日本国憲法と世界人権宣言を羅針盤に、弾圧事件・冤罪事件・国や企業の不正に立ち向かう人々を支える人権団体

可視化

取調べの全面可視化・証拠の全面開示を求め江田法務大臣に要請  

 国民救援会と全労連、自由法曹団は2月10日、江田五月法務大臣に面会し、冤罪をなくし、冤罪で苦しんでいる人を救うために、取調べの全面可視化(全過程の録音・録画)と検察の手持ち証拠をすべて開示するよう法改正を求める要請をおこないました。今回の要請に際しては、国民救援会が支援する事件の当事者・支援者の声を集めた冊子を手渡し、当事者の声を届けました。
 まず、3団体を代表して、国民救援会の鈴木亜英会長が、江田法相へ要請書を手渡し、趣旨を説明しました。要請書では、多くの冤罪事件で共通している原因として、ゞ要された「自白」を元に作られた「自白」調書が有罪の証拠とされていること、¬擬造鮗┐江攀鬚検察などの手によって隠され、法廷に出されないことを挙げ、その上で、これ以上の冤罪事件を生まないために、また、いま冤罪で苦しんでいる人を救うために警察・検察の取調べのすべての過程を録音・録画し、検察が持っているすべての証拠を、裁判に先立ち弁護人に開示するよう法律の改正を求めています。
 国民救援会から、全国から届いた支援事件の当事者・支援者の声を集めた資料を提出し、江田大臣は熱心に目を通していました。国民救援会の鈴木猛事務局長は「全国に取調べと証拠開示の問題で呼びかけたところ、短期間で22の事件から声が寄せられた。この切々とした訴えに耳を傾けて欲しい」と強く訴えました。また、自由法曹団からは3人が訴え、「足利事件や厚労省の事件などで国民の世論が盛り上がっている。この機会を置いて全面可視化の議論を前に進めることはできない。ぜひ任期中に実現して欲しい」とし、全労連の根本隆副議長は「裁判員制度が始まり、取調べの全面可視化、手持ち証拠の全面開示など冤罪を生まない刑事司法は国民の重要な関心事」として、実現を強く訴えました。
 これに対し江田大臣は、日本の警察捜査のあり方について「取調官の『人格』に頼った『名人芸』で被疑者を『落とす』という様呈が今なお続いているのはいかがなものか」と慎重な言葉で懸念を示し、「みなさんの納得する形での捜査のあり方を検討したい」とし、「可視化の必要性は同じ認識だと思っている」と述べました。
 また、「検察の在り方検討会議」については、まだ可視化の議論はされていないとし、3月末までには可視化を議論した上での結論が出るものと話し、一方法務省内では、外国の可視化の実情を勉強中で、これについては6月末までにとりまとめ、「早い段階で方向を出す」と述べました。可視化に関連して、捜査権限の拡大が議論されていることについては、「警察が言っているだけだ」として、「法務省は可視化と捜査権限の拡大は別問題と捉えている」としました。大阪地検の証拠改ざん問題については「いま、検察の信頼が大きく揺らいでいる」とし、「検察の信頼を回復する必要があるというのは国民すべての共通認識だと思う」と述べました。
 一方、証拠開示の問題については、「一定進んできている」と認識を示した上で、「要望があるのは承知している」と返答。しかし、「(法改正の)テーマには上がっていない」として「各事案で適切に(証拠開示が)されなければならない」と言うに留まりました。
要請は当初予定の15分を遥かに過ぎ、30分の意見交換がされました。
 当日は、日本共産党の井上哲士参議院議員が同席されました。

●「在り方検討会議」へ要請
3団体の代表は要請後、「検察の在り方検討会議」に対しても、冤罪事件の当事者や家族、支援者や弁護団の声、多くの国民や市民団体の声を聞くことなどを求めると同時に、取調べの全面可視化と検察の手持ち証拠の全面開示をおこなう方向性を打ち出すよう求め、要請書を手渡しました。

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