日本国憲法と世界人権宣言を羅針盤に、弾圧事件・冤罪事件・国や企業の不正に立ち向かう人々を支える人権団体

09年1月25日号

救援新聞より

09年1月25日号  

三重・名張毒ぶどう酒事件 1月14日、83歳の誕生日に全国宣伝  

 「無実の死刑囚・奥西勝さんを生きて救い出すために、ご支援をお願いしまーす」
 1月14日、名張毒ぶどう酒事件の犯人とされ、無実を訴えつづける奥西勝さんは、この日名古屋拘置所の狭い部屋のなかで83歳の誕生日を迎えました。
 この誕生日にあわせ、奥西さんの再審(裁判のやり直し)を勝ちとり、救い出そうと、全国各地でいっせい宣伝にとりくみ、支援を呼びかけました。寒風の吹くなか、街頭でのぼりをたて、横断幕をもち、ビラをまき、署名活動を行いました。

無罪から一転死刑に
 1961年、三重県名張市内で開かれた懇親会で、毒物入りのぶどう酒を飲んだ女性5人が死亡。警察は奥西さんを長時間取り調べ、「自白」を強要。奥西さんはウソの「自白」をさせられ、逮捕・起訴されました。
 裁判では一貫して無実を主張。一審は無罪となりましたが、二審で一転死刑判決。72年に死刑が確定しました。奥西さんは死刑の恐怖に耐えながら、再審を繰り返し求めました。05年、第7次再審請求審で、名古屋高裁刑事1部は、ぶどう酒に入れられた毒物は奥西さんの「自白」とは違うものであるとの最新の科学鑑定を重視し、ついに再審開始を決定。しかし06年、同高裁刑事2部は、科学鑑定よりも「自白」を重視し、開始決定を取り消し、奥西さんの希望を打ち砕きました。

毎月要請とハガキ運動
 裁判は最高裁でたたかわれています。最高裁に不服を申立ててから2年が経ち、近く弁護団長の「総括意見書」および本人の「意見書」が提出される予定で、いつ決定が出てもおかしくない情勢です。
 国民救援会では、名張・布川事件推進委員会を昨年11月に設置し、1月からは地域別の最高裁要請を毎月行います。あわせて、1万枚要請ハガキ運動もすすめ、「再審を開け」の声を最高裁に届け、再審開始を迫ります。

「 いい年にしたい 」
 正月明けの1月8日、特別面会人の稲生昌三さんが奥西さんと面会しました。支援者から贈られた暖かそうなセーターを着て現れた奥西さんは、「今年はいい年にしたい。どうかみなさんに、元気で頑張っていると伝えてくれ」「こんなに(支援に)力を入れてくれてありがとう。みなさんに頼る以外になく、どうかよろしく伝えてくれ」と話しました。

 一日も早く再審開始・無罪を勝ちとり、奥西勝さんを生きて救い出すために、全国のみなさんのご支援をお願いします。

最高裁判所にハガキ送ろう  

「奥西さんは無実!
再審を開始せよ」〒102―8651 千代田区隼町4―2 最高裁第3小法廷・堀籠幸男裁判長

地域別に最高裁へ要請  

  • 1月 首都圏・甲信越地域
     26日=正午〜最高裁西門で宣伝、午後2時〜最高裁要請行動、午後3時〜衆議院第1議員会館第4会議室で学習会(講師・伊藤和子弁護士)
  • 2月 東海・北陸地域
  • 3月 関西地域
  • 4月 中国・四国・九州地域
  • 5月 北海道・東北地域

岐阜・関ヶ原人権裁判 町側報告書で明らかに  

 岐阜県関ケ原町で、小学校の統廃合に反対する署名を町に提出したところ、町職員が署名をした町民の自宅を訪ね、「自分で署名したのか」「いまも気持ちは変わらないか」などと問いただすということが起きました。「こんな人権侵害は許せない」と町民8人が一昨年、町を相手に起こした関ケ原人権裁判。その第6回口頭弁論が12月24日、岐阜地裁で行われました。傍聴席は、関ケ原町や大垣方面からマイクロバスや自動車で参加した支援者をはじめ国民救援会など支援団体の60人余で埋まりました。
 裁判では、原告・町民側は、憲法で保障された請願権、表現の自由及びプライバシー権の侵害だと主張し、これに対し被告・町側は「署名簿を受けとった以上、請願権や表現の自由の侵害にはあたらない」と主張しています。
 今回の裁判で、町側は、署名者宅への戸別活動に関する会議録は存在しないが、「会議録がないからといって一切会議を開いていない、という訳ではない」と説明しました。また、町側から、訪問結果の報告書が提出され、証拠として採用されました。その報告書には、戸別訪問を行うときの署名のやり方だけでなく、署名者が本当に関ケ原在住か住民票の調査まで行っていたことなどが書かれていました。
 原告代理人の小山弁護士は、町側に対し、会議録を作らなかったのはなぜか、署名者宅を町職員が戸別訪問するという驚くべきことを会議録すら作成することなく決定したのか、と釈明を求めました。これに対して町側は答弁をせず、裁判長は次回までに書面で回答するよう町側に求めました。
 なお、この日、全国から寄せられた公正な裁判を求める署名を裁判所に提出し、累計で4千筆となりました。次回口頭弁論は、3月4日午前11時から行われます。

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