日本国憲法と世界人権宣言を羅針盤に、弾圧事件・冤罪事件・国や企業の不正に立ち向かう人々を支える人権団体

2014年12月15日号

2014年12月15日号  

大阪・東住吉冤罪事件 釈放と再審無罪を 雨の中110人が宣伝・要請 大阪高裁  

 再審開始決定からすでに2年8カ月、12月1日、110人が大阪高裁前で東住吉冤罪事件で検察の即時抗告の棄却と、青木惠子さん、朴龍晧さんの釈放を求めて宣伝、要請行動をおこないました。
 東住吉冤罪事件の即時抗告審は、検察は実験を終え意見書を提出、弁護団も反論意見書を出し終え、今後、証人尋問が予定されているという重要な段階を迎えています。
 2012年3月、大阪地裁は、朴さんの「自白」どおり車から7リットルのガソリンを抜き取り、それをガレージに撒き切った後、ライターで点火したとすれば、ガソリンを撒いている途中にガレージ内にある風呂場の種火に引火して、大火事になり犯行は不可能と再審開始決定を言い渡しました。
 即時抗告審で検察は、それを覆(くつが)そうと勝手に条件を変える再実験を繰り返しましたが、検察の実験でも朴さんの「自白」どおりの犯行は不可能という結果となりました。
 一方、弁護団が当初から主張していた自然発火について、実況見分調書に添付された写真から当該車両の給油口は完全に閉まっておらず、ガソリン漏れの可能性も否定できないことをメーカーの技術者への尋問で明らかにしました。来年1月の三者協議をもって即時抗告審の事実調べも結審される予定です。
 大阪高裁前では、布川事件の桜井昌司さんをはじめ事件当事者、支援者が次々と、訴えました。朴さんのお母さんは、「警察は、息子に自白を迫るように私たち家族をだまして利用しました。絶対に許せません。息子は無実です。どうか一日も早く自由にしてください」と涙を流しながら切々と訴えました。
 その後、代表団が大阪高裁第4刑事部に行って、要請をおこない、署名1503人分(累計3万1418人分)を提出しました。

再審・えん罪事件全国連絡会 第23回総会 すべての事件で勝利を 記念講演に100人参加  

 11月30日、12月1日、再審・えん罪事件全国連絡会第23回総会が大阪市で開かれ、冤罪事件関係者が100人参加し、熱気あふれる総会となりました。
 1日目の記念講演では、再審の新たなせめぎ合いについて、元裁判官の木谷明弁護士が、再審と証拠開示の現状と課題について指(いぶ)宿(すき)信(まこと)成城大学教授がそれぞれ講演をおこないました。
 総会では、袴田事件の画期的な再審開始決定の一方で、名張毒ぶどう酒事件第8次をはじめ、北陵クリニック筋弛緩剤冤罪事件や大崎事件2次即時抗告審で相次いで再審請求を棄却する不当な決定が出されている情勢について論議を深めました。そして、棄却決定の特徴として、論理のすり替え、不意打ち、旧証拠の証明力のかさ上げや、検察官側御用学者の一方的な証言に乗るなどの問題点が明らかにされました。また、証拠開示についても裁判所によって対応に格差があり、重要な証拠が開示されても、大崎事件のように適切に総合評価されずに棄却されていることなどが報告されました。
 こうした現状を打破するためには、「『疑わしきは被告人の利益に』という刑事裁判の鉄則は再審にも適用すべきだ」とする「白鳥・財田川決定」を活かしていく個々の裁判でのたたかいと、同時に事前全面証拠開示や再審手続の改正など改革の実現をめざすことが確認されました。

