日本国憲法と世界人権宣言を羅針盤に、弾圧事件・冤罪事件・国や企業の不正に立ち向かう人々を支える人権団体

2015年1月5日号

2015年1月5日号  

秘密保護法を廃止させよう 首相官邸前で秘密保護法の施行に抗議  

 12月10日、安倍政権は、多くの国民の反対を押し切り、秘密保護法の施行を強行しました。国民救援会は直ちに抗議声明(別項)を上げ、廃止をめざし共同のたたかいに奮闘する決意を表明しました。
 施行日の10日には、首相官邸前に360人が集まり、施行の強行に抗議をするとともに、「廃止にむけてたたかうぞ」と声を上げました。国民救援会の鈴木猛事務局長も発言し、「安倍政権は国民の声を無視して施行を強行しましたが、本当は国民の声を恐れています。強行すれば国民を黙らせることができると考えています。それなら、私たちは廃止まで声を上げつづけましょう」と決意を表明しました。
 国民救援会も参加する「秘密保護法廃止へ!実行委員会」では、廃止をめざしてひきつづき運動にとりくむことを確認し、1月の通常国会開会日に国会前で声を上げることを決定しました。

福井・福井女子中学生殺人事件 冤罪3事件の再審請求が棄却  

 最高裁第2小法廷(千葉勝美裁判長)は12月10日、前川彰司さんの再審を認めない不当決定を出しました。
 事件は1986年、福井市内で発生した女子中学生殺人事件。警察は、事件から半年後に覚醒剤事件で勾留されていた暴力団員Aとその仲間の供述を根拠に前川さんを逮捕、起訴。一審は無罪判決。しかし、二審は関係者の証言のみで逆転有罪、最高裁で懲役7年が確定。2011年11月に名古屋高裁金沢支部が再審開始決定を出しましたが、13年3月、名古屋高裁本庁が再審開始決定を取消し、前川さんは最高裁に特別抗告をおこなっていました。
 前川さんからのコメントを紹介します。

失望は大きい 前川彰司さん  

 有罪、無罪を行ったり来たりしているこの裁判の再審開始決定の最終的な判断を最高裁にゆだねていただけに、司法に対する失望は一層大きくなりました。何度でも、何度でも立ち上がってファイトしたいです。
 ドンマイ、ドンマイ、まだまだこれからです。命あるうちは不義に対し、負けを認めることはないでしょう。
〈抗議先〉〒102―8651 東京都千代田区隼町4―2 最高裁第2小法廷 千葉勝美裁判長

高知・高知白バイ事件  

 高知地裁(武田義徳裁判長)は12月16日、高知白バイ事件の片岡晴彦さんの再審請求を棄却しました。
 事件は、2006年3月、右折待ちで停止していたスクールバスに、直進してきた白バイが衝突し、白バイ隊員が死亡。高知地検は現場にバスが動いていたことを示すスリップ痕があるとして片岡さんを在宅起訴しました。
 片岡さんは、裁判で「路上で停止していたバスに白バイが衝突してきた。スリップ痕は県警の捏(ねつ)造」と無罪を主張しましたが、高知地裁は07年6月、禁錮1年4月の有罪判決を言い渡し最高裁で刑が確定。服役後に高知地裁に再審請求をしました。
 弁護団は、有罪判決の重要な証拠とされた「ブレーキのスリップ痕」について、バスのスリップ痕は、人為的に作られたもので、現場写真はいたるところに画像を切り貼りした痕跡があり、合成した疑いがあるとする、千葉大学の三宅洋一教授の鑑定意見書等を新証拠として提出し、証人調べを求めていました。
 棄却決定は、三宅教授の鑑定意見書について、「技術的にはネガフィルムを複製してねつ造する可能性があるというにすぎず、それ以上の価値を見いだせない」として、審理を尽くさず、新旧証拠の総合評価をすることもなく不当に請求を退けました。
〈抗議先〉〒780―8558 高知市丸ノ内1―3―5 高知地裁 武田義徳裁判長

長野・冤罪あずさ35号窃盗事件  

 東京高裁(村瀬均裁判長)は12月12日、長野・冤罪あずさ35号窃盗事件のYさんの再審請求を棄却しました。
 事件は列車の座席に置かれたバッグから財布を盗んだとしてYさんが逮捕、起訴され、一審無罪、二審で懲役1年2月の有罪となり、最高裁で確定したものです。Yさんは「やっていないことで犯罪者の汚名を着ることはできない。子どもたちのためにも真実を明らかにしたい」と、2012年11月に東京高裁に再審請求を申し立てていました。
 東京高裁の棄却決定は、弁護団が提出した新証拠を十分に検討もせず、抜き打ち的に請求を棄却するという不当なものです。
〈抗議先〉〒100―8933 千代田区霞が関1―1―4 東京高裁 村瀬均裁判長

