日本国憲法と世界人権宣言を羅針盤に、弾圧事件・冤罪事件・国や企業の不正に立ち向かう人々を支える人権団体

布川事件判決

 雨が上がり、夕日が差す裁判所前。判決言い渡しを終え、桜井昌司さんと杉山卓男さんは顔に笑みを浮かべてゆっくりと支援者のもとへ歩み寄りました。「おめでとう」「がんばったね」と声をかけられると、杉山さんは照れながら両手を挙げて応え、桜井さんは支援者と抱き合って喜びを分かちました。
 水戸地裁土浦支部が出した判決は無罪。神田大助裁判長は、「被告人両名が本件強盗殺人の犯人であると証明するに足りる証拠は存在しない」と結論づけました。逮捕から43年余り。獄中で29年を過ごした2人は、この日ようやく「人殺し」の汚名を晴らし、背中から重荷を下ろしました。
 マイクを手にした桜井さんが、「私たちの真実を支えてくださった皆さんのお力添えがあって、私たちは44年間たたかってこられた」と話し、杉山さんが、「44年たってやっと無罪判決を聞くことができた。支援してくれる皆様、弁護団のおかげです」と話すと、「オォー」という唸りのような歓声があがりました。拍手と声援のなか、固く握手を交わした桜井さんと杉山さん。人生をかけた長いたたかいがようやく終わりを告げました。

桜井昌司さんのコメント
 裁判長の無罪の言い渡しを聞いていて、段々身体が軽くなってきて、「ああ、無罪になるっていいな」って改めて思いました。今日、私たちの真実が勝った日です。
 私たち布川事件というのは、支援者に支えられて44年間たたかってこられたと思います。
 判決には大不満です。というのは、録音テープについて改ざんを認めなかったんです。故意にそういうことをしない、するはずがないという趣旨です。こういう検察に対する弱腰が検察を増長させているんだと思います。
 無罪判決でちょっとほっとした面もあります。しかし、私たちは冤罪の仲間のためにもっと大きな声を上げなくてはいけないと思いました。幸い社会に出られて、勝った人間として、未だ無実を得られないでいる仲間のために今後がんばっていきたいと思っています。

杉山卓男さんのコメント
 やっと、大勢の皆さんのおかげで勝つことができました。やったよ!
 今日の判決には、色々な不満もあります。証拠開示について、まったく触れなかったこと。それと、自白の任意性についても、まったく任意性が無いって言ってほしかった。
 でも、一番残念なのは、今までがんばってきた家族で今日の判決を祝いたかったんです。震災で福島原発が問題になって、うちはまだ子どもが小さいので被爆量を少しでも減らそうと、私一人で来ました。まあ家で喜んでくれていると思いますが。
 全面可視化とか、証拠の開示とか問題になっていますが、集会などの場に呼ばれる機会があれば、自分の体験を話していきたいと思っています。
 本当に、弁護団、守る会、支援者の、救援会のおかげで勝つことができました。ありがとうございました。

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