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憲法改悪、「戦争する国」づくりの推進に反対するたたかいを抑圧するための共謀罪法案の国会提出に断固反対する

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憲法改悪、「戦争する国」づくりの推進に反対するたたかいを抑圧するための共謀罪法案の国会提出に断固反対する

2016年9月6日
日本国民救援会
会長 鈴木 亜英

 安倍政権は、今秋の臨時国会に、共謀罪を新設するための組織犯罪処罰法改悪案(共謀罪法案)の提出を狙っています。共謀罪法案は、2003年以降、これまで3度にわたり国会に提出され、そのたびに国民の大きな反対によって廃案となった悪法です。国民救援会は、4度目の国会提出となる共謀罪法案に断固反対するものです。
 
 安倍政権は、今回、共謀罪を「テロ等組織犯罪準備罪」と名称を変え、東京五輪・パラリンピックでの「テロ対策」を前面に打ち出しています。しかし、予定されている法案には「テロ対策」の文言もなく、過去の法案となんら変わらない人権侵害を引き起こす危険きわまりないものです。
 第1に、共謀罪法案は、思想・信条、内心の自由を侵す憲法違反の法案です。
 近代刑法では、実際に被害が生じた場合(少なくとも犯罪行為に着手した場合)に、その犯罪行為を処罰することが原則です。とりわけ日本では、戦前、治安維持法のもとで、なんら被害も生じてないのに、特定の思想・信条を理由に特高警察が弾圧したことへの深い反省が必要です。
しかし、共謀罪は、その反省を投げ捨て、被害を生じない段階であることはもとより、犯行に着手せず、犯行について話し合い、合意しただけでこれを処罰するもので、憲法が保障する内心の自由を著しく侵すものです。政府は今回、犯行の「準備行為」を要件に加え限定したとしますが、どのような行為を「準備行為」と見なすかは捜査機関の裁量に委ねられていて、まったく限定になりません。
 第2に、共謀罪法案は、「テロ」集団どころか、広く市民、団体を捜査の対象にします。
 政府は「テロ対策だ」としていますが、共謀罪を適用する対象犯罪(4年以上の懲役・禁錮の犯罪)は600を超え、そのなかには公職選挙法や道路交通法、窃盗、詐欺など、「テロ」とはなんら関係のない、私たちの社会生活と身近な犯罪まで広く対象とされています。
 政府は、対象を「組織的な犯罪集団」と限定したといいますが、2人以上で対象となる犯罪を計画した者を、警察が「組織的な犯罪集団」と見なせば捜査対象となります。また、市民団体や労働組合も狙われる恐れがあることは、公職選挙法違反の捜査を口実に、大分・別府警察署員が労働組合の事務所を隠しカメラで違法に監視していた事実などからも明らかです。
 第3に、共謀罪法案は、警察による日常的な国民監視、「密告」社会を奨励します。
 犯罪の「話し合い・合意」「準備行為」を検挙しようとすれば、市民からの告発、また会話の盗聴、さらに「犯人」の自首などが考えられます。
それは、戦前の隣組のような市民・住民同士の相互監視・「密告」を生み出す危険があります。盗聴法の改悪で、警察による盗聴捜査の範囲が大幅に拡大されたもとで、それが共謀罪と結びつけば、犯罪が起きる前から、日常的に広く盗聴捜査がおこなわれる恐れがあります。法案では、「犯人」が自首をすれば刑を減免するとされており、「おとり」捜査員を団体に潜入させ、共謀罪を成立させた後に「自首」させるなど、組織つぶしにも利用できるのです。
 
 なぜいま共謀罪なのでしょうか。安倍政権は、憲法改悪、「戦争をする国」づくりをすすめるために戦争法を強行し、「アベ政治」に反対する国民・市民を監視・抑圧するために、秘密保護法、盗聴法改悪、司法取引の導入、共通番号(マイナンバー)制を強行しました。これをさらにすすめるための治安立法が、共謀罪です。
 国民救援会は、憲法改悪、「戦争をする国」づくり、共謀罪に反対する市民・団体と共同して、法案の国会提出を阻止するために奮闘する決意です。

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