日本国憲法と世界人権宣言を羅針盤に、弾圧事件・冤罪事件・国や企業の不正に立ち向かう人々を支える人権団体

2015年3月15日号

2015年3月15日号  

倉敷民商弾圧事件 禰屋さん釈放と無罪を 弾圧はね返そうと決起集会  

 「倉敷民商弾圧事件・倉敷民商を支える岡山の会」の決起集会が2月28日、岡山民商会館で開催され、16都府県から117人が参加しました。集会では、3人の無罪判決と、禰屋さんの一日も早い釈放を勝ちとろうと決意を固め合いました。

治安強化反対運動と結んで
 則武透弁護士が弁護団報告をおこない、禰屋町子さんにかけられた脱税ほう助は全く身に覚えのない冤罪であり、税理士法違反で3人が起訴されたことは「自主計算・自主申告」をすすめる民主商工会への弾圧であると事件の本質を説明。そして、「法廷という猝室瓩悩僂泙擦此∋件の本質を広く市民に知らせることが必要。同時に、秘密保護法や盗聴法改悪など、治安強化に反対するたたかいとむすんでたたかおう」と呼びかけました。
 連帯のあいさつでは、全国商工団体連合会の磯谷吉夫副会長が「民商への弾圧は過去にもいくつもあり、そのたびに果敢にたたかい、克服して前進してきました。安倍政権は『戦争をする国』づくりをすすめるもとで、一方で社会保障を切り捨て、徹底的に税金を徴収する、一方でものを言うものを弾圧する。この流れのなかで起こされた事件です。3人の無罪を勝ちとりましょう」と述べました。
 つづいて、国民救援会の鈴木猛事務局長が「たたかいの意義は、第1に、3人とそのご家族の人権を守ること。第2に、たたかう組織への弾圧を跳ね返し、さらに前進を勝ちとること。第3に、憲法の理念にもとづく納税者の権利を確立するたたかいです。この弾圧は税金の納め方への弾圧であり、消費税増税反対などのたたかいとむすんで、弾圧をはね返しましょう。国民救援会もみなさんと一緒に奮闘する決意です」と結びました。

無罪勝ちとるまでたたかう
 地元岡山県商工団体連合会を代表して奥田伸一郎会長が決意表明。当事者である小原淳さんは、「私は中小業者の経営と暮らしを守りたいと頑張ってきました。法廷では、『民商運動は私の生きがいです』と裁判官に訴えました。絶対に負けるわけにはいきません。一日も早い禰屋さんの釈放と、無罪を勝ちとるまでご支援をよろしくお願いいたします」と訴えました。須(す)増(ます)和(かず)悦(よし)さんは、「拘置所では、事件のことばかり考えていました。あそこでは、まともな神経でいるのは難しいことです。なんとしても禰屋さんを外に出したい。どこにでも行って支援を訴えたいと思います」と訴えました。
 行動提起を岡山県商連の福木実事務局長がおこない、第1に署名の推進(現在の署名数は、禰屋裁判が3万954人分、小原・須増裁判が2万4143人分、禰屋さん釈放要請書696枚)、第2に、裁判傍聴と裁判所前での宣伝行動への参加、財政的支援の協力を呼びかけました。
 最後に、国民救援会岡山県本部の竹内和夫会長が閉会のあいさつに立ち、「禰屋さんの勾留は国際的には拷問です。一刻も早く救い出し、裁判に勝利するために、運動に立ち上がりましょう」と呼びかけました。

良心を集めて助けよう無実の人 支援強化期間(2〜3月)袴田事件  

東住吉事件

 裁判は法廷の中だけで決着するものではありません。法廷外の圧倒的な世論と大衆の支持が、裁判官の良心を発揮させ公正な判決を導くカギとなります。2月〜3月は袴田事件・東住吉事件の支援強化期間。各地の宣伝や学習などのとりくみを紹介します。さらに運動を広げましょう。

住吉冤罪事件 宣伝で心通じ  

 自宅に放火し当時12歳の娘を殺害したとして、無期懲役刑が確定した青木惠子さんと朴(ぼく)龍(たつ)晧(ひろ)さんが再審を求め、2012年3月に再審開始決定が出された東住吉冤罪事件。「東住吉冤罪事件」を支援する会と国民救援会大阪府本部は2月20日、火災現場近くの駒川中野駅前で9回目の宣伝をおこないました。この地で初めての宣伝は再審開始決定の前月。その時は「もう終わった事件では!?」とやや冷たい視線を感じましたが、徐々に雰囲気が温かくなり、今では署名にも応じてもらっています。
 今回は1月におこなわれた自動車工学の専門家・石濱正男教授の証人調べで、車の給油口からのガソリン漏れによる「自然発火の可能性」が高くなったことを中心に報告。火災原因が放火ではなく、自然発火の可能性が高くなった今「疑わしきは被告人の利益にという刑事裁判の鉄則は再審にも適用される」との最高裁決定に従い、大阪高裁に正しい判断をさせるには皆さんのご支援が必要ですと力強く訴えました。
 朴さんのお母さんは「息子は放火していません。2人を家族のもとへ必ず帰してほしい。それには皆さんの力が必要です。署名をよろしくお願いします」と時に涙しながら訴えました。「息子さん助けてあげんとあかんな」、「署名くらいしかでけへんけど」などの反響に「訴えたら心が通じ合うから嬉しい」とお母さんも励まされ力をもらった宣伝行動でした。
(支援する会・尾良江)

