日本国憲法と世界人権宣言を羅針盤に、弾圧事件・冤罪事件・国や企業の不正に立ち向かう人々を支える人権団体

2015年10月5日号

2015年10月5日号  

戦争法強行採決 民意無視、戦争国家へ舵「採決撤回」のコール夜通し  

 自衛隊がいつでもどこでもアメリカの戦争へ参加することを可能とする戦争法案を、9月19日未明、参議院本会議で自公与党などが採決を強行しました。17日の委員会採決につづき、多くの市民が反対の声をあげ、国会前を数万人が取り囲む反対運動が広がるなか、国民の声を無視して法案を成立させました。

 参議院本会議で法案が可決した瞬間、国会前に集まる市民から「採決撤回!」と声があがり、抗議の声は明け方まで続きました。
 戦争と武力の行使を放棄すると誓った憲法9条に違反する戦争法案。国会論戦でも政府答弁は二転三転し破綻しました。安倍首相は、自衛隊が自身を守るための武器使用は武力行使ではないと屁理屈のような答弁を展開。武力行使と一体である兵站も「後方支援(兵站)は武力行使でない」と強弁しました。
 また法案成立を前提に、自衛隊が米軍との共同作戦を検討していたことも発覚。アメリカの戦争に自衛隊を「切れ目なく」参加させるための法案の本質が暴露されました。

戦争は人権侵害
救援会が声明文
 法案に反対する運動は歴史的なたたかいとなりました。学生団体の「SEALDs」や母親たちによる「ママの会」が声をあげ、多くの学者や弁護士、最高裁元長官も政府説明を批判。文化人や芸能人も反対を表明し、国会前でマイクを握る芸能人もいました。各地でデモがおこなわれ、国会周辺は連日数万人が抗議の声をあげました。
 国民救援会は同日抗議声明を発表し、「戦争は最大の人権侵害」とした上で、「戦争法の実施を許さず、廃止をめざしたたかう」と表明しました。

盗聴法改悪案、継続に 反対運動で成立許さず 臨時国会で必ず廃案へ 治安強化の狙い露呈  

 一般市民の電話やメールを警察が制限なく盗聴し盗み見ることを可能にする盗聴法改悪案が継続審議となり、今国会での成立を許しませんでした。冤罪犠牲者や国民救援会など市民団体が法案の危険性を訴え続ける運動で勝ちとった一定の成果です。廃案へ向け、ひきつづき運動を強めましょう。
 盗聴法改悪案を含む刑事訴訟法等改悪案は、8月に衆院を通過後、高まる反対運動などによって、参院での審議がおこなわれていませんでした。9月10日に法務委員会で大臣による趣旨説明がおこなわれたものの、審議が開かれることなく、9月25日に継続審議が決まりました。
 国民救援会は、盗聴法改悪は国民監視と治安維持に悪用される危険性を持ち、戦争法案と一体となって戦争国家への道を開く悪法だと警鐘を鳴らし続け、9月1日〜10日を「戦争法案・盗聴法改悪案の廃案をめざす集中期間」として位置付け、全国に行動を呼びかけました。
 福岡では、県本部が独自宣伝や共同のたたかいに積極的に参加。福岡支部も独自の宣伝行動でビラ300枚を配布しました。岐阜県本部は岐阜支部と共同で地元選出の自民党国会議員6人の事務所に赴き要請。福島と岡山では、会員や支部に国会議員へのFAX要請を呼びかけました。長崎の諫早支部、秋田県本部もノボリを立てて街頭宣伝をおこなうなど、全国各地でとりくみがおこなわれました。
 こうした各地での運動が今国会での成立を阻止する力となっています。次の臨時国会で廃案にするため、さらに運動を広げましょう。