北陵クリニック冤罪事件 無罪勝ちとり自由を 守さん守る東京の会結成  

 仙台北陵クリニック筋弛緩剤冤罪事件で、12月13日、東京都内で「無実の守大助さんを守る東京の会」の結成総会がおこなわれ、33人が参加しました。
 総会では、事件の概要を説明、事件を紹介するDVDが上映され、事件が警察による守さんが犯人だという見込み捜査によって起こされた冤罪であり、守さんは無実であることの理解を深めました。
 続いて、守さんのご両親があいさつに立ち、母・祐子さんは、「息子は人を殺したりする人間ではありません。早く無実が証明されて医療現場で働きたいと息子は訴えています。皆さんの力をどうぞ貸してください」と訴えました。
 「東京の会」の結成の訴えが全員一致で承認され、全国で37番目の守る会が結成されました。選出された役員からは、「一日も早く守さんの無罪を勝ちとり、自由にさせたい」との決意が語られました。
 獄中の守さんから、「私と弁護団は、即時抗告審で勝利するため『決死の覚悟』で臨んでいます。東京から全国、そして世界へと真実を広げてください」とメッセージが紹介され、参加者は決意を固めあいました。

三重・名張毒ぶどう酒事件 命ある今、救おう 特別面会人 稲生(いのう)昌三さん  

 「稲生です。判りますか」。今日は目を開け起きておられ、右手や身体を触っても冷たい。何も食べずに点滴のみでは身体から熱が十分つくられないのか、この冬が心配です。
 八王子医療刑務所での面会では、奥西勝さんは頷(うなず)いて「ありがとう」と口で応えてくれました。熱は最近出ていないとのこと、小康状態です。
 前回の面会で、右手の人差し指で空に文字を書いての対話が初めてできました。妹の岡美代子さんから、近々面会に来るとの知らせを伝えて、「岡さんに伝えることがありますか」と聞くと、指で数回、やっと判りました「げ・ん・き・だ」と書くのです。「判りました」、嬉しくなりました。字を書き伝えようと生きる力を見る思いです。
 2年半も同じ姿勢でベッドに横たわる日々、身体が、足が固まってきているのか、左腕は今日もあまり動かせませんでした。
 これまで10年にわたっておこなってきた1月14日の奥西さんの誕生日全国宣伝行動などをおこなうことを伝えてきました。今年で89歳となります。「またすぐに来ます」といつもの様に手を握り合い別れてきましたが、私が去るまで右手を振ってみえました。
 奥西さんの命ある今、再審無罪を迫るため、全国で誕生日宣伝にとりくみましょう。

大阪・東住吉冤罪事件 支援が励みに 朴龍晧さんの母・李文子こさん  

 火災事故から20年、大阪地裁での再審開始決定から3年を迎えようとしています。
 大阪高裁は、検察に言われるがままに火災実験を繰り返しさせ、審理を引き伸ばしています。検察の実験は弁護団の実験同様に、息子が火をつけることができないことがはっきりとしているのに、なぜ青木惠子さんと息子を釈放しないのか、つくづく悲しくなります。
 息子からは、全国の支援のおかげで、くじけず頑張ることができるというお礼と、私の体調を気づかう手紙が来ます。
 息子も言っていますが、冤罪とたたかうことは大変な気力が必要となります。私も裁判所での要請や街頭宣伝で真実を伝えるときには、「負けてられない」と気力を振り絞り訴えています。
 昨年の夏、全国大会で冤罪で苦しむ方のご家族の訴えを聞き、同じ気持ちだと感じましたし、大変元気づけられました。袴田事件名張毒ぶどう酒事件など、冤罪で苦しんでいるのに、なぜ裁判所は真実に目を向けないのでしょうか。納得がいきません。
 私は73歳となりました。仕事をしつつ息子の帰りを待っています。弁護団、支援する会や国民救援会の皆さん、大分刑務所に面会に行ってくださる大分県本部の方がた、全国の皆さんからの励ましに勇気づけられています。
 一日も早く冤罪を晴らすために、ご支援をよろしくお願いします。

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