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東電要請書

2011年8月4日
東京高等検察庁 御中
東電OL殺人事件 ゴビンダ・プラサド・マイナリさんの再審請求審担当検察官 殿

          ゴビンダ・プラサド・マイナリさんの即時釈放を要請する

日本国民救援会
会長 鈴木亜英
東京都文京区湯島2−4−4

 ゴビンダ・プラサド・マイナリさん(以下、「ゴビンダさん」と称する)は、無期懲役刑に処せられ、現在、横浜刑務所においてその刑の執行を受けている。そして、再審を求めて、東京高裁にて請求審が係属している。
 ゴビンダさんの再審弁護団が7月26日に明らかにしたところによれば、検察が鈴木廣一氏に行わせた鑑定により、以下の事実が明らかになった。すなわち、東電OL殺人事件の被害者の遺体解剖がなされた際に遺体の膣内から採取された精液から2人分のDNA型が検出され、一つは、被害者のDNA型、もう一つは喜寿荘101号室6畳間カーペット上に遺留された陰毛のDNA型と同一であり、かつそれはゴビンダさんのDNA型とも事件当夜に被害者と性交したことが従前から判明している者のDNA型とも異なるものであるという事実である。
 上記鑑定の結果は、確定有罪判決がその主要な根拠とした認定事実、すなわち、喜寿荘に係わりのない被害者が、101号室が空室であり、しかも施錠されていないと知って、売春客を連れ込み、あるいは、被告人(ゴビンダさん)以外の男性が101号室に連れ込むことは、およそ考え難い事態であるという認定が誤っていたことを示すものであり、再審を開始する要件である新証拠であることは明らかである。それだけでなく、上記鑑定の結果は、事件当夜被害者は、本鑑定により検出されたDNA型の男性と性交したと考えるのが自然であり、そのことは、その者が真犯人である可能性が高い。そうだとすれば、すくなくともゴビンダさんには無罪判決が出されるべきであることが明らかである。
 ところで、刑事訴訟法442条但し書きには「検察官は、再審の請求についての裁判があるまで刑の執行を停止することができる」とあり、そればかりでなく、「有罪の確定裁判について明らかに再審が開始されることの見込が顕著であり、諸般の事情から刑の執行を差し控えた方が妥当と認められる場合にまで刑の執行を行なうことは、刑事裁判における実体的真実発見の要請と裁判の具体的法的安定性との間の調和を見出そうとする再審制度の本旨を無視し、受刑者に回復することの困難な不利益を与え刑罰権の適正な実現を図ろうとする法の趣旨にも反することになるので、このような場合において、検察官が刑の執行停止をしないときは、その裁量処分は、著しく不当のものとして、刑事法が実質的に覇束する限界を逸脱し、不適法な処分としての性格を帯有するに至ると解するのが相当」(大阪高裁決定昭和44年6月9日)とされている。この大阪高裁決定の趣旨に即して、検察官は、適切に職権を行使すべきである。
 以上より、検察官は、即時にゴビンダさんを釈放すべきであり、そのことを強く要請する。

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