日本国憲法と世界人権宣言を羅針盤に、弾圧事件・冤罪事件・国や企業の不正に立ち向かう人々を支える人権団体

2014年1月25日号

2014年1月25日号  

静岡 袴田事件 全国集会に23都道府県350人 今春の決定にむけ決意固める 世論の力で再審開始を  

 1966年に静岡県清水市(現静岡市清水区)で、勤め先のみそ会社専務一家4人を殺害したとして、従業員の袴田巖さん(当時30歳)の死刑判決が確定している袴田事件。袴田さんの第2次再審請求審は昨年12月、静岡地裁で審理が終結し、3月までに再審の可否が決定されます。獄中47年間、病に冒されながら無実を訴える袴田さんを救いだそうと、支援8団体は1月13日、静岡市内で「袴田巖さんは無実だ!即時再審開始を求める全国集会」を開きました。

 集会は、日本国民救援会をはじめ、アムネスティ・インターナショナル日本、日本プロボクシング協会袴田巖支援委員会、袴田事件を支援する市民団体など8団体が実行委員会となって開催。23都道府県から350人が参加しました。
 弁護団長の西嶋勝彦弁護士が弁護団報告をおこない、約6年間の審理により、犯行着衣とされた「5点の衣類」がDNA鑑定などにより、袴田さんのものではないことが明らかになったと報告。そして、裁判所は弁護人の求める証拠開示について積極的に開示勧告をおこない、証人調べや姉・ひで子さん、袴田さん本人に直接面会して意見を聞く努力をしたことなどを高く評価したいとし、「疑わしきは被告人(再審請求人)の利益に」の刑事裁判の鉄則に忠実に従えば、再審開始決定を言い渡すしかないが、最後は国民世論で裁判官に再審開始決定をせまってほしいと結びました。
 ジャーナリストの江川紹子さんが、「冤罪の構図と裁判官の責任」と題して講演をおこない、冤罪をなくすために国民の批判の声を大きく広げることと、再審請求制度の見直しが必要だと話しました。

満員の会場にひで子さん感激
 集会では布川事件の桜井昌司さん、杉山卓男さん、名張事件の奥西勝さんの特別面会人・稲生昌三さん、免田事件の免田栄さん、島田事件の赤堀政夫さんなど7氏から連帯のアピールがおこなわれました。
 杉山さんは、かつて同じ東京拘置所に収監中に袴田さんが「俺は絶対に無罪になるから」と元気に話していた様子を語りました。
 袴田さんの姉・ひで子さんは、参加者の多さに感激し、声を詰まらせ、「長い裁判です。いつも本当にありがとうございます。私もがんばってまいります。今後ともよろしくお願いします」と訴え、会場はこれに応える大きな温かい拍手で包まれました。
 この日の集会前に実行委員会が静岡駅地下街で宣伝行動をおこない、元プロボクサーの輪島功一さんも訴え、市民の注目を集めました。
 翌日は静岡地裁、地検に要請行動をおこないました。署名は現在7万4千人分提出しています。

2月いっせい宣伝に参加を
 1月10日、11日に開催された国民救援会第9回中央常任委員会は、2月に袴田事件の全国いっせい宣伝をおこなうことを決定しました。会員のみなさんの積極的なご参加をお願いします。

〈要請先〉 〒420―8633 静岡市葵区追手町10―80 静岡地裁 村山浩昭裁判長

名張事件 無実の奥西さんを救え 88歳の誕生日 全国で宣伝行動  

 名張毒ぶどう酒事件の奥西勝さんを救おうと、奥西さんの88歳の誕生日である1月14日前後に、全国で宣伝行動がおこなわれました。(続報次号)
 名張事件は昨年最高裁で再審請求が棄却され、第8次の再審請求審が名古屋高裁で審理されています。
 奥西さんが収容されている八王子医療刑務所の最寄り駅・八王子駅では、東京守る会や国民救援会都本部、三多摩総支部の会員など40人が集まり、寒空のもと1000個のティッシュ入りビラを配布しました。

秘密保護法を廃止に 国民救援会が署名をスタート  

 昨年12月、安倍内閣は多くの国民の反対の声を無視し、表現の自由、国民の知る権利を奪う秘密保護法を強行採決しました。
 国民救援会は1月10日、11日に開かれた第9回中央常任委員会で、秘密保護法の廃止を求める独自の署名用紙の作成を決定しました。多くの署名を国会に突きつけ、秘密保護法廃止させましょう。
 また、国民救援会も参加する「秘密保護法廃止へ!実行委員会」では、1月24日の国会開会日に国会包囲運動など、廃止に向けたとりくみを開始します。地域での共同した運動もすすめましょう。

