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滝抗議

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【声 明】滝実法務大臣による死刑執行に抗議する
2012年8月4日
日本国民救援会
会長 鈴木 亜英

 滝実法務大臣は昨日、東京、大阪の各拘置所で、それぞれ1人の死刑を執行した。国民救援会は、今回の死刑の執行に対し、強く抗議する。
 国民救援会は、戦前、拷問など残虐な刑罰廃止を掲げて運動し、戦後は、不当な死刑判決を宣告された犠牲者を助けだしてきた。また、支援していた死刑囚が無実を叫びながら死刑執行された苦い経験をもっている。くわえて、誤判だけでなく、松川事件などのように権力によって意図的に死刑を宣告された恐怖も身をもって体験してきた。免田事件などの死刑4事件や近年の足利、布川両事件での再審無罪判決でも明らかなように、人間のおこなう裁判制度に絶対的に誤りがないということはいえず、誤判による死刑はその悲惨さとともに、回復不可能な違法行為である。
 死刑存置論の根拠として犯罪抑止力と被害者の感情などが挙げられているが、犯罪抑止力の効果については立証されておらず、また、応報感情・思想は歴史的にも変化してきており、近代の刑罰制度においては応報刑から教育刑、生命・身体刑から自由刑へと大きく変わってきているのである。
 日本国内においても、裁判員裁判で国民が死刑判決に関与することから、死刑制度について論議が広がり始めているところである。2007年5月に示された国連の拷問禁止委員会による日本政府報告に対する総括所見・勧告においては、日本の死刑制度の問題点を指摘したうえで、死刑の執行を速やかに停止するべきことなどが勧告された。さらに、2010年12月の国連総会において、全世界の国々に対して死刑の廃止を視野に入れて死刑執行の停止を求める決議が圧倒的多数で採択された。同趣旨の国連総会での決議は、2007年、2008年につづいて3度目となるものである。
 滝法相は、死刑制度の存廃については「賛否両論ある中で死刑廃止に傾くというような状況ではない」と述べている。しかし、国際自由権規約委員会は2008年10月の日本政府への勧告で、死刑廃止について「世論調査の結果如何にかかわらず、…公衆に対して、必要があれば、廃止が望ましいことを伝えるべきである」ことを求めている。死刑制度については、いつの時代でも賛否両論があり、だからこそ国連が死刑廃止への政府の責任を勧告したものであり、日本政府はこれに応えるべきである。
 国民救援会は、滝法相による死刑執行に強く抗議するとともに、当面、死刑の執行を停止し、国民的議論を尽くすうえで必要な措置をとるとともに、死刑廃止条約を批准して、死刑を廃止することをあらためて要求するものである。

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