日本国憲法と世界人権宣言を羅針盤に、弾圧事件・冤罪事件・国や企業の不正に立ち向かう人々を支える人権団体

名張宣伝スポット2(2011)

2011年名張毒ぶどう酒事件いっせい宣伝行動の成功を

名張毒ぶどう酒事件 奥西さん誕生日全国いっせい宣伝スポット2  

みなさん。
 今からちょうど50年前、三重県名張市葛尾(くずお)の公民館で行われた懇親会の席上、女性用飲み物として出されたぶどう酒に毒が入れられ、5人が死亡、12人が重軽傷を負う事件が起きました。「名張毒ぶどう酒事件」です。私たちは、この事件の犯人として死刑を宣告され、実に半世紀もの長きにわたって名古屋拘置所の独房から無実を叫び続ける奥西勝さんを支援する「○○(組織名)」です。
 今日1月14日は、奥西勝さんの満85歳の誕生日です。逮捕されたときは35歳でした。私たちは、高齢の奥西勝さんを励まし、一日も早い裁判のやり直しを求める宣伝を全国で取り組んでいます。今街頭でお配りしている訴えをぜひお読み下さい。そしてまた、一日も早い再審開始、身柄の釈放などを求める裁判所宛の要請署名にご協力をお願いします。

みなさん。
 奥西勝さんはこの50年間、無罪と死刑のはざまで命をもてあそばれ続けています。一審・無罪判決に対して二審は逆転死刑。2005年4月5日に再審開始が決定されると翌年12月26日には取り消し。そして、昨年4月5日、今度は最高裁が、再審開始を認めなかった名古屋高裁の決定について科学的な検討がされていないとしてこれを取り消し、審理を名古屋高裁へ差し戻しました。その間50年。85歳となった奥西勝さんにとって、もうこれ以上無駄な審理に費やす時間はありません。

みなさん。
 名張事件弁護団は、事件直後に行われたペーパークロマトグラフ試験で「飲み残りのぶどう酒」から「ニッカリンT」特有の成分が検出されなかったのは、事件に使われた農薬が違っていたからであるという学者の鑑定書を提出しました。
 これに対し検察官は、最高裁になって初めて学者の意見書を添付した反論の答弁書を提出し、そのため最高裁はこの点での科(化)学的解明を求めて審理を差し戻しました。ところが、いざ差戻し審が始まると、検察官はあっさりこの主張を取りやめてしまったのです。検察官が自らの主張を放棄した以上、再審を開始するのに全く支障はありません。
 さらに検察官は、新たに農薬「ニッカリンT」やぶどう酒を作り直し、事件直後と同じような条件でペーパークロマトグラフの再現実験を行うことを主張し出しています。しかし、事件当時の試験条件は不明であり、同様の条件を設定することはそもそも不可能なのです。条件が違えば結果が異なることは明らかであり、一見科学的にみえるこの再現実験は、科(化)学の名を借りた際限のない水掛け論の始まりにしかなりません。これは検察官の引きのばし以外のなにものでもなく、再現実験は必要ありません。

みなさん。
 いったん犯人と決めつけたら証拠をねつ造してまで犯人に仕立て上げる検察機構の体質が、今回の大阪地検特捜部の問題を通して私たち誰の目にも明らかになりました。また、この事件だけではなく、足利事件布川事件、その他多くのえん罪事件を通じて、無実の訴えに耳を貸さずに嘘の「自白」が強要される実態、捜査機関に都合が良いように事件関係者の「供述」がつくられる仕組みが明らかになりました。
 名張毒ぶどう酒事件も全く一緒です。奥西さんに「自白」を強要し、事件関係者の供述は奥西さんに不利になるように一斉にねじ曲げられました。一審無罪判決をくつがえした二審の歯形鑑定は、その後不正鑑定であることがはっきりしています。事件当時の実況見分調書につけられた写真の日付改ざんが明らかになり、そして何よりも、奥西さんの無実を示す数多くの証拠が未だ隠されたままなのです。
 裁判所もまたこうした検察官に無批判であり、証拠隠しを放置し、検察官の主張をうのみにして多くの誤った裁判をしてきました。現在名張事件を審理する名古屋高裁刑事第2部の下山裁判長も、検察官が主張する再現実験に基本的に同意し、検察官の引きのばしに協力する形になっています。奥西さんに獄死を迫るかのような審理は全く許せません。

みなさん。
 事件発生から半世紀。85歳の奥西勝さんに40年も前に製造中止となった農薬などを今さら作り直して無駄な実験を行う時間はありません。これまでの審理で死刑判決に合理的な疑いが生じていることは明らかであり、即刻再審を開始し、高齢の奥西勝さんを釈放すべきです。時間をかけて再現実験を行うのなら再審公判で行えばよいのです。
 これまで名古屋高裁は、一審無罪判決を破棄して死刑を宣告し、再審開始決定を取り消して再び死刑を宣告するという二度の過ちを犯しています。私たちは、名古屋高裁が三たび過ちを繰り返すことなく、自らの誤った裁判を一日も早く改めることを強く求めています。
 名張毒ぶどう酒事件への皆さまのご支援、よろしくお願いします。

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