日本国憲法と世界人権宣言を羅針盤に、弾圧事件・冤罪事件・国や企業の不正に立ち向かう人々を支える人権団体

2013年10月15日号

2013年10月15日号  

兵庫・養父市議選不当捜査事件 警察が再び呼出し 抗議電報の集中を  

 昨年10月の兵庫・養父市議選中に八鹿高校OB宅に届いたとされる手紙が公選法違反とされた養父市議選不当捜査事件で、現在なお不当捜査が続いています。養父警察は9月25日以降、家宅捜索を受けたAさんの出頭を求める電話をくり返しかけてきています。
 Aさんの弁護人である弁護士は捜査終結を強く求め、不当捜査をやめさせる市民の会と現地対策会議は25、26日と養父署に抗議行動をおこない、地裁豊岡支部にも逮捕状の発付をしないよう求める署名と弁護団の意見書を提出しました。兵庫県対策会議(準備会)と日本共産党県委員会も26日県警抗議、27日に神戸地裁へ要請をおこないました。
 現地では不当逮捕に備え、警戒態勢をとっています。県警、養父署は検察官送致もしないまま、6月に捜索の押収物を全品返却しながら、捜査の終結を宣言することもなく、事件から11カ月目。長期の人権侵害が続き、関係者は緊張のなかたたかっています。
 国民救援会兵庫県本部、但馬支部、市民の会は全県、全国に抗議電報を呼びかけています。

〈抗議電報先〉(注意・必ず団体名で。個人名での打電はしないで下さい)
 兵庫県養父市八鹿町下網場364―1 養父警察署長・横山弘殿 TEL079(662)0110
文例「養父警察は不当な捜査をただちにやめよ」
〈激励先〉国民救援会兵庫県本部 TEL078(351)0677

群馬 警察が三たび妨害 群馬の会、警察の違法に抗議  

 道路交通法に反する群馬県道路交通法施行細則の規定を盾にして、7月、8月と街頭宣伝に警察が干渉・妨害を加えてきている群馬で、警察がまたも妨害行為に出ました。

 9月27日、街頭宣伝の自由を守る群馬の会28人は群馬県庁前に集まり、午前7時30分から、「街頭宣伝の自由を守りましょう!」と市民に呼びかけるビラを配り、ハンドマイクで県庁前を通る人たちに「表現の自由をご一緒に守っていきましょう」と訴えました。
 8時5分頃、県警庁舎から、制服警官1人と私服警官9人が出てきて、ハンドマイクで訴えている人のところに来ました。「群馬の会」からは、弁護士や県労会議の事務局長などが応対し、「道路交通法77条1項4号は、交通に著しい影響を与える場合に許可を受けなければならないと規定していることは、ご存知でしょう。東金事件国賠裁判などでも明らかです」、また「1991年に警察庁長官が現場の警官を指導していくと国会で約束しているんですよ。あなた方はそれに従わないのですか」などと述べると、警官は「そんなことはありません」と言いながら「細則があるので、みなさんに許可を取ってもらっています。取ってください」と述べ、あくまで引き下がらず、事実上街頭宣伝の妨害行為を続けました。
 「群馬の会」では、警察の妨害を受けながらも予定時間の8時30分まで宣伝活動を続けました。

憲法力に宣伝
活動の自由を

 今回で警察は3度宣伝活動を妨害しています。しかし、「群馬の会」が引き下がらずに街宣の正当性を主張して活動を継続したため、警察の対応が前回に比べ引き気味となってきました。憲法を武器に道理を持って粘り強く対応したことが警察に付け入る隙を与えず、自由であるべき宣伝行動を妨害するという違法行為をおこなった警察を追い込んでいます。
 宣伝後、県労会議の事務局長が、「今のところは県庁前での宣伝に対してだけの妨害行為だが、これを許せば、どんどん広がっていく。がんばって宣伝の自由を守っていきましょう」と述べると参加者は、宣伝の自由を勝ち取るまで頑張る決意を固め合いました。
 「群馬の会」は9月30日に違法な妨害行為はおこなわないよう2度目の、県警への抗議・請願、公安委員会への「細則」の改正、廃止の要請をおこない、7団体・労組、14人が参加しました。

大阪 生健会に家宅捜索 生活保護の不服審査請求を攻撃  

 生健会会員が生活保護法違反容疑で逮捕されたことを口実に9月12日、全大阪生活と健康を守る会連合会(大生連)の事務所と淀川生健会の事務所の2カ所が家宅捜索を受けるという事態が発生しました。淀川では2月14日の家宅捜索に続く2度目。しかも今回は大生連までが関連があるかのように家宅捜索がおこなわれました。
 大生連、淀川生健会は「逮捕された会員の生活保護の申請に同行しているが、家宅捜索の対象となるような法律違反や、不正受給に関与することなどは全くない」と直ちに抗議の声明を発表し、弾圧の拡大を許していません。
 全国生活と健康を守る会連合会(全生連)では、今年8月からの生活保護基準の引き下げに対して、「引き下げストップを」と一斉に不服審査請求をおこなうことを決め、各地で行動を起こしています。この不服審査請求は生活保護法64条に明記された権利で、請求件数は全国で8535件(9月24日現在)に達しています。全生連では9月17日に「9・17全国いっせい不服審査請求」をおこない、他団体とともに記者会見をおこないました。
 今回の家宅捜索は17日の直前におこなわれ、全国一の審査請求件数を組織した大生連攻撃に他ならないと、関係組織と国民救援会大阪府本部は、直ちに対策会議を開き、弁護団は準抗告、押収に対する異議申し立てと押収品の返還請求をおこないました。その結果、大阪府警は裁判所の決定を待たずに9月27日、大生連事務所へすべての押収物を直接返却しに来ました。関連のない不当な家宅捜索に対して市民の間で批判がおきることを予想し、早々と返却したものと思われます。
 大生連では、10月4日には会長・事務局長会議を招集し、一連の事態の認識を一致させ、不当逮捕や家宅捜索への心構えなどを周知徹底させるとともに、大阪府警へ抗議を集中することを決めました。

