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声明:金田法相の死刑執行に抗議する

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声明:金田法相の死刑執行に抗議する
2017年7月14日
日本国民救援会
会長 鈴木亜英

 金田勝年法務大臣は7月13日、2人の死刑を執行した。国民救援会はこの死刑執行に強く抗議する。
 国民救援会は、戦前、拷問や残虐な刑罰の廃止を掲げて運動し、戦後は、免田事件、財田川事件、松山事件、島田事件の死刑再審無罪事件をはじめ、不当な死刑判決など有罪判決を宣告された冤罪犠牲者を救出してきた。現在も、無実の死刑囚、袴田事件の袴田巌さんの支援をしている。他方、名張毒ぶどう酒事件の奥西勝さんが冤罪を晴らせぬまま無念の獄死をした。熊本・菊池事件のように、支援していた死刑囚が無実を叫びながら死刑執行された苦い経験ももっている。加えて、誤判だけでなく、国民救援会は、松川事件のように弾圧謀略事件で死刑を宣告された恐怖をみずからの体験として運動をすすめてきた。人間のおこなう裁判に誤りがないという保障はなく、誤判による死刑はその悲惨さばかりでなく、回復不可能な事態を招くことになり、国家の名による犯罪行為といわなければならない。
 世界的には、自由権規約選択議定書等において死刑廃止の方向が打ち出され、国連総会においても、「死刑の廃止を視野に入れた死刑執行の停止」を求める決議が繰り返し採択されている。また、自由権規約委員会や拷問禁止委員会は、日本政府に対して、「死刑制度廃止」への検討、及び死刑執行の停止を繰り返し強く勧告している。アムネスティ・インターナショナルによれば、世界的には、事実上死刑を廃止している国を含めると140カ国と、国連加盟国の大半が死刑廃止国となっている。
 今回執行されたうちの1人は再審請求中であった。再審は無実の人の救済や刑の誤りを是正する制度であり、再審を請求することは国民の基本的な権利である。その再審請求中に死刑を執行することは、その権利を著しく侵害するものである。金田法相は記者会見で「再審請求中であったとしても、当然に棄却されることが予想せざるを得ない場合は、死刑執行を命ずることもやむを得ない」と述べた。しかし、再審を認めるかどうかは裁判所の判断によるものであり、法務大臣が判断することではない。金田法相の再審制度を否定する発言は独断であり許されない。 
 国民救援会は、あらためて今回の死刑執行に強く抗議し、死刑廃止条約(自由権規約第2選択議定書)を批准し、死刑制度を廃止することを要求するとともに、当面、死刑の執行を停止し、政府が死刑廃止にむけて国民的議論を尽くすうえで必要な情報を公開するなどの措置をとるよう求めるものである。

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