日本国憲法と世界人権宣言を羅針盤に、弾圧事件・冤罪事件・国や企業の不正に立ち向かう人々を支える人権団体

2014年7月15日号

2014年7月15日号  

再び「戦争する国」許すな 集団的自衛権 行使容認を閣議決定 国民救援会が抗議声明  

 多くの国民の反対の声に背を向け、安倍自公内閣は7月1日、集団的自衛権行使を容認する解釈改憲の「閣議決定」を強行しました。
 自衛隊が海外でおこなう武力行使は、憲法9条で禁止された憲法違反の行為であり、政府自身も戦後69年間にわたって否定してきました。国会でのまともな議論もなく一内閣の判断で憲法解釈を変更し、事実上の改憲が可能となれば、「憲法が国家権力を縛る」という近代立憲主義の原理は否定されて、時の政府の暴走を止めることができなくなります。
 この間の世論調査からも、憲法解釈の変更による集団的自衛権行使容認は、過半数が「反対」しており、閣議決定前夜の6月30日には、首相官邸前に4万人が集まり抗議の声をあげました。しかし、安倍首相はこうした反対の声を押し切って「閣議決定」を強行しました。
 国民救援会は7月4日、「戦争は、あらゆる人権を根こそぎ破壊する」とした抗議声明を鈴木亜英会長名で発表しました。

声 明  

集団的自衛権の行使を容認した閣議決定に強く抗議する
2014年7月4日 日本国民救援会会長 鈴木亜英

 安倍自公内閣は、7月1日、国民の反対を押し切って、集団的自衛権の行使が憲法上容認されるとした閣議決定をおこなった。国民救援会は、今回の閣議決定に強く抗議をする。
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 集団的自衛権の行使は、日本が攻撃されていないにもかかわらず、アメリカ、またはその主導する外国の軍隊がおこなう戦争に日本が参戦するものであり、人を殺し、殺されるという事態を生み出すことになる。侵略戦争の深い反省に立ち、戦後69年間、国民のたたかいにより守りつづけてきた平和憲法の理念を破壊し、日本を再び「戦争をする国」へと踏み出させることになる暴挙である。
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 今回の閣議決定は、近代立憲主義の原理を踏みにじるものである。憲法の基本原則が一内閣の解釈変更によって修正・破壊され、事実上の改憲が可能ということになれば、「憲法が国家権力を縛る」という近代立憲主義の原理は否定され、時の政府の暴走を止めることができなくなる。今回のように憲法に反する閣議決定は無効である(憲法98条)。
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 集団的自衛権の行使を認めることは、日本が再び海外に出て戦争をすることを世界に宣言することになる。それは、第2次世界大戦で甚大な被害を被ったアジア諸国などとの緊張を高め、世界の平和をも脅かすものである。
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 戦争は、あらゆる人権を根こそぎ破壊するものである。国民救援会は、1928年に創立され、侵略戦争に反対し、弾圧を受けた体験をもち、戦後は憲法を羅針盤として人権と民主主義を守るためにたたかってきた。国民救援会は、改めて今回の閣議決定に強く抗議する。
 国民救援会は、集団的自衛権の行使にむけた立法化、さらには9条明文改憲など、「戦争をする国」に突き進むすべての動きを許さない。「戦争をする国」づくりのために狙われている秘密保護法の施行、盗聴法の改悪、共謀罪の新設など、国民監視・抑圧の治安強化を許さない。
 私たちは、この思いを共有する人たちと手を携えて、奮闘する決意を表明する。