茨城・布川事件国賠訴訟 東京地裁 検察、証拠隠しに終始 裁判所は検察に開示勧告を  

 再審で無罪が確定した茨城・布川事件の元被告人・桜井昌司さんが、警察(茨城県)と検察(国)の違法な捜査や公判活動の責任を追及している国賠裁判の第4回口頭弁論が12月25日、東京地裁(石栗正子裁判長)で開かれました。
 桜井さんが求めていた検察が持っている証拠の開示について、今回の弁論で裁判所が提出を求めるか否かの判断をする予定となっていましたが、石栗裁判長は、「ひきつづき検討したい」として判断を見送りました。
 報告集会では、この日までに被告・国側から原告の主張に反論する準備書面が提出されたことが報告されました。原告は、再審請求審で多数の証拠が開示され、再審無罪判決が出たことから、検察が無実を示す証拠を多数かかえていながら起訴し公判活動をしたことは違法だと主張しています。これに対し国側は書面で、「検察官が公訴事実と矛盾する証拠を裁判所に提出せず、誤った判断を導いたとすれば、公正・誠実な訴訟遂行とはいえないが、そのことが違法になる余地はなく、職務上の法的義務違反となる余地もない」と反論し開き直りました。
 また、桜井さんの自白を録音した「10月17日付のテープ」(再審請求審で開示)の存在について、警察官に「存在しない」と確定審で偽証させた責任があるとする原告の主張に対し、国側は「裁判所に対しても事実と異なる証言をしたのだから、検察官に対しても事実と異なる証言をするはずで、検察官に責任はない」と、警察に責任をなすりつける形でいい逃れました。なお、被告・茨城県(警察)側の準備書面はまだ提出されていません。
 桜井さんは、「航空機事故や医療事故では第三者機関が立ち上がり問題を検証するが、間違った起訴をした検察自身が証拠を隠し、自分たちだけで間違いだったか正しかったかを決めてしまうのはおかしい」と話し、「検察が真人間になるよう頑張る」と締めくくりました。

東京・築地署公務執行妨害デッチ上げ事件国賠 暴行の事実なかった 原告二本松さんが証言  

 公務執行妨害罪をデッチ上げられ逮捕された、寿司店経営の二本松進さんが、警察と検察の責任を追及している国賠訴訟で12月11日、原告の二本松さんと車を運転した妻・月恵さんの証人尋問が東京地裁(増田稔裁判長)でおこなわれました。
 尋問で二本松さんは、07年の逮捕当時の状況を証言。妻の運転で、仕入れ車両の放置駐車が治外法権的に許されている築地市場の隣接道路に停車させ、妻を運転席で待たせて買い出しに行き、戻ると女性警官が立っていたので、「今出ますので、どいてくれますか」と言うと、あたかも取締まるかのように「ここは法定禁止エリアだ」と告げて発車を妨害したと述べました。二本松さんが、「放置車両を放任して発車する車を妨害するのはおかしい」と抗議すると、警官は、「謝りもしないで」「逮捕する」と脅し、切符ケースを押付けながら「免許証出せ」とせまり押し問答の最中に開いていたドアを閉めると、ドア外側にいた警官は左手首を指しながら、「暴行を受けている」と築地署に虚偽通報したと、証言。
 二本松さんは、市場の周辺道路は正門交番前の法定駐停車禁止場所でさえ4重の放置駐車でも放任されていることを実際の写真を使って証言。また、網膜はく離の手術を受けてから5年以上も自身で運転しておらず、事件当日も運転席に乗っていないのに、「運転席に乗り2メートル逃走したところを阻止した」等と捏(ねつ)造(ぞう)、偽証されたと証言しました。
 さらに逮捕翌日の検事調べの際に、二本松さんの暴行は「両肘で警官の胸を7、8回突いた」とされていたのに、3回目の取調べでは「暴行は1回もなかった。ドア閉めによる手首の傷害は警察官の自傷だった」と検事から告げられ、「巡査が突出した切符ケースに手が触れ、その振動が腕を伝わって胸に響いたかも知れず申し訳ありませんでした」とする検事が作文した自白調書に「同意しなければ起訴する」と脅されたと証言しました。
 二本松さんは、一連の事実の捏造を明らかにするために目撃証人の尋問が必要だと訴えて終了しました。

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