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森英介法相による三度の死刑執行に抗議する

【声 明】

森英介法相による三度の死刑執行に抗議する  

2009年7月29日
日本国民救援会
会 長  鈴 木 亜 英

 法務省は7月28日午前に、3人の死刑を執行したと発表した。
森法務大臣が昨年9年に就任して以来、死刑執行は昨年10月に2人、今年1月の4人に続いて3回目であり、計9人に上る。これは、就任約1年の在任期間中に13人執行した鳩山邦夫元法務大臣に次ぐ執行となる。

 国民救援会は、死刑制度の存廃に関する国民的議論を尽くさないままに、現在の司法が治安強化の立場から厳罰主義に傾斜し、死刑判決を増させているという異常な現状のもとで、国際人権章典の精神や死刑廃止の国際的な流れからの内外の厳しい批判に逆行する、この死刑執行に厳しく抗議する。

国民救援会は、戦前、拷問など残虐刑罰廃止を掲げて運動し、戦後は、不当な死刑判決を宣告された犠牲者を助けだした実績をつくってきた反面、無実を叫びながら死刑を執行された苦い経験をもっている。

人間の行う裁判に絶対的に誤りがないとはいえず、誤判による死刑はその残虐さだけでなく、回復不可能な刑罰である。加えて、国民救援会は、誤判だけでなく、松川事件などのように権力によって意図的に死刑を言い渡された恐怖も身をもって体験してきた。

死刑存置論の根拠として犯罪抑止力と被害者の感情などが挙げられているが、犯罪抑止力の効果については立証されておらず、また、応報感情・思想は歴史的にも変化しており、近代の刑罰制度においては応報刑から教育刑、身体刑から自由刑へと大きく変わってきているのである。

世界的には、国際人権諸規定で死刑廃止の方向が打ち出されて、現在、世界の半数近い国で死刑が実質的に廃止されている。日本国内においても、裁判員裁判で国民が死刑判決に関与することから、死刑制度について論議が広がり始めているところである。

ァ。横娃娃掲5月18日に示された国連拷問禁止委員会による日本政府報告書に対する最終見解においては、死刑の執行を速やかに停止するべきことなどが勧告され、同年12月18日には、国連総会本会議において、すべての死刑存置国に対して死刑執行の停止を求める決議が圧倒的多数で採択された。
 
 国連規約人権委員会においても、日本政府に対する度々の「死刑廃止に向けた努力」の勧告に続いて、2008年10月31日には、死刑廃止とともに、死刑事件には必要的再審査手続きを設けるとともに、再審請求や恩赦の出願がなされている場合には執行停止の措置をとるべきことが勧告されている。

 以上のとおり、国民救援会は、森英介法相による死刑執行に強く抗議するとともに、当面、死刑の執行を停止し、死刑廃止条約を批准して、死刑を廃止することをあらためて要求するものである。

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