布川事件国賠裁判 警察の虚言発覚 「洪水で証拠流失」は嘘 東京地裁  

 布川国賠第11回口頭弁論が9月4日に東京地裁で開かれました。
 この日、弁護団は二つの文書提出命令申立書の補充書を提出。その一つが、弁護団が開示を求めている桜井昌司さんのポリグラフ検査記録紙等について、警察が昭和61年の那(な)珂(か)川の氾濫で流失し現存しないとする意見書の虚偽を指摘する書面です。
 弁護団と桜井さんが、捜査資料が保管されていた根本町倉庫に行き現地調査したところ、倉庫のある土地を警察に売却し、現在も隣に住んでいる人から那珂川の氾濫について話を聞くことができました。その方は、洪水のとき家にいて様子を見ていたが、水はひたひたと増水して1階の桟のところに達し、引いていったということで、窓ガラスが割れることもなかったと話しました。これにより資料が流失したという警察の話が虚偽であることが明らかになりました。
 さらに弁護団は、文書提出命令申立に関連して、水戸地裁土浦支部での再審請求審当時の担当検事であった園部典生検事の証人申請をしました。
 検察・警察が次回の進行協議までに意見書を提出することになり、その上で裁判所が文書提出命令申立てについての判断を出す見通しです。次回の口頭弁論は、12月16日におこなわれます。(支援する会・山川清子)

自衛隊国民監視差止訴訟 勝利へ決意固める 決起集会に45人参加  

 自衛隊の国民監視差止訴訟の仙台高裁における控訴審は、10月13日の第14回口頭弁論で結審を迎えることになりました。
 結審を前に訴訟の意義を学び、運動を広げる力にするために原告団と弁護団、支援する会は、9月18日に弁護団の宮腰英洋弁護士を講師に学習会を開催し、9月16日に提出した最終準備書面について学びました。45人が参加しました。
 宮腰弁護士は、8年にわたる訴訟と最終準備書面について、監視行為は情報収集の範囲、対象、内容に歯止めがなく事実上無限定であること、平和的生存権、表現の自由、プライバシー権の侵害、等々違憲違法であることを解明しました。また被告の国が「安保関連法案」を、空前の盛り上がりを見せた批判や危惧の声を無視して強行しようとしており、それゆえ、権力者の誤り、ことに憲法無視や人権侵害は徹底して批判して是正されなければならないと述べ、本件訴訟がこのような歴史的社会的情勢の中で審理されていることを強調しました。
 原告の松井美子・元大河原町議は、「私が監視行為を受けたのは、成人式で憲法のビラを配り、主権者としての意識を持ってもらおうとしたこと、国民の自由が奪われる状況を変えたい」と述べました。
 国民救援会宮城県本部の吉田広夫事務局長は、国民救援会は、秘密保護法、戦争法案、自衛隊の国民監視は三位一体のものだと指摘し、原告団事務局団体として全力を尽くしてたたかうと発言しました。
 小野寺義象・弁護団事務局長は、裁判官が勇気を持って監視差止めの判決を出せるよう傍聴席をいっぱいにしようと訴えました。(宮城県本部)

第219次最高裁統一要請行動 公正裁判を要求  

 9月17日、雨のなか、第219次最高裁統一要請行動が7事件44人の参加でおこなわれました。参加者は、早朝の最高裁前で宣伝し、その後、最高裁要請をおこないました。
 要請で参加者は、「派遣労働者が景気の調整弁という判決には納得いかない」、「橋下大阪市長による組合事務所明け渡し問題で、憲法(団結権)より条例を優先している」など問題点を指摘したうえで、「最高裁で公正裁判を」と要請しました。
 参加事件=いすゞ派遣切り裁判、日東整争議、新日鉄住金思想差別裁判、名城大学加藤裁判、石橋職業病労災裁判、大阪市組合事務所使用不許可・明け渡し裁判、NTT西日本再雇用継続裁判

司法総行動プレ企画 憲法の力で勝利を  

 国民の目線に立つ司法を作るための司法総行動(10月7日実施予定)を前に、9月13日、東京都内で司法総行動プレ集会が開かれ、40人が参加しました。
 集会では鷲見賢一郎弁護士と加藤健次弁護士が、非正規労働者をふやす労働法制改悪と冤罪防止にならない刑事訴訟法等改悪案について、国会審議の状況と運動の到達点について述べました。
 日東整争議団や倉敷民商弾圧事件などをたたかう当事者や支援者が勝利への決意を表明。国民救援会中央本部の鈴木猛事務局長は、「さまざまな裁判闘争に憲法をかけてたたかい、勝利しよう」と述べました。

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