日本国憲法と世界人権宣言を羅針盤に、弾圧事件・冤罪事件・国や企業の不正に立ち向かう人々を支える人権団体

【声明】長野・特養あずみの里「業務上過失致死」事件の有罪判決に抗議する(2019年3月27日)

【声明】長野・特養あずみの里「業務上過失致死」事件の有罪判決に抗議する(2019年3月27日)

【声明】長野・特養あずみの里「業務上過失致死」事件の有罪判決に抗議する(2019年3月27日)  

2019年3月27日
日本国民救援会長野県本部
日本国民救援会中央本部

 3月25日、長野地方裁判所松本支部(野澤晃一裁判長)は、特別養護老人ホームあずみの里「業務上過失致死」事件の准看護師に対して、罰金20万円の判決をだした。日本国民救援会は、事実と証拠に基づかない不当判決に抗議する。
本件は、2013年12月、特別養護老人ホームあずみの里の85歳の利用者Aさんがおやつで出されたドーナツを食べ、喉にドーナツを詰まらせて窒息し死亡したとされ、Aさんの急変から1年後の2014年12月に、当日おやつ介助の応援に入っていた准看護師が、Aさんがドーナツを食べる際にこれを注視して窒息を防止すべき義務(注視義務)違反と、おやつを配膳する際にAさんに提供するおやつの形態を確認して窒息事故等を防止すべき義務(確認義務)違反があったとして、業務上過失致死罪に問われたものである。
判決は、死因についてドーナツによる窒息が原因としたうえで、注視義務違反は認められないとする一方で、おやつ形態の確認義務違反があったとして、有罪判決をだした。
本件は、介護施設で食事中の利用者の異変を刑事事件として起訴するという前代未聞の事件であった。警察は、亡くなったAさんの死因について医学的な検討もなく、当日の職員の動きや利用者の状況などについての検証も不十分なまま、見込み捜査で立件したのである。そして、警察の杜撰な捜査をチェックすべき検察も安易に起訴したのである。
裁判において、弁護団は、Aさんの異変の原因が窒息だとするには医学的に説明ができず、脳や心臓の疾患に起因する心肺停止が考えられることや、看護職員には注視義務がなかったことを明らかにした。追い込まれた検察は、訴因におやつ形態確認義務違反を追加する変更とさらに、結審目前になって注視義務違反が始まる時間を大幅に前倒しする変更を求め、裁判所は弁護団の反対を押し切り、それを認めてしまった。そして、裁判所は、追加された訴因にもとづき有罪としたのである。
本件は、介護・福祉の未来がかかっている裁判として注目を集め、44万5千人分もの無罪要請の署名が寄せられ、医療・福祉に携わる幅広い団体をはじめ、全国に支援が広がった。高齢化社会がすすみ、介護の必要性が高まるなかで、このようなことで刑事罰を問われることになれば充実した介護ができなくなるなど、不安の声も広がっている。
日本国民救援会は、警察・検察の不当な捜査や起訴を追認した今回の判決に改めて抗議するとともに、引き続き弁護団、「無罪を勝ち取る会」、民医連などと協力して無罪を勝ちとるまで奮闘する決意である。

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