日本国憲法と世界人権宣言を羅針盤に、弾圧事件・冤罪事件・国や企業の不正に立ち向かう人々を支える人権団体

12年10月25日号

12年10月25日号  

名張袴田両事件 奥西さん袴田さんを救おう 再審めざす全国活動者会議 年内5万署名達成を  

'' 日本国民救援会は、名張、袴田両事件を再審冤罪運動の重点事件として位置づけ、全国的に支援運動を強めています。10月11日、名張、袴田両再審事件の再審をめざす全国活動者会議が開かれ、28都道府県から63人が参加。奥西勝さん、袴田巌さんを一日も早く生きて取り戻すために、熱心に議論し、各地で運動を強めることを誓い合いました。
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 開会あいさつで本藤修副会長は、「国民の関心にこたえ刑事裁判の鉄則をつらぬいて審理しようとする裁判官と、国家権力の威信にかけて治安の維持という前提において判決をする裁判官とせめぎあいがある。死刑再審事件で何としても勝利し、2人を救い出すため何が必要か、議論しよう」と呼びかけました。

推論で死刑は認められない

 続いて弁護団報告がおこなわれ、名張事件の伊藤和子弁護士は、スライドを使って、ぶどう酒の毒物問題について解説。今年5月名古屋高裁・異議審決定が「毒物はニッカリンTかもしれない」「自白があるから」と推論で再審開始決定を取り消し、一審で無罪判決、第7次再審で開始決定が出されているにもかかわらず、可能性を主張し推論をし続け、死刑判決を固持するという姿勢は許されないと批判。「大きな世論をつくってほしい」と訴えました。
 袴田事件弁護団の戸舘圭之弁護士は、現在の第2次再審ではDNA鑑定により犯行時の着衣とされている白シャツの血痕は袴田さんとも被害者とも一致しないことが明らかになったこと、検察からようやく開示された調書から、真犯人の供述ではなくむしろ無実の人の供述であるとの心理学者の鑑定が出るなど、袴田さんの無実がいっそう明らかになったこの間の状況を報告しました。
 名張事件の奥西勝さんの特別面会人・稲生昌三国民救援会顧問、袴田巌さんのお姉さん・袴田秀子さんから、2人の状況が紹介されました。

2事件の勝利流れを変える

 瑞慶覧淳中央常任委員会事件対策委員会責任者からの問題提起を受け、「会員に依拠して署名を集めている。働きかけることで活動の質が高まる」(京都)「県でいっせい宣伝をしたことを報道した地元紙を握り締め県本部を訪ねてきたのが大仙市事件支援決定のはじまり。宣伝が大事」(秋田)など、13人の積極的な発言が相次ぎました。
 鈴木猛事務局長は閉会のあいさつで、「2人を救出することはもちろん、『無実の人は無罪に』という流れを大きく進めるため、この2事件の勝利は決定的。基本は世論に訴えること。会員数の署名5万人分を年内に必ず達成しよう」と結びました。

弟の無実を晴らしたい(袴田事件・袴田厳さんの姉 袴田秀子さん)  

 事件があった時、弟は30歳でした。今年で46年目。一昨年8月から面会拒否がはじまり、弟に会えません。
 この間みなさまには大変お世話になり、大変感謝申し上げます。
 盆も正月もなく、弟の無実を晴らすために専念してまいりました。命ある限り頑張ってまいります。今後ともご支援お願いいたします。

必死に生きる奥西さん(名張事件・奥西勝さんの特別面会人 稲生昌三さん)  

 奥西さんは名古屋高裁の不当決定以降、体調が悪化し、肺炎状態がずっと続いています。八王子医療刑務所から、命あるうちに再審無罪にと必死に生きて、頑張っています。支援者のみなさんにも会いたいと、手足を動かそうと必死に生きようとしています。最高裁で何としても再審開始をさせましょう。