袴田さんを救おう 掛川支部初の集い  

 静岡・掛川支部は2月14日、袴田ひで子さんと弁護団の佐野雅則弁護士を迎えて袴田巖さんの無罪を勝ちとる集いを開きました。
 掛川支部は21人ほどの小さい支部であまりとりくみができていませんでしたが、新体制をきっかけに一歩でも足を踏み出そうと話し合い、再審開始決定が出たにもかかわらず、検察が袴田さんを再び死刑台に戻そうとすることは、人間の自由や人権を無視しており、袴田さんだけの問題ではなく、私たち自身への挑戦だと受け止めました。
 昨年末からチラシを作り民主団体などに協力を要請。駅頭宣伝や新聞折り込み、マスコミへも申し入れました。個人の条件を生かして、組を作り地域を訪問。署名用紙を携え参加のお願いをして回りました。
 当日、会場の120席はほぼ満席に。新しい顔ぶれもあり、支部では、集いを力に前進をしようと決意を新たにしています。(野口米吉)

取調べ可視化、検察の全証拠開示警察権限強める盗聴法の改悪反対 冤罪なくす法改正を 法務省へ要請  

 国民救援会も参加する「盗聴法廃止ネットワーク」と、「なくせ冤罪!市民評議会」は2月26日、今国会で審議が予想される刑事訴訟法の改定について、政府へ要請・請願をしました。当日は、法務省の林真琴刑事局長が応対し、日本共産党の仁比聡平参議院議員、社民党の福島瑞穂参議院議員が同席しました。
 要請で国民救援会の鈴木猛事務局長は、「昨年9月の法制審の答申は不十分。冤罪をなくすためなら、取調べ全面可視化と検察証拠の全面開示をまず実現すべき。盗聴捜査の拡大は、『戦争する国』づくりのもと、権力による市民の監視を強化するためのもので、冤罪防止と関係がない。拙速な法案提出はやめるべき」と述べました。

5事件の冤罪当事者一堂に 当事者の声聞け 茨城で300人集会  

 冤罪被害者の立ち場から刑事司法のあり方を考えようという集会が茨城・水戸市で開かれ、冤罪被害者や家族が一堂に会し、取調べの可視化や検察の証拠開示の必要性を訴えました。集会は国民救援会水戸支部などが構成する実行委員会の主催でおこなわれ、会場は300人の参加で満席になりました。
 第一部では、布川事件の桜井昌司さんによる「獄中歌集」コンサートがおこなわれ、獄中で父や母を思いながら作った歌が披露されました。
 第二部のパネルディスカッション(写真)では、桜井さんがコーディネーターを務め、パネラーに袴田事件の袴田ひで子さん、足利事件の菅家利和さん、志布志事件の川端幸夫さん、北陵クリニック事件の守祐子さん、勝男さんなど冤罪被害者や家族が冤罪の実態と当事者の苦悩を語り、刑事司法の問題点を浮き彫りにし、改革の必要性を訴えました。
 袴田巖さんは、体調を崩して参加できませんでした。姉のひで子さんは、「みなさんのおかげで巖が釈放され、いま一緒に暮らしていることが嬉しい。しかし、裁判はまだ終わっていません。無罪になるまでご支援ください」と訴えました。
 守大助さんの母・祐子さんは、この席に息子がいないのが残念でならない。私たちが元気なうちに息子を連れ戻したい」と訴え、目に涙をうかべました。
 この集会は、ジャーナリストの鳥越俊太郎さん、長野智子さん、映画監督の周防正行さん、元高裁判事の木谷明さんなどが呼びかけ人になり、アムネスティ・インターナショナル日本、茨城県弁護士会、茨城県医師会、朝日新聞、毎日新聞、東京新聞、茨城新聞などが後援しました。

東京・埼京線痴漢冤罪事件 「石田さんに無罪を」3月24日に二審判決 東京高裁  

 電車内で痴漢をしたとして石田崇さんが逮捕、起訴され、一審は罰金30万円の有罪判決を受けた埼京線痴漢冤罪事件の控訴審第4回公判が2月23日、東京高裁でおこなわれました。裁判はこの日で結審し、判決は3月24日午後1時30分と指定されました。
 弁護人の山添拓弁護士は、控訴審の審理で石田さんが痴漢などしていないことがますます明らかになり、原判決は誤っており、石田さんは無罪であると述べました。一審判決は、女性が犯人を特定する際、「注意深く特定し間違いがない」と認定しているが、控訴審で女性の証言の信用性に大きな疑問があることが明らかになりました。山添弁護士は、調書は検察が拡大解釈した「作文」である疑いが強く、女性は石田さんが犯人だという予断を持ち、石田さんをつかまえた可能性が高いと述べました。
 さらに、石田さんが女性の太ももを触るためには右肩を大きく下げた不自然な姿勢をとることになるが、車載カメラにはそのような姿勢は全く映っておらず、客観的証拠から無実は明らかであると強調しました。
 石田さんの無罪を勝ちとる会では、最後まで裁判所に要請を強めようと呼びかけています。
〈要請先〉〒100―8933 千代田区霞が関1―1―4 東京高裁 河合健司裁判長

