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【声明】刑事訴訟法等の一部「改正」案の閣議決定にあたって――盗聴法の改悪を許さず、冤罪をなくす刑事司法制度の抜本改革を求める

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【声明】刑事訴訟法等の一部「改正」案の閣議決定にあたって――盗聴法の改悪を許さず、冤罪をなくす刑事司法制度の抜本改革を求める

2015年3月13日
日本国民救援会中央本部
会長 鈴木亜英

 安倍内閣は本日、刑事訴訟法等の一部「改正」案を閣議決定した。
 この間、国民救援会は、「改正」案のもととなった法制審議会の「答申」について、冤罪を防止するための刑事司法改革としてはまったく不十分な内容であると同時に、盗聴法(通信傍受法)の改悪や「司法取引」の導入など、さらに人権を侵害する内容を含んでおり、「一から出直す」ことを強く求めてきた。しかし、決定された法案は、「答申」を全面的に了承したものであり、国民救援会は、今回の閣議決定に強く抗議するものである。
 今回の法案には、重大な問題点と危険性がある。
 第1に、冤罪を防止するための改革が全く不十分である。
 問題が議論された法制審・特別部会では、冤罪を作り出した当事者の警察、検察、裁判所のメンバーが押し切る形で「答申」が採択された。冤罪への真摯な反省がなく、その結果、警察の取調べの全面可視化(全過程録音・録画)、検察の証拠開示(証拠のリスト)の対象は、刑事裁判全体の2%〜数%と極めて限定されたものにとどまった。
 第2に、警察や検察など捜査機関の権限を強化し、逆に冤罪を引き起こし、基本的人権を侵害する危険がある。
〈憲法違反の盗聴法(通信傍受法)の改悪〉
 ・盗聴捜査の対象犯罪の拡大=現在、集団的殺人や薬物、銃器犯罪など暴力団などの組織的犯罪集団等による犯罪対象が、窃盗や詐欺など一般の市民生活に関わる犯罪へと一気に広げられようとしている。これによって、日常的な犯罪捜査に盗聴が使われることになり、市民生活へ大きく影響することになる。
 ・不正防止のための立会いを廃止=盗聴の際に、警察の不正を防止するために、通信事業者の立会いが必要であるが、今回、その立会いを廃止しようとしている。これでは、監視されずに、警察の好きなときに、好きなだけ通話やメールのデータをとって、保存し、聞く・見ることができるようになる。
〈冤罪を引き起こす「司法取引」の導入〉
 みずからの刑を減免するために、他人を「犯人」として告発する「司法取引」は、これまでもいくつもの冤罪を引き起こしており、その導入は冤罪を防止するどころか、さらに冤罪を増やす危険がある。
 国民救援会は、次の点を強く求めるものである。
 第1に、冤罪をなくすために、国会において、冤罪被害者などを招き、冤罪の原因を究明し、抜本的な刑事司法制度の改革をおこなうこと。具体的には、全事件において取調べの全面可視化をおこなうこと、全事件(再審含む)で検察の手持ち証拠の開示をおこなうこと、国連からも繰り返し批判されている代用監獄制度(警察留置場での長期拘束)を廃止すること。
 第2に、捜査機関の権限を強化し、国民の基本的人権を侵害する改悪をおこなわないこと。具体的には、盗聴法の改悪をおこなわないこと、「司法取引」の導入をおこなわないこと。
 第3に、刑事訴訟法と盗聴法を一括審議・採決せずに、分けて審議・採決をすること。
 国民救援会は、盗聴法改悪法案の廃案、「司法取引」の導入中止をめざすと同時に、冤罪をなくすための抜本的改革の実現、冤罪事件の勝利をめざしてひきつづきたたかう決意を表明する。

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