日本国憲法と世界人権宣言を羅針盤に、弾圧事件・冤罪事件・国や企業の不正に立ち向かう人々を支える人権団体

12年7月5日号

12年7月5日号  

国際人権」ってなあに? タ閥瓩併件での活用が世界につながる  

 「国際人権活動ってカッコいいよね。ジュネーブやニューヨークでスピーチするんでしょ!」――ときどきこんな声を聞きます。確かに国際人権機関に日本の人権状況をアピールするのは大切な仕事ですが、実は国際人権の真骨頂は私たちの住んでいる地域の支援事件に活かしていくことにあります。

多くの裁判で活用された

 実際、自由権規約や拷問等禁止条約などの国際人権法は、日本国憲法や法律と同様に国内で適用される法規範なのです。そして、国民救援会や事件関係者はこれまでも数多くの裁判で国際人権条約を活用してきました。中村事件、祝(ほうり)事件、大石事件など代々の公選法事件(自由権規約第25条‥選挙の自由)や国公法弾圧2事件(同第19条‥表現の自由)での活用はつとに知られていますが、他の支援事件――沖田国賠訴訟や小池代読裁判などでも、事件当事者と弁護団は裁判所の法廷で国際人権を語り、弁論を展開してきたのです。

運動が人権保障の基準に

 そのたたかいが、3つの大きな成果となりました。
 1つは、2008年10月の自由権規約委員会による「総括所見」です。代用監獄(留置場)や取調べの可視化など日本の刑事司法の問題点を鋭く批判し、また戸別訪問の禁止や選挙期間前の文書配布の制限、そして政治活動家や国家公務員による政治的なビラ配布の制限や禁止について狷本政府は表現の自由と参政権に対して課されたいかなる非合理的な法律上の制約も廃止すべき瓩箸隆告を出しました。
 2つ目は、国公法弾圧堀越事件の高裁判決で、狎こι現爐箸い視点から公務員の政治活動の自由を再検討すべき時が来ている瓩箸いΕ侫譟璽困泙念き出し、違憲無罪判決を勝ち取りました。
 そして3番目。自由権規約委員会が昨年9月に発表した規約第19条(意見と表現の自由)に関するゼネラル・コメントです。ゼネラル・コメントとは、各国政府が規約を都合よく解釈しないように委員会が示す各条文の解釈基準で、すべての締約国に適用されます。ここで委員会は日本の「べからず選挙」を念頭に置き、戸別訪問の禁止や選挙運動文書の制限が規約に適合しないこと、言論表現活動に制限を課す場合も規約に定めた厳しい解釈基準に従うべきと示しました。長年の救援運動が、世界の言論・表現に関する人権保障の基準として、実を結んだのです。

国際人権を草の根で活かす

 こうした委員会の勧告やゼネラル・コメントの発表は、いずれも国民救援会や事件関係者などの草の根からの報告を国連の条約機関が重視していることの表れであり、堀越事件の高裁判決がいう人権の世界標準とは、全国でたたかう仲間がつくっているのです。
 支援事件の勝利のために国際人権法を活用することが、人権の世界水準をつくる仕事にもつながっていく――夢のある話ではないでしょうか。もっともっと幅広く、様々な身近な事件で積極的に国際人権法を活用し、人権をより豊かなものにしていきましょう。

なくせ冤罪 ひらけ再審 6・16集会 冤罪許すなと330人  

 冤罪で苦しむ人をなくすため私たちにできることを考えようと、「なくせ冤罪 ひらけ再審 6・16市民集会」が6月16日に東京都内で開催され、330人が参加しました。主催は冤罪を考える6・16市民集会実行委員会。
 「再審の動向について」と題し、成城大学の指宿(いぶすき)信教授が、再審の最近の動向、どうしたら冤罪はなくなるのかを講演。取調べの可視化が世界の流れとなっていることなどを紹介し、可視化などによって誤判を予防し、独立機関による救済や原因究明が必要であることを強調しました。
 元裁判官で弁護士の木谷明さんと映画監督の周防(すお)正行さんが対談。周防さんは、東電OL殺人事件での再審開始決定への検察の対応を例に挙げ、「自分達は間違っていないと断言できる姿勢に驚く。反省することができなければ、冤罪は起きてしまう。警察や検察の根拠の無い自信によって冤罪を生んでいると思う」と指摘。相次ぐ再審開始の動きについて、木谷さんは「再審請求でも証拠開示がされ、再審開始へ広がっていった。しかし、名張事件では頑として証拠開示がされず、再審開始決定が取り消された。証拠開示がされない方向に進むのではなく、裁判所による証拠開示命令によって、新しい道を切り開くことが必要」と強調しました。
 布川事件の桜井昌司さんによるミニコンサートでは、布川事件でのたたかいを語りつつ、桜井さんが獄中で作った歌を熱唱しました。母への思いを込めた「母ちゃん」では、会場で涙を拭く人の姿も見られました。
 集会では、冤罪とたたかう事件当事者や家族、支援者が登壇。冤罪による苦悩や不当性が話され、最後までたたかいぬき必ず勝つ決意が口々に表明されると、大きな拍手が送られました。

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