日本国憲法と世界人権宣言を羅針盤に、弾圧事件・冤罪事件・国や企業の不正に立ち向かう人々を支える人権団体

12年12月15日号

12年12月15日号  

名張事件・袴田事件 年内5万署名達成を 無実の死刑囚 奥西さん、袴田さんを救おう  

 三重・名張毒ぶどう酒事件は、最高裁に特別抗告して半年が経ちました。弁護団は名古屋高裁の不当な異議審決定の誤りを科学的に立証するために、年内にも毒物問題に関する新鑑定を最高裁に提出する準備をすすめています。
 静岡・袴田事件は、第2次再審請求審で、DNA鑑定をおこなった弁護側、検察側両鑑定人の尋問がおこなわれ、各反対尋問を経て、早ければ来春にも決定が予想されます。
 奥西勝さんは高裁の棄却決定直後に体調が急変し、八王子医療刑務所に移送され、依然重篤ですが、少し良くなっています。袴田巌さんは長期拘禁による拘禁症から近親者との面会も拒否し、安否が心配されます。奥西さん、袴田さんの一刻も早い救出が求められています。全都道府県本部が会員数を上回る署名を達成しましょう。
署名集約状況(11月30日現在)名張事件=2万6488人/袴田事件=1万5574人

滋賀・日野町事件 証拠捏造の疑い 検察が見分調書の写真を操作  

 1984年末、滋賀県日野町で酒屋の女性店主が殺害され、店の客だった阪原弘さん(当時53歳)が犯人とされ、無期懲役が確定した日野町事件。阪原さんは再審請求中の昨年に亡くなり、本年3月、遺族が第2次再審請求をしています。
 11月25日、日野町内で第9回全国現地調査がおこなわれ、8都府県65人が参加しました。伊賀興一弁護団長は、検察が阪原さんが犯人であるとした証拠は捏造である疑いが強まっていると報告しました。
 弁護団の請求により開示された引き当たり見分調書の添付写真19枚のネガを確認したところ、奪われた金庫が発見された山中へ向かう様子としながら、山中から帰る際の写真が8枚使用されていました。つまり、阪原さんが自分で案内したと印象付けるために、山中の発見場所からの帰りに阪原さんの身体の向きを変えて(あたかも阪原さんがこれから山を登って案内するかのように見せかけるため)、撮影した写真が、行きの写真として添付されていたのです。これは確定判決に重大な影響を与えるものです。
 さらに、開示された資料から、阪原さんが逮捕される2年半も前に逮捕状が出されていたことが判明。弁護団は、この間の警察の捜査内容を調べる方針です。
 当初、裁判所は年内に事実調べを終結し、来年3月にも決定を出すとしていましたが、新たな事実が判明したため、決定は延期されました。引き続き、証拠の開示と徹底した事実調べをおこなわせることが必要です。
   *   *
 現地調査では阪原さんの長女・美和子さんが「今でも父が悔しい、悔しいと天国で泣いているように思う。再審を開始させてせめてもの親孝行がしたい」と訴えました。
 参加者は2台のバスで現地を回り、犯行後、遺体に覆いもかけずに軽トラックに乗せ、商店街を通って捨てに行ったとする「自白」の不自然さなどを実感しました。

長野・特急あずさ35号窃盗冤罪事件 Yさんが再審請求 東京高裁  

 JR新宿駅に停車中の特急あずさ号の車内で、財布を盗んだとして窃盗罪に問われ、服役したYさん(当時37歳)が11月27日、東京高裁に再審請求の申し立てをおこないました。
 事件は、2007年、駅のホーム上にいた女性が、電車内でYさんがバッグから財布を盗み取るのを見たと言いがかりをつけたもので、一審無罪、二審で懲役1年2月の逆転有罪判決となり確定。Yさんは満期まで服役しました。
 有罪判決の根拠となっているのは、「被害者」女性のホーム上からの目撃供述と、連れの男性の供述だけで、物証や第三者の目撃証言はありません。
 会見した弁護団によると、新証拠として、ホーム上からは電車のボディに遮られてバッグから財布を取る行為を見ることができないとする、同型の電車を用いて行った実験の鑑定書や、確定審では、指紋は検出されなかったとされていたが、Yさんが財布を抜き取ったのであれば、必ず指紋が付くという鑑定書、Yさんの供述の正しさを裏付ける第三者の目撃供述を提出しました。

総選挙にあたって中央選管、警察庁へ申し入れ 言論・表現の自由尊重を  

 12月4日公示、16日投票で総選挙がおこなわれるにあたり、「選挙運動の権利を守る共同センター」(全労連、自由法曹団、国民救援会で構成)は11月28日、中央選挙管理会と警察庁へ要請をおこないました。
 中央選管では、とりわけ選挙公報や法定ビラが有権者の元に届かない事実を指摘し、問題視しました。東京など都市部では選挙公報を業者に依頼して全戸配布している地域が増えているが、マンション管理者などが正当なビラ配布を禁止しないよう指導すること、また、国公法弾圧堀越事件の東京高裁・無罪判決が国際水準に立ち、国家公務員の政治活動への規制を見直すよう求めたことなどを紹介し、選挙活動を保障するためにもっと積極的な役割を果たすよう求めました。
 警察庁では、今回の選挙ではじめて選挙活動に参加する市民も増えることが予想され、言論・表現の自由と参政権を制限することがないよう求めました。
 対応した担当者は、11月の全国警察本部長会議での片桐長官の「不正を厳正公正に積極的に取り締まる」の指示通り、対応していくと述べました。

福井女子中学生殺人事件 前川さん「警察ら許せない」市民集会に県内外から90人  

 福井女子中学生殺人事件の再審開始決定から1周年を記念して11月25日、福井市内で「なくせ冤罪!ひらけ再審11・25市民集会」が開かれ、県内をはじめ富山、石川、愛知から90人が参加しました。
 集会では吉村悟弁護団事務局長が事件の経過、再審開始決定のポイントを説明。異議審では検察は従来の主張を繰り返すのみで破たんしており、弁護団は12月に3度目の反論書を提出する準備をすすめ、検察の異議申立てを直ちに棄却するように名古屋高裁に求めていくことが報告されました。
 前川さん親子も登壇。彰司さんは「この事件は何から何までウソ、またウソで固められた事件です。有罪にした警察、検察、裁判所は許すことができない。正義は我々にあります。ご支援よろしくお願いします」と訴えました。
 集会では署名が1万人を突破したことが報告され、当面の目標3万人達成への協力が呼びかけられました。

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