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刑事訴訟法などの一部改正に関連する請願

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刑事訴訟法などの一部改正に関連する請願

内閣総理大臣 安倍晋三 殿
法務大臣   上川 陽子 殿

2015年2月26日
なくせ冤罪!市民評議会
盗聴法廃止ネットワーク

 私たちは、1999年制定の盗聴法(通信傍受法)に反対し、その廃止を求めて運動をすすめてきた「盗聴法廃止ネットワーク」と、冤罪事件をなくすため刑事司法制度改革を求めて、冤罪犠牲者と支援者を中心に活動している「なくせ冤罪!市民評議会」です。
 法制審議会は、昨年9月に刑事司法改革に関する答申を法務大臣に提出し、これを受けて政府は、刑事訴訟法の一部改正案などを今国会に提出する予定です。
 そこで、私たちは、以下、請願をするものです。
〈冤罪を生まない刑事司法の原点に返り、国会での徹底した審議を〉
 そもそも法制審議会に「新時代の刑事司法制度特別部会」が設けられた出発点は、足利事件布川事件、厚労省郵便不正(村木)事件など、相次ぐ冤罪事件の発覚を受けてのものであり、「取調べ及び供述調書に過度に依存した捜査・公判の在り方の見直しや、被疑者の取調べ状況を録音・録画の方法により記録する制度の導入など」(法務大臣の諮問第92号)を検討するもので、冤罪をなくすための改善策の提起が期待されていました。しかし、同部会は、村木厚子さんや周防正行さんなど民間有識者が委員に入る一方で、冤罪を作り出した当事者の警察、検察、裁判所の関係者と、それに追随する学者などが多くを占め、多数派が数で押し切る形で、答申が採択されました。その結果、答申は、冤罪救済にまったく不十分な反面、警察・検察の捜査権限の大幅な強化を打ち出し、冤罪をなくすどころか、冤罪を増やし、人権を侵害するものとなりました。
 このような経過をふまえ、私たちは、以下のような要求をおこなうとともに、国会において改めて「なぜ冤罪が生まれたのか」、「なぜ冤罪がなくならなのか」などについて、冤罪被害者やその弁護人などを招き検証するなど、徹底した審議をおこなうことを求めます。それを行うことなしに、拙速に法案の上程や審議をすすめることは、日本の刑事司法制度にとって百年の禍根を残すこととなります。
〈 請願項目 〉
1 冤罪をなくすために刑事司法制度の抜本的改革をおこなうこと
 ‖緲儡胴(警察留置場)制度を廃止すること。
 代用監獄制度は、被疑者を勾留決定後も警察の監視下に置いて「自白」を強要する制度であり、世界にも例がなく、国連からも繰り返し批判され、廃止を求められているものです。ただちに廃止すべきです。
◆〃抻 Ω〇,砲ける取調べにあたって、全事件において全過程の録音・録画(全面可視化)をおこなうこと。
 答申では、全面可視化の対象は、裁判員裁判対象事件など、刑事裁判のほんの2%程度です。そもそもウソの「自白」が、冤罪を生む大きな原因となっています。これまで再審無罪となった重大事件、死刑4事件、足利事件布川事件など、いずれも警察による密室での自白強要が、ウソの「自白」を生み出し、それが有罪の柱となっています。一方、検察は多くの事件で可視化をすすめています。これでは、警察で自白をさせて、検察でその「自白」を録画し、証拠とすることになり、よりいっそう冤罪を生み出しかねません。
 可視化が適正な取調べを担保するものであれば、対象事件を2%とする理由はありません。100%(全事件)の全面可視化の実現を求めます。
 検察・警察の持っている証拠について、すべての事件で全証拠物を弁護人に開示すること。再審においても全証拠を開示すること。
 ウソの「自白」とともに、冤罪の原因となっているものは、検察による証拠隠しです。前述した死刑再審無罪4事件、布川事件東電OL殺人事件などで、検察が無罪の証拠、検察の立証に不都合な証拠を数十年開示せず、再審になってから、ようやく開示した証拠のなかに無罪を明らかにする証拠がありました。これは、検察による「証拠隠滅」です。そもそも証拠は、国民の税金で集めたもので、「公共の財産」です。国際的には、全面証拠開示は当然となっています。すべての証拠開示は急務な課題です。
ぁ〆8紂冤罪をなくすために、実際に明らかになった冤罪事件について国会内に公正な第三者機関としての冤罪原因究明委員会を設置し、十分な議論をおこなうこと。

2 人権を侵害し、冤罪を増やす法改悪をおこなわないこと
 〃法違反の盗聴法(通信傍受法)の改悪(対象犯罪の大幅拡大、通信事業者の立会い廃止など)をおこなわないこと。
 答申は、盗聴捜査の大幅な拡大を盛り込みました。国民の大きな反対運動を受けて、盗聴捜査の対象は、集団的殺人や薬物、銃器など暴力団など組織的犯罪集団が対象となる犯罪に限定されてきました。しかし答申では、詐欺や窃盗など極めて広範囲の犯罪も対象とされ、一般市民までもが盗聴対象となる恐れが現実のものとなっています。また、通信事業者の立会いも廃止するとしており、これでは警察の違法な盗聴を監視することができなくなります。盗聴法の改悪をおこなわないことを求めます。
◆/靴燭変雄瓩鮴犬燹峪碧ー莪」を導入しないこと。
 答申は、あらたに「司法取引」の導入を盛り込みました。これは、みずからの刑を減免するかわりに、他人の犯罪を「密告」するというもので、これまで八海事件や引野口事件など、真犯人が他の人を巻き込んだり、第三者に責任を転嫁する冤罪は多く生まれています。「司法取引」の導入は、冤罪をなくすどころか、あらたに冤罪を生み出してしまいます。
内閣においては、法制審答申の法案化にあたり、上記の要請を十分に考慮された上で慎重な上にも慎重に検討し、拙速な法案上程を行わず、また国会においても、私たちが示した懸念が払拭されるまで慎重な審議を行うことを強く要望するものです。

*なくせ冤罪!市民評議会(連絡先:〒169-0075 東京都新宿区高田馬場1-26-12 高田馬場ビル505号 櫻井司法研究所 080-6550-4669)
*盗聴法廃止ネットワーク(連絡先=盗聴法に反対する市民連絡会 090-2669-4219(久保)/東京共同法律事務所(海渡・中川) 03-3341-3133/日本国民救援会 03-5842-5842/反住基ネット連絡会 090-2302-4908(白石)/許すな!憲法改悪・市民連絡会 03-3221-4668)

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