号  

兵庫・福崎町長選不当捜査事件 兵庫県警ふたたび執拗な呼び出し・尾行  

 昨年12月の兵庫県福崎町長選挙で、候補者の後援会ニュースが公選法違反だとして、警察が人権侵害にあたる不当捜査をおこなっています。後援会員と国民救援会兵庫県本部、同姫路支部は、違法捜査をただちにやめるよう警察への抗議行動を続けています。

 昨年12月6日に投票がおこなわれた兵庫県福崎町長選挙で、候補者の後援会が会員向けに発行したニュースについて、兵庫県警福崎警察署が選挙違反だと決めつけ、選挙の告示直後から町全域にわたる大規模な聞き込みをおこない、後援会の会長などの関係者に対して執拗に出頭を求める事件が起きています。
 警察は、住宅地図を持って町民の家をしらみつぶしに訪問し、「違法な文書が届いている」と決めつけて告げ、「封筒が届いていないか」「ハガキが届いていないか」と確認を求め、「あなたは後援会員か」などと聞き回っています。中には警察官から犹笋聾絮膕餔ではありません瓩判颪い浸罎飽鑑を押すよう求められたり、犖絮膕颪鮟个覘瓩判颪い謄汽ぅ鵑靴討れと求められた町民もあり、まるで踏み絵のような思想調査まがいの聞き込みがおこなわれています。
 また県警捜査二課と福崎署は、後援会役員や、後援会を応援していた前町長に対しても事情聴取・呼出し・尾行・張り込みをおこなっています。町民が「任意出頭には応じない」と拒否しているにもかかわらず一日に何度も訪問し、ドアのチャイムを何度も鳴らすなど、神経を消耗させる執拗な呼び出しを続けています。これは昨年不起訴となった養(や)父(ぶ)市議選不当捜査事件と同じやり方で、平穏な住民生活を脅かし、不安を広げる捜査です。現地の関係者は不当な出頭要請や事情聴取には応じず、拒否してたたかっています。
 現地では、違法捜査をやめるよう県警前でマイクでの抗議行動を展開するほか、嶋田前町長とともに町内各所で警察の違法捜査を指摘する街頭宣伝や抗議のビラを全戸に配布するなどの活動をおこなっています。

捜査すぐ中止を 兵庫県本部事務局次長濱嶋隆昌さん  

 文化・スポーツのどんなサークルでも、組織内の連絡文書を発行・郵送することは、ごく普通の行為です。後援会の会員向けのニュースを犯罪行為のように捜査するのは異様です。
 本来、選挙の時こそ自由な言論活動が保障されるべきです。日本の公選法はべからず法として世界でも非難されていて、国連・規約人権委員会は繰り返し日本政府に公選法の改正を勧告し、昨年は法律が改正されずとも、ただちに言論の取り締まりをやめるよう勧告しています。
 多くの町民は平穏で安全な暮らしを望み、警察にそのために働いてもらうことを期待しています。異様な捜査で町民の平穏を脅かし不安を広げる捜査は直ちに中止すべきです。
 呼び出しを受けている後援会役員と嶋田前町長、また不当な捜査とたたかう地元の皆さんへの激励を、ぜひ全国からお寄せください。
〈激励先〉〒650―0022 神戸市中央区元町通6―6―12 国民救援会兵庫県本部 TEL078(351)0677

岡山・倉敷民商弾圧事件(禰屋裁判)弁護団が冒頭陳述 検察の立証を弾劾 岡山地裁  

 倉敷民商の事務局員3人が税理士法違反だとして起訴された倉敷民商弾圧事件。税理士法と法人税法違反として起訴されている禰屋町子さんの裁判の第14回公判が12月21日、岡山地裁で開かれ、弁護側が冒頭陳述をおこないました。
 すでに前回公判から弁護側立証が開始されている時点で冒頭陳述をおこなうことになったのは、とくに法人税法違反(脱税ほう助)について、検察立証が成功していない経過をたどったことから、裁判所が「具体的事実が分からず、その余の証人採否の検討もできないので、まず被告人質問をやりたい」との立場に固執しているという事情がありました。
 弁護団としては、裁判所が「被告人質問が終わったからその余の証人調べは必要ない」として、すべての証人請求を却下し、一気に結審に向かう重大な危険性を回避するために、基本的な検察主張事実に対する認否を含め、事件全体の争点を明らかにして、検察官の冒頭陳述と証拠調べによる裁判所の偏見や予断を排除することを目的として、「証拠によって証明しようとする事実」を明らかにする陳述、すなわち「検察の主張・立証を弾劾する弁護側立証の方針・方法の陳述」をおこなうことを要求し、認めさせたものです。
 冒頭陳述では、まず、千田卓司弁護人が、「冒頭陳述要旨」の法人税法違反(脱税ほう助)の部分について陳述しました。千田弁護人の冒頭陳述は、法人税法違反(脱税ほう助)にかかわる禰屋さん関与の実体を、公判廷において初めて明らかにしたものです。
 続いて、清水善朗主任弁護人が、税理士法違反、公訴権濫用論に関する部分を陳述しました。前回公判での弁護側証人、関本秀治税理士証言をふまえて小原・須増裁判における一審での立証論点をさらに深め、さらなる立証を加える必要性を陳述しました。
 次回1月22日には、禰屋さんの本人尋問がおこなわれます。
 また、日本国民救援会中央本部は1月31日に、裁判勝利をめざして、倉敷民商弾圧事件全国活動者会議を開催します。全国からのご参加を呼びかけます。