自衛隊国民監視差止訴訟 再尋問認めず 最高裁へ特別抗告 仙台高裁  

 自衛隊のイラク派兵に反対するデモや集会を陸上自衛隊の情報保全隊が監視し、情報収集していたのは違法だとして、東北の市民が監視の差し止めと損害賠償を求めている自衛隊国民監視差止裁判。仙台高裁(古久保正人裁判長)は2月25日、原告側が申請していた元陸上自衛隊情報保全隊長の鈴木健氏の再尋問申請を却下する決定をおこないました。
 控訴審では裁判官3人のうち2人が交替し、鈴木氏の尋問にかかわった裁判官が1人となったため、鈴木氏の証言の信憑性を判断するうえで直接尋問をおこなうことが必要だとして、再尋問を求めていました。
 弁護団は再尋問を認めない決定に対し3月2日、最高裁へ特別抗告を、仙台高裁へ許可抗告を申し立てました。3月16日の第12回口頭弁論では、却下決定に対する異議を意見陳述するとともに、原告団副団長の山形孝夫さんの意見陳述を予定しています。

長野・冤罪あずさ35号窃盗事件 再審開始求め要請 「事実調べすれば真実わかる」 東京高裁  

 2005年に列車の座席に置かれたバッグから財布を盗んだとして、Yさんの懲役1年2月の有罪が確定し、再審を請求している長野・冤罪あずさ35号窃盗事件で、2月20日、無実を勝ちとる会と国民救援会長野県本部、中央本部の19人は、東京高裁と東京高検に対して要請をおこないました。
 東京高裁では、再審開始を求める署名2484人分を提出。Yさんは「現場検証や事実調べをおこなえば真実が見える事件です。異議審では、事実調べをして証拠に真摯に向き合ってほしい」と訴えました。
 東京高検では、「検察が持っている証拠は国民のもの。すべての証拠の開示を」と参加者が口々に訴えました。
 事件は、昨年12月に東京高裁が一切の事実調べをせずに再審請求を棄却したため、現在東京高裁の別の部に異議申し立てをおこなっています。

愛知・鳥居公務災害認定訴訟 鳥居さんの労災認定 ねばり強い闘いが実る 最高裁  

 愛知・鳥居公務災害認定訴訟について、最高裁は2月26日付で基金側の上告を棄却したため、鳥居建仁さんの勝訴が確定しました。
 事件は授業のほか部活動などの激務で倒れ高次脳機能障害となった中学校教諭の鳥居先生が、公務が原因だと認めない地方公務員災害補償基金を相手に訴訟をおこしていたものです。鳥居さんは一、二審で勝訴していました。

ご支援に感謝 鳥居労災の会 事務局長 杉林信由紀さん  

 国民救援会をはじめ、多くの皆さんのご支援で勝利が確定しました。毎月の最高裁要請行動、2万3000筆の署名提出など全国の支援が実ったもので感謝します。不当判決が続出している最高裁で本訴訟の勝利を、これからの闘いに少しでも貢献したいと改めて決意しています。

三重・名張毒ぶどう酒事件 証拠の全面開示と釈放を 最高裁と最高検に要請  

 ぶどう酒に毒物を混ぜ5人を殺害したとして一審の無罪判決が二審で死刑判決となり確定し、奥西勝さんが再審を求めている名張毒ぶどう酒事件で、2月25日、各地の守る会、国民救援会から23人が参加し、最高裁と最高検に対して要請をおこないました。
 要請では、特別面会人の稲生昌三さんが「名古屋高裁は刑事1部と刑事2部ともに、1年ほどで棄却をし、弁護団が提出をした書類を読んだとは思えない。最高裁は名古屋高裁の誤った判断を正してほしい」と訴えました。
 参加者からは、「最高裁は職権で奥西さんの死刑の執行停止という英断をしてほしい」、「最高裁と名古屋高裁で奥西さんの命をボール球のように投げ合って遊んでいるとしか思えない」、「再審請求は人生をかけた無実の叫びだ。形式的な判断ではなく、理由を明らかにしてほしい」と口々に訴えました。当日、一日も早い再審開始決定と証拠開示、奥西さんの釈放を求める署名、1584人分(累計3416人分)を提出しました。
 最高検では、愛知守る会事務局長の田中哲夫さんは「海外での再審の審理において証拠に対する全面的アクセスは世界的な流れになっている。証拠を検察が一人占めすることは間違っている」と訴えました。国民救援会中央本部の鈴木猛事務局長は、「国民が証拠を隠したり壊せば証拠隠滅罪となるが、検察が証拠を隠しても罪にならない。弁護団は、特定をして証拠開示を求めているのに、検察は故意に出さない。これは犯罪だと思う」と訴えました。

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