日本国憲法と世界人権宣言を羅針盤に、弾圧事件・冤罪事件・国や企業の不正に立ち向かう人々を支える人権団体

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ぜ虍覽遡海稜兒澆―冤罪救済の道を狭めるな  

 裁判員裁判では、裁判員となった人に守秘義務が課せられます。国民救援会の緊急改善要求の4つ目は、この守秘義務にかかわる問題です。

 「裁判員は知ったことをどこまで話していいの?」――いま、裁判員制度に関連して、守秘義務についての疑問や不安の声が広がっています。

秘密漏らせば罰則  

 裁判員法は、裁判員と補充裁判員になった人に対し、評議の秘密などを漏らしてはならないとし、もし漏らした場合は罰則(6月以下の懲役または50万円以下の罰金)を科すとしています。この守秘義務は生涯強制されることになります。
 守秘義務の中味は、まず、「評議の秘密」として、どのような過程を経て結論に達したか、裁判官や裁判員がどのような意見を述べたか、その意見を支持した数・反対した意見の数、評決の際の多数決の数が挙げられ、これとは別に被害者など事件関係者のプライバシーや裁判員の名前が、その対象になっています。
 なぜ守秘義務が必要なのかについて最高裁は、裁判の公正さやその信頼の確保、評議での裁判員や裁判官の自由な意見の保障、裁判員の保護(プライバシーの保護や報復などの防止)などを理由に挙げています。
 他方、守秘義務に当たらないものとして、評議や職務上知った秘密に触れない形で、裁判員としての職務を行った経験や感想を述べることや公開の法廷で見聞きしたこと(証人尋問や判決の内容)を挙げています。

冤罪を防ぐために  

 元最高裁長官の矢口洪一氏は、「一定の守秘義務は必要だが、刑事罰までは規定しなくていい。……裁判に関与すれば、話していいこと、まずいことは誰でも分かる。体験的感想を語るのは、制度の改良のためにも必要だ」(毎日)と、刑罰を科すことへの疑問を呈しています。
 守秘義務の強制は、元裁判員の表現の自由や国民の知る権利を制約することになります。そして、とくに問題となるのは、冤罪を防ぐうえで障害となることです。たとえば、被告人が無実を訴えたけれども有罪判決が出た裁判に参加した裁判員が、自分では無罪だと考え、主張したことを黙っていれば、誤判を救済する道を狭めてしまいます。袴田事件で一審死刑判決を書いた元裁判官が、「無罪だと思った」と告白しましたが、これによって死刑判決の問題点がいっそう明らかになりました。
 また、実際の評議や評決の状況が明らかにされなければ、裁判員制度の検証もできません。
 裁判員や事件関係者のプライバシーを侵害しない限り、評議などについて明らかにすべきです。そうしてこそ、冤罪を生まないための保障をつくっていけます。
 ちなみに、アメリカでは、陪審員に守秘義務はありません。
 国民救援会は、裁判員への罰則による守秘義務規定を廃止することを求めています。

ズ枷夙稟宿ずるな―検察証拠の「目的外使用」禁止問題

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