日本国憲法と世界人権宣言を羅針盤に、弾圧事件・冤罪事件・国や企業の不正に立ち向かう人々を支える人権団体

2015年5月25日号

2015年5月25日号  

静岡・袴田事件 鑑定手法、検証実験へ 東京高裁  

 昨年3月再審開始決定が出された袴田事件の即時抗告審。5月14日、東京高裁(大島隆明裁判長)で裁判所、検察、弁護団による三者協議が開かれ、裁判所が実施の提案をしていたDNA型鑑定の手法を検証する実験について、公正で科学的な検証に耐えうる条件を満たせば弁護団は応じる意向を示しました。
 袴田事件の唯一の物証とされる「5点の衣類」に付いた血痕のDNA型が、袴田さんや被害者のDNAが検出されなかったことから、静岡地裁が「捜査機関が証拠をねつ造した疑いがある」と認め、味噌漬けの5点の衣類の色の問題や、新たに開示された新証拠などを総合的に判断をして再審開始決定を出しました。そのDNA鑑定をした筑波大教授の本田克也鑑定人がおこなった鑑定方法について、検察側は、本田鑑定を独自な方法であるとし、信用できないと主張してきました。弁護団は、「本田教授の鑑定方法は国際的論文が発表され、この方法は認められている。いたずらに審理を混乱させる検証実験は不要だ」と主張してきました。
 また、5点の衣類に付いた血痕は、地裁での鑑定でほぼすべて使われており残っていないため、東京高裁は再鑑定でなく、鑑定手法を検証する実験を提案していました。
 今回の三者協議では、それぞれが主張する方法を説明し、次回以降に三者で協議することとなりました。
 弁護団は記者会見で、「このままでは審理が早く終わらず、袴田さんのためにならない」と話しました。

三重・名張毒ぶどう酒事件 最高裁・最高検へ要請  

 4月28日、最高裁と最高検に対し名張毒ぶどう酒事件の要請をおこない、愛知、兵庫、東京の守る会などから11人が参加しました。
 「東京守る会」が6月25日におこなう、映画『約束』上映会と集会のビラを最高裁前で配り宣伝をしたあと、最高裁へ、再審開始と証拠開示、奥西勝さんの釈放を求める署名2439人分(累計9099人分)を提出しました。
 要請で支援者は「無実の証拠がたくさん出ているのに、『自白』に依存して死刑判決を維持するのが不思議でならない」、「判断を先延ばしして、奥西さんを獄死させるようなことがあってはならない」などと発言しました。
 最高検への要請では「証拠を隠したままでいるのは卑怯だ」、「奥西さんのことを思うと、80代半ばで亡くなった自分の父親のことが頭をよぎる。奥西さんは逃げも隠れもしない」などと、証拠開示と奥西さんの釈放を強く求めました。

長野・冤罪あずさ35号窃盗事件 徹底した事実調べを 事件から10年 再審めざし集会  

 2005年、出張帰りの元長野県諏訪市職員のYさんが、新宿駅に停車中の特急あずさ号の座席に置かれていたバッグから財布を盗んだとして、若い男女にとがめられ、逮捕・起訴された冤罪あずさ35号窃盗事件
 国民救援会とYさんの無罪を勝ち取る会は、事件発生10年目の5月10日、諏訪市で「再審開始をめざす集会」を70人の参加でおこないました。
 この事件で物的証拠はなく、有罪の根拠は男女の目撃供述だけです。集会では、弁護団から事件の経過と問題点を学習し、駅ホームと車両を再現し、事件を検証しました。
 検証の結果、男女の位置から、座席においたバックから財布を盗るのを見ることはできず、目撃供述は客観的状況と矛盾し、信用できないことが明らかになりました。弁護団報告と男女の目撃供述の検証を通じて、確定判決と再審請求棄却決定には重大な事実誤認があることを確認。現場検証をおこない徹底した事実審理と再審開始を裁判所に求める決議を採択しました。

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