東京・埼京線痴漢冤罪事件 「私は痴漢ではない」 石田さんが被告人質問 東京地裁  

 昨年11月28日夜、石田崇(たかし)さんが埼京線で痴漢冤罪に巻き込まれ、東京地裁(齊藤啓昭裁判官)でたたかう埼京線痴漢冤罪事件は、9月17日の第7回公判で石田さんに対する被告人質問がおこなわれました。石田さんは勾留中黙秘を貫いたため、初めて公の場で当日のことを話すことになりました。満席の傍聴者が見守る中、石田さんは、まず「私は痴漢をしていません」と裁判官に向かってきっぱりと述べ、電車内では、吊革につかまったり、座席脇のポールを持ったりして、広告や車窓を見ていただけだと話しました。次に、弁護団・支援者と協力して、同一の電車内で立ち位置を再現したり、マネキンを借りて再現実験したときの写真を見ながら、「被害者」の証言どおりの犯行は不可能であることを証言しました。石田さんが犯行をおこなおうとすると、右肩を下げ膝を折るなど不自然な姿勢をとらないと「被害部位」に手が届かず、「被害者」が言うような触れ方はできず、また、他の乗客からもよく見える位置に「被害部位」がくるのです。石田さんは冤罪で捕まったことの不当性も堂々と訴えました。
 一方、検察官の反対質問は、石田さんの途中経路に関することなど枝葉末節な事柄に終始しました。
 次回10月17日の公判は、「被害者」と同乗していた男性の証人尋問の予定です。公判に先立ち13日に「石田崇さんの無罪を勝ちとる会」が裁判所要請をおこない、1580人分の署名を提出しました。(東京都本部・小澤克至)

大阪市思想調査アンケート裁判 体調崩すなど苦しみを陳述  

 去年2月、橋下大阪市長が業務命令として行なった「労使関係に関する職員アンケート調査」は、市職員に対する「思想調査」にあたるとして市労組の労働者が国賠を提訴した裁判の第6回口頭弁論が、9月25日、大阪地裁で開かれました。
 裁判では、アンケートの強要により苦しんだことを原告一人ひとりが記述し、それを精神科医が分析しまとめたものを弁護団が陳述しました。このなかで「市長が正確な回答でないと処分する」と権限を振りかざして迫ったことで非常に悩んだことや、精神的だけでなく体調を崩し症状が出たこと、今思い出すだけでつらいことなど非常に深刻な影響があったことが明らかにされました。
(大阪府本部・姫野浄)

東京・三鷹事件 再審開始求めつどいと総会  

 9月28日、「三鷹事件の真相を究明し語り継ぐ会」の第3回総会と事件発生64周年のつどいが都内で開かれ、100人が参加しました。
 つどいでは昨年『三鷹事件の真実に迫る』を出版した梁田政方氏が記念講演と米倉勉弁護団事務局長が弁護団報告を行い、事件の真相と再審請求審の現状について学びました。
 総会では、裁判所への要請、現地調査などのとりくみが報告され、故竹内景助さんの再審開始を勝ちとる活動方針などの採択と新役員を選出しました。

静岡・袴田事件「無実の弟を助けて」お姉さんが中国3県で訴え  

 第2次再審請求審が大詰めとなっている静岡・袴田事件の袴田巖さんの姉・秀子さんが国民救援会中国3県(岡山、広島、山口)にオルグ活動に入りました。

□岡山県

 秀子さんは9月15日、56人が参加した岡山県本部大会で訴えました。参加した岡山西支部の土井弘高さんは、「いったん犯罪者に仕立て上げられた家族の苦しみから一日も早く解放してあげたい。何とかしなければ」と思い、後日、職場の同僚に話をして、国民救援会に入会してもらいました。

□広島県

 翌16日の広島・東部支部主催のつどいには14人が参加し、秀子さんの訴えを聞きました。秀子さんは「盆も正月もなくただひたすら弟の無実を信じて汚名を晴らすため専念してまいりました。一日も早く再審で弟の無実を確定させ、弟を取り戻すためにご支援をよろしくお願いします」と訴えました。
 参加者からは、「冤罪の恐ろしさを痛感しました」「国民救援会の組織を大きくしていかなければとの思いを強くした」など、感想が出され、全員で支援運動の強化を確認しました。
 17日には広島地域で18団体をオルグし、夕方からは県本部主催の「袴田事件の報告と支援の夕べ」が開かれ33人が参加。会員が1人増えました。(県本部)

□山口県

 18、19日は山口県へ。県本部事務局長の中村満吉さんと周南支部の岩本支部長と一緒に6団体を回り、秀子さんは一生懸命支援を訴えました。
 夕方には岩本さんの呼びかけで集まってくれた人たちと会いました。秀子さんは、巖さんがいつ死刑執行されるか分からないという47年という長い獄中生活で、心身疲労して精神的に変調をきたし、ここ3年は秀子さんにも面会をしない苦しい胸のうちを語りました。しかし、「弟が無罪で帰ってきた時に元気に迎えてやりたい。だから毎日体操をして体を鍛えています」と80歳の秀子さんは語りました。
 19日には10団体をまわり、どこでも訴えを熱心に聞いてくれました。(県版より)

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