日本国憲法と世界人権宣言を羅針盤に、弾圧事件・冤罪事件・国や企業の不正に立ち向かう人々を支える人権団体

11年6月5日号

11年6月5日号  

布川事件で無罪判決 杉山さん 桜井さん おめでとう  

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勝ちとった無罪 拍手と歓声のなか握手  

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 1967年におきた強盗殺人事件の犯人とされ、再審(裁判のやり直し)を求めていた茨城・布川事件の桜井昌司さんと杉山卓男さんの再審公判の判決が5月24日、水戸地裁土浦支部で開かれ、神田大助裁判長は2人に無罪判決を言い渡しました。

 雨が上がり、夕日が差す裁判所前。判決言い渡しを終え、法廷から出てきた桜井昌司さんと杉山卓男さんは、顔に笑みを浮かべてゆっくりと支援者のもとへ歩み寄りました。「おめでとう」「がんばったね」と声をかけられると、杉山さんは照れながら両手を挙げて応え、桜井さんは支援者と抱き合って喜びを分かち合いました。

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 水戸地裁土浦支部が出した判決は無罪。神田大助裁判長は、「被告人両名が本件強盗殺人の犯人であると証明するに足りる証拠は存在しない」と結論づけました。逮捕から43年余り。獄中で29年を過ごした2人は、この日ようやく「人殺し」の汚名を晴らしました。

 マイクを手にした桜井さんが、「私たちの真実を支えてくださった皆さんのお力添えがあって、私たちは44年間たたかってこられた」と話し、杉山さんが、「44年経ってやっと無罪判決を聞くことができた。支援してくれた皆様、弁護団のおかげです」と話すと、「オォー」という唸りのような歓声があがりました。拍手と声援のなか、固く握手を交わした桜井さんと杉山さん。無実の罪をすすぎ、潔白を明らかとする雪冤を果たしました。

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からだが軽くなった 桜井昌司さん  

 裁判長の無罪の言い渡しを聞いていて、段々からだが軽くなってきて、「ああ、無罪になるっていいな」って改めて思いました。今日、私たちの真実が勝った日です。私たちは、国民救援会をはじめとして支援者に支えられて44年間たたかってこられたと思います
 判決には大不満です。というのは、録音テープについて改ざんを認めなかったんです。故意にそういうことをしない、するはずがないという趣旨です。こういう検察に対する弱腰が検察を増長させているんだと思います。
 無罪判決でちょっとほっとした面もあります。しかし、私たちは冤罪の仲間のためにもっと大きな声を上げなくてはいけないと思いました。未だ無実を得られないでいる仲間のために今後がんばっていきたいと思っています。

体験 話していく 杉山卓男さん  

 やっと、大勢の皆さんのおかげで勝つことができました。やったよ!
 今日の判決には、色々な不満もあります。証拠開示について、まったく触れなかったこと。それと、自白の任意性についても、まったく任意性が無いと言ってほしかった。
 それでも、弁護団、守る会、支援者、国民救援会のおかげで勝つことができました。ありがとうございました。
 無罪判決で、海外旅行ができるようになったり、選挙で投票することができる、住居も自由に変えられるということで、市民としての権利を得られるということがすぐ目の前まできました。
 取調べの全面可視化や、検察の手持ち証拠の開示が問題になっています。今後も集会などの場に呼ばれる機会があれば、自分の体験を話していきたいと思っています。

第64回合葬追悼会の新合葬者1058人のお名前を刻んだ銅板が無名戦士墓へ  

 5月19日、東京・青山霊園にある解放運動無名戦士墓に、今年の新合葬者1058人のお名前を刻んだ銅板が納められました。
 平和と民主主義、国民の暮らしと権利を守り、社会進歩のために活動され亡くなられた方がたを合葬する無名戦士合葬追悼会が毎年3月18日におこなわれています。今年は第64回合葬追悼会の式典が東日本大震災のため中止となり、銅板は国民救援会中央本部の責任で、余震が収束した後に納めることになっていました。全国から関係する方がたの参加をお願いする体制がとれないため、中央本部によって執りおこなわれました。
 新緑に囲まれた青山霊園の一角にある無名戦士墓はこの日、色とりどりの季節の花に飾られました。青空が広がり木漏れ日が降り注ぐなか、1058人の合葬者のお名前と略歴が刻み込まれた30枚の銅版を前に、主催者を代表して国民救援会の鈴木亜英会長が追悼の辞を次のように述べました。
 「東日本大震災で示された、お互いに力を合わせて事態を改善しようという日本国民のよき伝統に信頼を置き、震災の困難を乗り越えるとともに、政治革新と人権擁護の実現に向けて、合葬された皆様の遺志を受け継ぎ、歩まれた道を確かな足取りで歩んでまいります」
 お墓に献花をしたのち、30枚の銅板を中に納めました。
 この日の様子や納められた銅板の写真は、合葬された方の経歴とともに、8月に発行される冊子「第64回解放運動無名戦士合葬追悼会 解放のいしずえ」に掲載されます。

第193次統一要請行動で最高裁係属の各事件が訴え  

 最高裁に係属している事件の統一要請行動が、5月18日におこなわれました。この要請行動は、国民救援会が隔月でおこなっているもので、今回で193回目となります。
 宣伝行動には24人が参加し、国公法弾圧堀越事件の堀越明男さんは「職務と関係の無い休日にビラを配ることが、なぜ犯罪となるのか。猿払判例を見直すため、事件を大法廷へ回付すべき」と訴えました。過労死事件の支援者は、働きやすい職場にするためにも最高裁は道理ある判断をするよう訴えました。
 要請で、いずれも名古屋高裁で画期的判断がなされた愛知・豊川市職員公務災害認定訴訟と愛知・マツヤデンキ過労死訴訟の支援者らは、最高裁は上告棄却の判断を、と要請しました。

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