大阪・中津学園刑事弾圧事件 安東さんに被告人質問 署名集約と要請を 大阪地裁  

 「グループホーム中津」入所者の預金口座から150万円を横領したとして、逮捕、起訴された安東育子さんに対する公判も大詰めを迎えています。これまでの公判では4人の検察側証人、被害者の証言がなされましたが、横領したとする現金の受け渡し場所や時間、犯行動機など不明のままです。
 11月25日には被告人質問。弁護団の質問に対し、安東さんはしっかりと裁判長の方を見つめながら答えました。法人が執拗にあなたを追い出そうとした理由はとの問いに、給与の高い私をリストラしたかったこと、行政からの監査に対し指導に従って正しく対応しようとした私が目障りだったのだと思う。グループホームの入所者の預金や印鑑などの管理については、していなかった。入出金は園長や主任の指示がない限り独断でおこなうことはなかったときっぱりと答えました。
 150万円の払い戻しについては、払戻請求書を書いた覚えはなく、その日は給料日で自身の給与の一部を住宅ローンの引き落としのために別の銀行へ預けに行っており、150万円を受け取ることなどありえないときっぱりと否定。
 さらには通帳や総勘定元帳などから、法人がグループホーム入所者から食材費などの二重徴収をしていた事実や、当時グループホーム増設のために多額の資金を要し法人としては逼(ひっ)迫(ぱく)していた事実などが尋問を通じて明らかになりました。検察官の反対尋問や裁判官の尋問にも、安東さんは落ち着いて答えました。
 報告集会では、これからが正念場、法廷外の運動が重要になる、署名の集約や要請に力を入れようと意思統一しました。

自衛隊国民監視差止訴訟 監視はストーカー行為  

 自衛隊の情報保全隊が国民を監視するのは憲法違反だとして監視の差し止めと損害賠償を求めてたたかっている宮城・自衛隊国民監視差止裁判。これまでの裁判のなかで、広く国民を監視していた実態が浮き彫りになりました。来年1月19日に結審の予定です。裁判勝利へ全国的ないっそうの支援をお願いします。原告の渡部雅子さんの尋問要旨を紹介します。
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 ベトナム戦争のさなか横浜で大学生活を過ごし、平和、子どもの人権、子どもの幸せについて学び、教職に就いてからは、男女格差是正などにとりくんできました。教職員組合運動の原点は、教え子を戦場に送らないこと、平和や憲法を守ることです。学校の枠を超えて、地域の団体や個人とも共同行動をしました。
 自衛隊の内部文書には、私が参加した2000年の成人式会場前での宣伝、イラク戦争反対の行動が記載されていました。その記録は、詳細かつ具体的で、自衛隊情報保全隊が実際に現場で記録したと思われます。毎週おこなわれていた日曜市民デモのシュプレヒコールやプラカード、参加者のアピールなどを克明に記録していました。
 自分が監視されていることを知ってから、周りに怪しい人がいないか疑いの目で人間を見るようになりました。監視はストーカー行為に等しく気持ちが悪い。知人をデモなどに誘っても断られるし、自ら抑制する人も出て、監視の影響は少なくない。監視は今も続いていると思わざるを得ません。
 日本国憲法のもとで国家による監視というあってはならないことが現実に起きています。治安維持法のあった戦前につながる可能性があると、危惧(ぐ)しています。
<要請先> 〒980―0812 仙台市青葉区片平1―6―1 仙台高裁 佐藤陽一裁判長

第214次最高裁統一要請行動 8事件34人が参加  

 第214次最高裁統一要請行動が11月26日におこなわれ、8事件34人が参加しました。
 早朝の宣伝では、事件関係者が次々とマイクをもってを訴え。木原和治国民救援会福井県本部事務局長は、「福井女子中学生殺人事件は、物的証拠はないのに、暴力団の作り話で前川彰司さんが犯人にされた。最高裁は再審を開け」と訴えました。
 宣伝後、刑事裁判と民事・労働裁判と分かれて、最高裁に要請しました。
 【参加事件】福井女子中学生殺人事件大崎事件、鳥居公務災害事件、専修大学不当解雇事件、JMIUオリエンタルモーター賃金差別事件、JAL不当解雇事件(パイロット、客室乗務員)、東和流通産業不当配転賃金差別事件
 なお、次回第215次要請行動は2015年1月22日の予定です。要請後、恒例の最高裁事件新年会をおこないます。

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