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【声明】東京・乳腺外科医師冤罪事件 無罪判決を心より歓迎し、検察が控訴を断念することを求めます(2019年2月20日)

【声明】東京・乳腺外科医師冤罪事件 無罪判決を心より歓迎し、検察が控訴を断念することを求めます(2019年2月20日)  

 本日、東京地方裁判所刑事第3部(大川隆男裁判長)は、乳腺外科医師冤罪事件において無罪判決を言い渡しました。私たちは、この無罪判決を高く評価するとともに、心から歓迎します。また、無実を訴え続けた外科医師とご家族の皆さん、たゆまぬ努力と献身的な弁護活動を継続された弁護団、裁判傍聴や署名や募金を通じて支援を広げた「外科医師を守る会」や全日本民医連、東京保険医協会をはじめとする支援者の皆さんに心から敬意を表し、ともに喜び合いたいと思います。
 この事件は、2016年5月10日、東京都足立区の柳原病院で右胸から乳腺腫瘍を摘出する手術を執刀した外科医師が、女性患者から「術後に左胸を舐めるなどのわいせつ行為をされた」と訴えられたものです。患者は手術時に全身麻酔をしており、「被害」を訴えたのは術後約30分のことでした。外科医師は、一貫して無実を主張していました。
 外科医師は2016年8月25日に「準強制わいせつ罪」で逮捕され、9月に起訴されました。逃亡・証拠隠滅の恐れがないのにもかかわらず、外科医師の身柄拘束は105日間も続きました。
弁護団は、「女性患者は術後せん妄の状態にあり、幻覚を見ていた可能性がある。科学捜査研究所によるDNA鑑定およびアミラーゼ鑑定は再現性・科学的信頼性がない。手術前の診療行為の際などに、外科医師のDNAが付着した可能性があり、わいせつ行為を行なったことにはならない」と主張しました。
 裁判のなかで、科学捜査研究所の鑑定を裏付けるワークシートが鉛筆書きで、書き直した跡があることが判明しました。そしてDNA抽出液の残存物を意図的に廃棄するなど、科学捜査研究所の鑑定は再現性・科学的信頼性がないことが明らかになりました。これらは警察庁の通達にも違反します。また、専門家による証言では、女性患者の「被害」が、術後せん妄状態下の幻覚であった可能性が指摘されました。
 病室は満床の4人部屋で医師・看護師が頻繁に出入りし、女性患者のもとにも何度も来ていました。患者のベッドは出入り口付近にあり、床から35センチ開いているカーテン1枚で仕切られているだけでした。その他の客観的状況から見ても、外科医師の犯行は常識的に考えられません。
 外科医師は無実であり、東京地裁は事実と道理にかなった無罪判決を言い渡しました。医療従事者の人権を守り、医療の現場に安心を与え、多くの患者の生命や健康を守ることにもつながる判決です。検察には、無実の外科医師を冤罪で苦しめた捜査や裁判への対応を猛省することと、控訴せず、潔く判決に従うことを強く求めます。
 私たちは、裁判傍聴などを通じて外科医師の無実を確信し、支援を続けてきました。外科医師の無罪を勝ち取るためにご支援いただいた全国の皆さんに心から感謝を申し上げるとともに、一日も早く無罪を確定させるまで奮闘する決意を表明します。

2019年2月20日
日本国民救援会東京都本部
日本国民救援会中央本部

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