東京・埼京線痴漢冤罪事件 「私はやってない」 石田さん本人質問で明快に 東京高裁  

 東京・埼京線痴漢冤罪事件の控訴審第2回公判が6月24日、東京高裁で開かれ、石田崇(たかし)さんの被告人質問がおこなわれました。
 弁護団の再現実験では、「被害」女性の供述通りの犯行をおこなえば、石田さんは右肩を大きく下げ、膝を曲げた極めて不自然な格好を取ることになります。しかし、そのような姿勢は車内の防犯カメラの映像には写っていません。それゆえ弁護団は、一審の有罪判決は、女性の供述に高い信用性があると決めつけ、証言と矛盾する点は無視していると主張しています。
 石田さんは自分は痴漢行為は全くおこなっていないと述べた上で、弁護団の質問に答えました。当日、車内では外の景色や広告を眺めたりしてすごしており、犯行がおこなわれたとされる時間帯は本が読める程度の混雑状況であった。また、女性の供述通りに犯行をおこなえば、不自然な姿勢で3分間も女性に触っていることとなり、周囲の人が気づくはずで、自分を犯人だと決めつけている女性の供述に憤りを感じると述べました。
 また、一審判決が、石田さんが自宅と反対方向の電車に乗っていたことから、石田さんの供述は信用できないとしている点について、元々、自分は電車に乗るのが大好きで、自宅への最短経路ではなく、電車を乗り継ぎ、遠回りをして帰ることがたびたびあり、事件当日の乗車経路も、特段普段と変わらない行動であると答えました。
 その後、検察官、裁判官から質問がされ、検察が補充の立証をすることを求めてきたため、三者協議を経たのち、次回公判を決めることになりました。
 報告集会では、石田さんは、「たくさんの方の傍聴が、とても心強かったです。無罪を勝ちとるまで、引き続きご支援お願いします」と訴えました。

静岡・袴田事件 「袴田巖は無罪だ」 事件の地元で袴田さん訴え  

 3月に再審開始決定が出された袴田事件で「袴田巌さんを救援する清水・静岡市民の会」が6月29日に静岡市清水区(旧清水市)内で支援集会を開き、袴田巖さんがお姉さんのひで子さん、支援者らに付き添われて参加しました。
 集会には、地元清水をはじめ、東京や大阪からも約120人余りが参加しました。
 袴田さんは「袴田巖は無罪だ」と支援者に挨拶し、多くの参加者から盛んな拍手を受けました。ひで子さんは、「生きて弟を取り戻すことができました。巖は拘禁症状で時々とんでもないことを言いますが、拘禁症が改善していけば認知症はなくなっていくと言われています。まだ無罪が決まったわけではないので、これからもご支援をよろしくお願いします」と話しました。
 支援団体は、検察に対して、即時抗告を取り下げ、再審請求審ではなく再審裁判の中で主張を明らかにするように求め、一日も早い無罪確定を求め運動を進めていく事を訴え、東京高裁への署名と新たに開設された「袴田救済ファンド」へのカンパを訴えました。
 集会には、7月15日に東京高裁で判決を迎える、三鷹バス痴漢冤罪事件の津山正義さんも参加。一日も早く教壇に復帰できるよう支援を呼びかけ、このような冤罪事件で苦しむ者がなくなる社会になるように訴えました。(静岡県本部・常任委員 袴田次郎)

東京・築地署公務執行妨害でっち上げ国賠 裁判官を忌避 目撃証人採用を拒否 東京地裁  

 07年、東京・築地市場前の道路上で、交通取り締まりの警察官に対する公務執行妨害をでっち上げられ逮捕され、その後不起訴となった寿司店経営者の二本松進さんが、国(検察)と東京都(警察)の責任を追及している国賠裁判で、7月4日、東京地裁(松村徹裁判長)は、二本松さんが現行犯逮捕された際の目撃者4人を証人採用しないと決定しました。弁護団は、不公正な職務執行をおこなうおそれがあるとして、全裁判官を忌避しました。
 原告が申請していた証人は、事件当時、現場近くに100人近く集まった目撃者のうちの4人で、二本松さんによる暴行はなかったことを証明する第三者証人です。この事件は、根拠のない交通取り締まりをしたことを二本松さんから指摘された女性警官が、「暴行を受けた」とする虚偽告訴をし、警察と検察が調書を捏造して事実の隠蔽をはかったものです。警官が暴行を受けたとする手が左手から右手に変わり、最終的には警官自身による「自傷」となり、二本松さんは不起訴になるという異常な経過を経ています。こうしたことからも、「暴行」の現場を見た目撃証人は、真実を明らかにするための重要な証人でした。
 この決定を受け、二本松さんは次のように怒りをあらわにしています。
 「裁判は、証拠に基づく事実認定によってなされるべきなのに、警察・検察が証拠を隠蔽していることも見逃し、私たちが見つけた証人も採用しない。警察が捏造した証拠を『信じたふり』をして判決を出すとしたら、裁判官による裁判の破壊行為だ」

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