宮城・仙台北陵クリニック筋弛緩剤冤罪事件 三者協議を通知 守さんの再審めざし毎月要請 仙台高裁  

 准看護師の守大助さんが筋弛緩剤を患者5人の点滴に混入したとして殺人罪などで無期懲役が確定している宮城・仙台北陵クリニック筋弛緩剤冤罪事件で、仙台高裁は、1月19日に三者協議をおこなうことを弁護団に通知してきました。
 弁護団は昨年9月に補充意見書とともに、即時抗告審で一度も開かれていない三者協議開催の申し入れをおこないました。これに対して裁判所は、2014年末から15年8月にかけて裁判官が全員交替したため、裁判官が記録を読んだ上で三者協議をおこなうと述べていました。
 この間、支援団体でも三者協議の開催と全ての証拠開示を求めて要請行動を強めていました。関東連絡会は9月以降宮城県本部と協力して毎月、裁判所要請をおこない、全国から寄せられる署名を提出し、全員が発言して要請。仙台中心街での街頭宣伝を続けてきました。また、東京では2月20日に集会を開催することを決め、参加を呼びかけています。全国の皆さんのいっそうのご支援をお願いします。(宮城県本部)

大阪・大阪市「思想調査」アンケート裁判 2月26日に判決 憲法守る裁判が結審 大阪高裁  

 大阪市「思想調査」アンケート裁判は11月24日、大阪高裁で第2回口頭弁論が開かれ、結審し、判決は2月26日と決まりました。
 裁判は、橋下大阪市長(当時)が市職員におこなった「思想調査アンケート」の設問は参政権、団結権、思想・信条の自由など、憲法に明記された権利を侵すとして、市職員が国家賠償請求訴訟を提訴したものです。一審の大阪地裁はアンケートの一部を違法とし、原告側が勝訴。市側が控訴していました。

長野・冤罪あずさ35号窃盗事件 Yさんの異議棄却 最高裁へ特別抗告 東京高裁  

 冤罪あずさ35号窃盗事件で、東京高裁第11刑事部(栃木力裁判官、渡邉英敬裁判官、小笠原義泰裁判官)は昨年11月30日、同高裁第10刑事部の再審請求棄却決定に対する異議申し立てを棄却しました。弁護団は最高裁に特別抗告申し立てをおこないました。
 事件は2005年、特急あずさの座席に置かれたバッグから財布を盗んだとされたYさんが起訴され、一審無罪、二審で懲役1年2月の逆転有罪判決となり、最高裁で確定。2013年に東京高裁に再審請求するも、14年に棄却されたため、異議申し立てをおこなっていました。
 再審請求審で弁護団は、3つの新証拠を提出しました。々学の専門家があずさ35号と同型車両で計測、実験をおこない、列車ホームからYさんが財布を盗るのを見たとする女性の供述について、その視認性を否定する意見書。当日、男性同士の言い争いを見たと名乗り出た目撃者の供述録取書によると、Yさんと主張する言い争いの場所と一致すること。E陲蕕譴燭箸気譴觝睇曚虜犲舛ら指紋鑑定はできないと警察が述べていたが、財布から指紋鑑定は可能であるという指紋鑑定の専門家による鑑定書。
 東京高裁第11刑事部は、鑑定書の再現は女性の供述を忠実に再現したものとはいえないなどと判断し、新証拠の明白性を否定した同高裁第10刑事部の棄却決定に誤りはないと、異議申し立てを棄却しました。

熊本・松橋事件 事実調べ終え、結審 春に再審可否の判断 熊本地裁  

 殺人事件の犯人とされ、有罪が確定した宮田浩喜さんが再審を求めている松橋事件は12月24日、熊本地裁で三者協議が開かれました。この間の三者協議では、確定判決が認定した被害者の傷口と凶器とされた切り小刀とが一致しないという大野鑑定意見書及び証人調べに対する検察の反論意見書提出が出されていませんでした。この日の三者協議で裁判所は、今日で事実調べを終了し、検察側と弁護側双方に2月12日までに最終意見書を提出するよう伝えました。
 会見した弁護団によると、検察側の反論意見書は最終意見書に含めた形で提出することになったこと。弁護側は、1月中にも最終意見書を提出し、遅れていた検察側の鑑定意見書については、検察の最終意見書を見たうえで反論書を追加提出することが決定されたと報告されました。
 なお、溝國禎久裁判長からは、再審可否の判断を「現在の裁判官3人で出したい」と述べられたことも明らかにされ、3月末までには裁判所の判断が出される可能性が強まったと報告されました。
 東住吉冤罪事件の再審開始確定に続き、松橋事件の再審開始を勝ちとるために全国からの支援を集中することが求められています。

〈要請先〉〒860―8513 熊本市中央区京町1―13―11 熊本地裁・溝國禎久裁判長

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