鹿児島大崎事件 第15回全国現地調査 「原口さんの無実を確信」  

 原口アヤ子さんらが無実を訴えて再審を求めている鹿児島・大崎事件の第15回全国現地調査が10月6日、7日、鹿児島県志布志市を会場に行われ、14都府県から94人が参加しました。
 1日目、原口アヤ子さんが「私は、事件には、全然関係していないのに、間違った罪を受けています。この罪を受けたまま死ぬことはできない。どうか皆さん、私を信用してご支援ください」と訴えました。
 続いて、大崎事件再審弁護団から、大崎事件の概要、第1次再審請求審までの経過、第2次再審請求審の新証拠などについて報告。弁護団事務局長の鴨志田弁護士からは、「共犯者」とされた人たちが知的障がいを有しているにもかかわらず、そのことに一切配慮がなされない警察での取調べ、裁判での取調べがなされた結果、ウソの供述がされたことが報告されました。「共犯者」たちの供述からは体験したことを示すものは確認できず、相互行為調整が必要な場面(たとえば、殺害に当たり、誰が何をするか予め分担を決めることなど)で体験しているものの供述であれば当然言及されてしかるべき事柄が述べられていないなど、体験していないことについて供述させられていることが窺がわれることが報告されました。参加者からは、「原口さんや共犯者とされた方々の無実がよくわかった」、「知的障がい者の取り調べであったにもかかわらず、その点に関する配慮が全くなかったことがわかった」など、原口さんの無実を確信するとともに、裁判勝利への意欲を培いました。
 2日目は現地を調査。犯行日とされた日に被害者が自転車とともに落ちた深さ1メートルの側溝に行き、当日被害者を目撃した人の供述や倒れている被害者を軽トラックで被害者の自宅まで運んだ2人の供述などをもとに被害者の状況などの説明を受け、自転車ごと側溝に落下すればどのようなダメージを受けるのかマネキン人形をつかって実験しました。その後、実際に被害者の自宅があった場所に行き、被害者が自宅に運ばれた状況などの説明を受けました。

【大崎事件】1979年、鹿児島・大崎町でKさんが自宅牛小屋の堆肥の中から死体で発見された事件で、警察は、殺人死体遺棄事件として、Kさんの長兄の妻原口アヤ子さんと長兄と次兄、その息子を死体遺棄の共犯として逮捕。原口さんは10年の服役後、再審請求。一度は再審開始決定が出るが、高裁で取り消され、現在第2次再審請求中。

名張、袴田事件「ただちに釈放を」最高裁、法務省等に要請  

 「名張、袴田両死刑再審事件の再審をめざす全国活動者会議」(1面)に引き続いて、12日、奥西勝さんと袴田巌さんの釈放などを求め、最高裁、法務省、最高検、八王子医療刑務所、東京拘置所に要請を行いました。
 最高裁に対し、名張事件の一日も早い再審開始を求め、宣伝・要請しました。
 法務省要請では、46年以上も自由を奪われ長期の拘禁生活から拘禁症が悪化し心神喪失状態にあり親族との面会も拒否する状態が続いている袴田さんと、高齢による病気と死刑執行による二重の恐怖により生命の危険に直面している奥西さんに適切な医療処置をするため早期に釈放するよう求めました。要請のなかで、滋賀・日野町事件守る会の川東さんは「阪原さんは刑務所で弱って、外部の病院に移されたが死んでしまった。再審請求中の人を殺すようなことを二度としないでほしい」と強く訴えました。
 名張事件東京の守る会が八王子医療刑務所に対し、‥豕に於ける面会人(病室内での)を認めること、奥西さんの健康状態が解るようにすること等を要請しました。
 東京拘置所に対して、袴田さんの姉・秀子さんと、支援者が面会と要請に向かったものの、袴田さんが面会を拒否したため、秀子さんは会うことができませんでした。秀子さんは、袴田さんの状況は今年3月と変わっていないこと、「2年3カ月、弟の顔を見ることができず、生きているのかどうかもわからず心配です」と話しました。

個人情報が丸裸 秘密保全法で共同の宣伝  

 国民の知る権利を奪い、私たちの生活にかかわる様々な情報が隠されてしまう秘密保全法に反対しようと、10月13日、30人が参加して、東京・有楽町マリオン前で宣伝行動がおこなわれました。主催は、全労連、MIC、自由法曹団、JCJ、マスコミ9条の会連絡会、婦人有権者同盟、日本民主法律家協会、青年法律家協会、国民救援会などです。
 自由法曹団の泉澤章事務局長は、「適性評価制度が導入され、秘密を扱う人の周辺の人の職歴、信用情報、通院歴などが調査される。国民のプライバシーが侵害されることになる」と説明し、関心を持ってもらうよう呼びかけました。
 日本体育大学の清水雅彦准教授は、沖縄密約の問題をリークした西山記者事件を例にあげ、「処罰を覚悟しない限り、マスコミは重要な情報を伝えることができなくなる。国民から大事なことが隠されてしまう。国会に上程される前に、反対の声を強めましょう」と呼びかけました。
 宣伝中、ビラを見て「また怖いことになるのですか」と、話す高齢の女性もいました。

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